ECサイトの作り方と必要なプログラミング言語！
構築方法ごとの難易度も紹介

ECサイト構築に必要な言語は、顧客が直接触れるフロントエンドとサーバーサイドで動作するバックエンドで異なります。ここでは、代表的なプログラミング言語と使用するシーンを見てみましょう。

なお、自社でECサイトを構築するのであれば、十分なスキルレベルを有した人材を確保する必要があります。

JavaScript

JavaScriptは多くのWebブラウザで実行できるのが特徴です。ショップページや商品ページに動きを付けたり、ショッピングカート機能を実装したりする際に使用するのが一般的です。

自社でECサイトを構築するなら、扱えるようにしたい言語といえます。

PHP

ECサイト構築で、アカウント管理機能やショッピングカート機能を実装する際に使用する言語がPHPです。

サーバーサイド言語に分類され、WebサイトやWebアプリケーションの構築に特化しています。ECサイト構築に携わるなら習得したい言語のひとつです。

Python

Webアプリケーションの構築や機械学習など、さまざまな分野で活用されるプログラミング言語がPythonです。コードが読みやすく習得難易度も高くないため、ECサイトを含めたWebサイト構築に幅広く用いられています。

機械学習やデータ分析に強いため、Pythonを使用して自動でデータを収集する機能を実装すればマーケティングにも活かせます。

Ruby

比較的習得しやすくWebサイト構築で使用頻度が高いプログラミング言語には、Rubyもあります。Webサイト構築用のプラットフォームであるRuby on Railsを使用してECサイトを構築するケースも多く、習得することで機能追加などの幅を広げられるのがメリットです。

一方、実行速度が遅いというデメリットがあります。

プログラミング言語を扱うスキルは、ECサイト構築に必要なスキルの一部で、ほかにもさまざまなスキルが求められます。ここでは、ECサイト構築に必要なプログラミング以外のスキルを3つ見てみましょう。いずれも重要なスキルです。

マークアップ言語(HTML・XMLなど)

記述した文章の意味を正しく認識させて意図したとおりに表示するために、タグを使ってテキストに目印を付ける目的で使用するのがマークアップ言語です。代表的なマークアップ言語には、HTMLやXMLがあります。

中でも、HTMLは幅広く用いられています。自社でECサイトを構築するなら習得しておきましょう。

Webデザイン

ECサイトのデザインは売上に大きく影響する要素のひとつです。サイトが見にくかったり必要な情報にアクセスしにくかったりすると、顧客が離脱しやすくなります。

重要な情報が目立っていて購入までの流れがわかりやすいデザインであれば、顧客はストレスなくスムーズに商品を購入できます。

自社でECサイトを構築する場合、売れるデザインとはどのようなものかを学んで反映することが大切です。顧客が使いやすいECサイトに仕上げるために、UI・UXのスキルも習得する必要があります。

データベース

ECサイトを運営する上で、顧客情報や商品情報、受発注情報を集約して管理するためにデータベースは欠かせません。ECサイトの構築・運営に携わるスタッフには、SQLをはじめとしたデータベースに関する知識・スキルが求められます。

MySQLやPostgreSQL、Oracle Databaseなど、データベースによって使用する構造化クエリ言語が異なるため、主要なものを学習しましょう。

実際にどの程度のプログラミングスキルが求められるかは、ECサイトの作り方によって異なります。自社が必要とするECサイトの規模や構築難易度といった要素を考慮し、適した方法で構築することが大切です。

ここでは、代表的な6種類の構築方法とそれぞれで求められるプログラミングスキルのレベルを紹介します。

【難易度低】ASPを利用する

新たにECサイトを構築する場合、ECモールに出店するのもひとつの方法です。ECモールへの出店には手数料がかかり、モールの独自ルールを守らなければならないというデメリットがある反面、比較的簡単にECサイトを構築・運営できるというメリットがあります。

ECモールが用意したシステムを使えるため、高度なプログラミングスキルは要求されません。サーバーもモールのものを使用でき、自社でハードウェアを調達せずに済みます。

【難易度中】ECパッケージを使用する

ECサイトに必要な機能をまとめたECパッケージを購入し、自社で用意したサーバーにインストールして構築する方法もあります。カスタマイズすれば、独自性が高いECサイトを構築できます。

ただし、カスタマイズにはある程度のプログラミングスキルが必要で、ECパッケージで使用しているプログラミング言語を扱わなければなりません。自社でサーバーを用意する必要もあり、ハードウェアに関する知識・スキルも必須です。

【難易度中】クラウドECを利用する

ECサイトに必要なインフラやソフトウェアをクラウド上に用意しているサービスをクラウドECと呼びます。ECパッケージのように、あらかじめ用意された機能を使用して構築するのが特徴です。

カスタマイズも可能で独自性のあるECサイトを構築できますが、一定レベルのプログラミングスキルが求められます。ただし、ECパッケージとは異なり、サーバーをはじめとしたハードウェアやインフラを自社で調達・整備する必要はありません。

