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【2024年】ECサイトに使える補助金まとめ!
申請方法や注意点

「補助金」「助成金」「給付金」と書かれた付箋とお金、電卓、ノート

ECサイトの構築には、方法にもよりますが、数百万円程度の費用がかかる場合があります。少しでもECサイトの構築・運用にかかる費用を抑えるには、補助金制度を利用することがおすすめです。しかし、どのような補助金制度があるか、知らない方もいるのではないでしょうか。

この記事では、ECサイトに使える補助金を3つ紹介します。申請方法や注意点を知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

なお、本記事は2024年3月の内容です。補助金制度の申請要件や補助金額は変わることがあるため、詳細は公式サイトからご確認ください。

1.ECサイトの構築に利用できる補助金 Щ業再構築補助金

両手でパソコンの画面を押さえる男性

事業再構築補助金とは、中小企業の新分野展開や事業転換、業種転換を支援するための補助金制度です。中小企業庁と独立行政法人中小企業基盤整備機構監督のもと、株式会社パソナが事務局業務を運用しています。ここでは、事業再構築補助金の補助対象者や申請要件について解説します。

参考『事業再構築補助金』株式会社パソナ

補助対象者

事業再構築補助金の補助対象事業者は、「成長枠」「グリーン成長枠」「卒業促進枠」という枠によって異なります。例えば、成長枠は畜産食料品製造業や調味料製造業、かばん製造業、ソフトウェア業、医薬品・化粧品の卸売業など、幅広い事業を対象としています。

対象となる業種・業態は事務局が指定し、すべて公式サイトに掲載されているため、ご確認ください。

補助対象経費

事業の再構築や事業転換のためにECサイトを構築すると、事業再構築補助金の補助対象経費となります。具体的な例は以下のとおりです。

  • システム構築費:エンジニアによるECサイトの構築費用など
  • クラウドサービス利用費:クラウドサービスを利用する場合の月額費用など
  • 専門家経費:ECサイト立ち上げにあたってコンサルタントに依頼する場合の費用など
  • 外注費:ECサイトの構築において、エンジニアやデザイナーに外注する際の費用など

例えば、衣料品を販売する事業者が店舗販売だけでなくネット販売も開始した場合、ECサイトの構築費用が補助対象となります。

申請要件

枠によって申請要件は異なりますが、全枠に共通するのは以下の2つです。

  • 要件A:事業再構築指針に基づいた事業計画を作成し、認定経営革新等支援機関の確認を受けること
  • 要件B:付加価値額を向上させること

成長枠では、要件Bについて「付加価値額の年率平均4.0%以上増加」「取り組む事業の市場規模が10%以上拡大する業種・業態に属していること(過去~今後のいずれか10年間で)」という要件が加わります。

補助額

以下は、成長枠の補助上限額です。

従業員数 補助上限額
20人以下 2,000万円
21~50人 4,000万円
51~100人 5,000万円
101人以上 7,000万円

補助率は従業員数や上限額に関わらず条件は同じです。

  • 中小企業:1/2(大規模な賃上げをする場合、2/3)
  • 中堅企業:1/3(大規模な賃上げをする場合、1/2)

ただし、事業終了時点で以下2つを達成する必要がある点に注意しましょう。

  • 事業場内最低賃金+45円
  • 給与支給総額+6%

申請手順/申請期日

申請から補助金支給までの流れは以下のとおりです。

  1. 応募申請
  2. 採択発表
  3. 交付申請
  4. 補助事業実施
  5. 実績報告
  6. 精算払請求
  7. 事業化状況報告

応募申請を検討している方向けの説明会も開催しているため、応募前に参加することをおすすめします。必要書類は、公式サイトでご確認ください。なお、第12回の申請期日は、2024年3月時点でまだ発表されていません。

2.ECサイトの構築に利用できる補助金◆Ь規模事業者持続化補助金

「小規模事業者持続化補助金」と書かれた用紙とペン、電卓

小規模事業者持続化補助金とは、持続的な経営のための販路拡大を図る小規模事業者を支援する補助金制度です。「通常枠」「賃金引上げ枠」「卒業枠」など、対象となる枠がいくつかあり、それぞれで申請要件が異なります。ここでは、小規模事業者持続化補助金について解説します。

参考『商工会議所地区|小規模事業者持続化補助金』小規模事業者持続化補助金事務局

補助対象者

補助金の対象となるのは、以下に該当する法人・特定非営利活動法人・個人事業です。

  • 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く):常時使用する従業員の数が5人以下
  • 宿泊業・娯楽業:常時使用する従業員の数が20人以下
  • 製造業そのほか:常時使用する従業員の数が20人以下

なお、常時使用する従業員には、個人事業主本人や会社役員、パートタイム労働者は含みません。

補助対象経費

補助対象経費には、機械装置等費や展示会等出展費、広報費などいくつかの科目がありますが、ECサイトの構築に関しては「Webサイト関連費」が対象となります。また、Webサイト関連費として、以下の経費も計上可能です。

  • バナー広告の実施
  • SEO施策
  • 商品販売のための動画作成

注意したいのは、Webサイト関連費のみによる申請はできない点です。委託・外注費や借料と組み合わせて申請する必要があります。

補助対象経費

申請要件は、以下の3つです。

  1. 経営計画に基づいた販路拡大のための取り組みであること。あるいは、販路拡大とともに業務効率化や生産性向上を目指す取り組みであること
  2. 商工会議所のアドバイスを受けながら取り組む事業であること
  3. 以下の3つに該当しない事業であること
    • 国が助成するほかの制度と同一または類似内容の事業
    • 本事業を終了したあと、1年以内に売上に繋がることが見込まれない事業
    • 事業内容が射幸心をそそる恐れがある事業、公の秩序や善良の風俗を害する恐れがある事業、公的な支援を行うべきでない事業

