【EC サイト向け】スマホ決済とは？決済手段の種類と選び方を徹底解説

ECサイトの運営において、顧客に選ばれるための重要な要素のひとつが決済手段です。近年、スマホの普及とともに「スマホ決済」への注目が高まっていますが、ECサイトへの導入を検討するなかで、「具体的にどんな方法なのだろう？」「メリットやデメリットは？」といった疑問をお持ちの担当者の方もいるのではないでしょうか。

本記事では、ECサイト担当者の方に向けて、スマホ決済の基本的な仕組みから種類、そして導入のメリット・デメリット、さらには選定のポイントまでを詳しく解説します。

スマホ決済とは？基本の仕組み

スマホ決済とは、スマホやタブレットなどのモバイル端末を用いて行う決済方法の総称です。クレジットカードや現金を使わず、スマホ1つで支払いが完了するため、その利便性から急速に普及が進んでいます。

スマホ決済の主な特徴

スマホ決済の大きな特徴は、手軽さとスピードです。

手軽さ:
スマホがあれば決済可能なので、物理的なカードや現金を持ち歩く必要がありません。

スピード:
短時間で決済が完了するため、顧客のストレスを軽減します。

ポイント還元:
多くのサービスでポイント還元などの特典が提供されており、ユーザーにとって魅力的な要素となっています。

履歴の管理:
決済履歴がアプリ内に残り、支出の管理がしやすいというメリットもあります。

キャッシュレス決済におけるスマホ決済のポジションは？

キャッシュレス決済全体の中で、スマホ決済はクレジットカードやデビットカード、電子マネーと並ぶ主要な決済手段として位置づけられています。政府のキャッシュレス推進もあり、今後もその利用は拡大していくと予想されます。ECサイトにおいても、多様なキャッシュレス決済手段を提供することが、顧客獲得の鍵となります。

スマホ決済の主な種類

スマホ決済にはさまざまなサービスがありますが、主に以下の3つのタイプに分けられます。

QRコード決済

スマホアプリでQRコードを読み取る、または表示して決済するタイプです。ECサイトの決済画面にQRコードが表示され、それをユーザーがスマホのアプリで読み取って決済を完了する形式が一般的です。

NFC(非接触型)決済(タッチ決済)

スマホを専用端末にかざして決済するタイプで、主に実店舗での利用が中心です。ECサイトにおける直接の導入例は少ないですが、後述するモバイルウォレット連携型を通じて利用できる場合があります。

モバイルウォレット連携型

モバイルウォレットにクレジットカードや電子マネーを登録し、それを介してECサイトで決済を行うタイプです。

この決済に対応しているECサイトでは、ユーザーは事前に登録したカード情報を使って、簡単な操作で決済を完了できます。

管理と追跡がしやすい

スマホ決済を利用すると、支出の管理と追跡が非常に簡単になります。支払い情報がすべてデジタルフォーマットで記録されるため、手動でレシートを整理する手間が省けます。また、アプリを利用することで、月ごとの支出内訳を簡単に確認することができます。これにより、予算管理が容易になります。さらに、不正利用の監視も容易で、異常な取引が発生した際には即時通知が届くことが多いため、迅速に対応することが可能です。

ECサイトにスマホ決済を導入するメリットとデメリット

ECサイトにスマホ決済を導入することは、顧客体験の向上と売上拡大に繋がる大きなメリットがある一方で、考慮すべきデメリットも存在します。

メリット�　Д好泪曠罅璽供爾陵�便性向上とカゴ落ち防止

スマホの普及に伴い、ECサイトのアクセスはPCよりもスマホからの割合が高まっています。スマホ決済を導入することで、スマホユーザーはアプリを切り替えるだけでスムーズに決済を完了できます。これにより、決済時のストレスが軽減され、購入途中で離脱してしまう「カゴ落ち」の防止に大きく貢献します。

関連記事：ECサイトの「カゴ落ち」とは？原因や解決策を解説

メリット�◆Ъ稠�層の転換率アップ・リピート促進

スマホ決済は、特に10代から30代といった若年層に広く普及しています。彼らは日頃からスマホ決済を利用しているため、ECサイトでスマホ決済が利用できることは、購入のハードルを下げ、結果として転換率の向上に繋がります。また、使い慣れた決済方法を提供することで、顧客満足度が高まり、リピート購入の促進も期待できます。

デメリット：手数料や導入コスト、セキュリティ面の懸念

スマホ決済導入の際は、いくつかのデメリットも考慮する必要があります。

手数料:
各スマホ決済サービスには、決済ごとに手数料が発生します。導入前に、各社の手数料率を比較検討し、自社の利益率に与える影響を把握することが重要です。

導入コスト:
スマホ決済サービスを利用する場合、初期導入費用や月額固定費が発生することがあります。

セキュリティ面の懸念:
決済情報の漏洩や不正利用のリスクは常に存在します。導入する決済サービスが適切なセキュリティ対策を講じているか、ECサイト側でもSSL化などの対策を徹底することが不可欠です。

スマホ決済の導入で押さえるべきポイント

ECサイトにスマホ決済を導入する際には、やみくもに導入するのではなく、以下のポイントを押さえることで、より効果的な決済環境を構築できます。

顧客層にマッチする決済手段を選ぶ

すべてのスマホ決済を導入する必要はありません。自社のECサイトを利用する主要な顧客層が、普段どのスマホ決済サービスを利用しているのかをリサーチし、そのニーズに合ったサービスを優先的に導入しましょう。

既存ECカートシステムとの連携可否を確認

現在利用しているECカートシステムが、導入を検討しているスマホ決済サービスに対応しているかを確認します。多くの決済代行サービスは主要なECカートシステムとの連携機能を提供していますが、中には別途開発が必要なケースもあります。連携がスムーズに行えるか、事前にベンダーに確認しておくことが大切です。

複数の決済手段を組み合わせた最適化が鍵

スマホ決済は非常に便利ですが、すべての顧客がスマホ決済を利用するわけではありません。クレジットカード決済、銀行振込、代金引換など、従来の多様な決済手段と組み合わせることで、より幅広い顧客のニーズに対応できます。顧客が最も使い慣れた、あるいは最も便利な決済方法を選べるように、複数の選択肢を提供することが、ECサイトの利便性を高め、転換率を最大化する鍵となります。