【難易度高】オープンソースのプログラムを使用する

ECサイトの構築に使えるオープンソースのプログラムを使用する方法もあります。広く公開されているプログラムを使用するため、最初から自社で構築する場合に比べて時間やコストを削減できるのがメリットです。

ただし、必要な機能の実装やカスタマイズには、高度なプログラミングスキルが欠かせません。オープンソースのプログラムをカスタマイズして使用することを考えているなら、十分なプログラミングスキルを有する人材が自社にいるかをチェックしておきましょう。

【難易度高】フルスクラッチで構築する

大規模なECサイトを構築するなら、フルスクラッチがおすすめです。フルスクラッチは既存のパッケージやプログラムを使用せず、すべて独自で構築する手法です。必要なシステムをひとつずつ構築するため、自由度が高い反面、高度なプログラミングスキルを要します。

多くの時間とコストがかかる方法のため、大規模なECサイトでなければ、別の方法を検討することをおすすめします。

十分なプログラミングスキルを有する人材が少なく、自社でECサイトを構築するのは難しい場合、ECモールへの出店がおすすめです。ここでは、ECモールに出店するメリットを3つ紹介します。

必要な機能がそろっている

ショップページや商品ページ、ショッピングカートなど、ECサイトに必要な機能がそろっているのは大きなメリットです。用意されたテンプレートを使用すれば、よりスムーズにECサイトを構築できます。

ECサイトの構築にかけられる予算や工数、人材が限られているなら、高度なプログラミングスキルが不要のECモールへの出店を検討しましょう。

集客力が強い

大型のECモールはすでに多くの顧客が利用しています。ECモールに出店することで、既存顧客に自店舗を見つけてもらいやすくなり、ショップや商品をアピールできるのがメリットです。

ECサイトをオープンしても、思ったように集客できなければ売上アップは困難です。集客面で大きなアドバンテージがあるのは、ECモールに出店する魅力といえます。

自店舗の信用性を高められる

多くのECモールでは、信用できるショップを集めるために出店の際に審査するのが一般的です。ECモールに出店しているという事実は審査を通過したことを意味し、ショップの信用性を高められます。

新たにオープンしたECサイトは、顧客の信用を得にくいのがデメリットです。中には、「怪しいショップではないか」と警戒されるケースもあります。顧客が安心して購入できるのは、集客面でも大きなメリットです

これからECサイトを構築し、ネットショップに参入しようと考えているなら『楽天市場』への出店がおすすめです。楽天市場にはさまざまなメリットがあります。代表的なメリットを3つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

RMSでショップの開設・運営がスムーズにできる

楽天市場では、ECサイトを効率的に構築・運営するシステムとしてRMSを提供しています。RMSはサイト作りや日常の管理、マーケティングに必要な機能をセットで提供するシステムです。具体的な機能には以下があります。

• R-Storefront：ECサイト(ショップページや商品ページなど)を作成する機能
• R-Backoffice：受発注管理・顧客情報管理に関連する機能
• R-Karte：データ分析・マーケティングに関連する機能
• R-Mail：さまざまな条件でメールを配信できる機能

上記を活用することで、リソースが限られていても効率的にECサイトを構築・運営できます。業務効率を重視する方も、ぜひ楽天市場をご検討ください。

パートナー企業のサービスが充実している

ECサイトの構築・運営をさらに効率化したい方向けに、楽天市場ではRMSサービススクエアによってパートナー企業と提携し、さまざまなサービスを提供しています。サービスの例は以下のとおりです。

• ECサイトの構築
• 商品画像の準備
• 受発注管理
• 運営支援

パートナー企業のサービスを利用する場合、RMSサービススクエアで必要なサービスの検索から契約・支払いまでワンストップで進められます。自社が必要とするサービスがあるか確認する際は、RMSサービススクエアのページをご確認ください。

1億以上の楽天IDを発行していて集客力が高い

楽天市場は会員数が多く、楽天ID数は1億以上です。多くの顧客がショッピングで利用しており、2023年の年間国内EC流通総額は6兆円でした。楽天市場に出店することで、ショップの知名度向上が期待できます。

ECサイトの集客を課題に感じているなら、多くの顧客にアピールしやすい楽天市場への出店をご検討ください。定期的なセールをはじめとした販促に役立つ施策を実施するだけでなく、ショップ運営のノウハウを伝える講座も開講しています。

ECサイトの作り方はさまざまで、方法によっては一定レベルのプログラミングスキルが必要です。プログラマーの数やスキルレベル、ECサイトの規模を総合的に考え、適した構築方法を選びましょう。

プログラミングの負担やコストを抑えつつ、売れるショップを作りたいなら、楽天市場への出店をご検討ください。負担を軽減できるだけでなく、集客でも大きなメリットがあります。