補助額

補助率や補助上限額は以下のとおりです。なお下記のうち、いずれかひとつの枠のみでも申請できます。

類型 通常枠 賃金引上げ枠 卒業枠 後継者支援枠 創業枠
補助率 2/3 2/3(赤字事業者は3/4) 2/3 2/3 2/3
補助上限 50万円 200万円 200万円 200万円 200万円
インボイス特例(※) 50万円

(※)インボイス特例の要件を満たしている場合、上記補助上限額に50万円を上乗せすることが可能です

申請手順/申請期日

申請手続きから入金までの流れは以下のとおりです。

  1. 経営計画書・補助事業計画書の作成
  2. 管轄の商工会議所へ「事業支援計画書」の交付を依頼
  3. 事務局へ申請書類を送付
  4. 審査および採択・不採択の決定
  5. 補助事業実施
  6. 実績報告書の提出
  7. 報告書等の確認、補助金額の確定
  8. 補助金の請求
  9. 補助金の交付
  10. 事業効果および賃金引上げ等の状況報告書の提出

第15回の公募受付は2024年3月14日で締め切られ、次の受付期間はまだ発表されていません(2024年3月時点)。

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3.ECサイトの構築に利用できる補助金:ものづくり補助金

机の上のノートパソコンの画面を見る笑顔の女性

ものづくり補助金は、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の略で、中小企業や小規模事業者の製品・サービスの開発における設備投資を支援する補助金制度です。ここでは、ものづくり補助金について解説します。

参考『ものづくり補助金』全国中小企業団体中央会

補助対象者

補助対象事業者は以下のとおりです。

  • 中小企業者
  • 小規模企業者/小規模事業者
  • 特定事業者の一部
  • 特定非営利活動法人
  • 社会福祉法人

資本金や従業員数、業種に関する細かい条件があり、詳細は公式サイトで確認できます。

なお、「過去3年間に2回以上、本事業の交付決定を受けた事業者」「発行済株式の総数、または出資価格の総額2分の1以上を同一の大企業が所有する中小企業者」は補助対象外です。補助対象外となる事業者も公式サイトでご確認ください。

補助対象経費

補助対象となる経費は以下のとおりです。

  • 機械装置・システム構築費
  • 技術導入費
  • 専門家経費
  • 運搬費
  • クラウドサービス利用費
  • 原材料費
  • 外注費
  • 知的財産権等関連経費

グローバル枠は海外旅費や通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費、ECサイトの構築はシステム構築費やクラウドサービス外注費も補助対象です。

申請要件

ものづくり補助金の申請要件は、以下の3つを満たす3~5年の事業計画書の策定および実行です。

  • 付加価値額:年平均成長率+3%以上増加
  • 給与支給総額:年平均成長率+1.5%以上増加
  • 事業場内最低賃金:地域別最低賃金+30円以上

なお、事業計画の実施とともに、毎年事業化状況報告を提出する必要があります。

補助額

以下は、通常類型と成長分野進出類型(DX・GX)の補助額と補助率です。

補助上限額 賃金引上げ枠
通常類型 従業員数5人以下:750万円
6~20人:1,000万円
21人以上:1,250万円
中小企業:1/2
小規模企業者・小規模事業者再生事業者:2/3
新型コロナ回復加速化特例:2/3
成長分野進出類型(DX・GX) 従業員数5人以下:1,000万円
6~20人:1,500万円
21人以上:2,500万円
2/3

補助額

申請から補助金の交付までの流れは以下のとおりです。

  1. 公募開始
  2. 申請受付
  3. 審査
  4. 補助金交付候補者決定
  5. 交付申請・決定
  6. 補助事業実施期間
  7. 確定検査
  8. 補助金の請求
  9. 補助金の支払
  10. 知的財産報告・事業化状況報告

申請期日は、18次締め切りの公募要領では2024年3月27日が申請の締め切りで、次回の公募についてはまだ発表されていません (2024年3月時点)。

4.自治体の補助金もチェックしよう!

自治体の補助金制度には、ECサイトの構築に利用できるものもあります。例えば、東京都中央区の「ECサイト活用補助金」は、独自のECサイトを構築するための費用やモール型ECサイトの利用にかかる初期登録費用を補助してくれる制度です。管轄の自治体に、どのような補助金制度があるかチェックしてみましょう。

参考:東京都中央区役所 公式サイト

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5.補助金を申請する際の注意点

パソコンの画面を見ながら頭を抱える男性

少しでも費用を抑えてECサイトを構築するために、補助金制度は有効活用するのが得策です。しかし、補助金の申請にはさまざまな手続きが必要で、簡単ではない上に誰でも受け取れるわけではありません。以下で紹介する3つの注意点を踏まえて補助金を申請しましょう。

申請の手続きには時間と手間がかかる

補助金制度を利用するには、事業計画書をはじめとする各種書類を作成し、提出する必要があります。書類の作成には膨大な時間と手間がかかるため、受付期間に間に合うように余裕を持って申請手続きを進めることが大切です。本業が忙しい場合や不備のない書類を作成したい場合、行政書士のような外部の専門家に依頼することも検討しましょう。

補助金が受け取れない可能性もある

ほとんどの補助金制度は採択者数が決められており、申請したすべての事業者が補助金を受け取れるわけではありません。時間や手間をかけて申請手続きをしても、審査に落ちるケースがあることを覚えておきましょう。書類の不備で審査を通らないことがないように、入念に確認しながら作成することが重要です。

補助金が支給されるタイミングはEC事業が開始したあと

補助金の申請が通っても、すぐに支給されるわけではありません。一般的には、事業開始後の事業報告を経てから支給されるため、資金繰りには注意が必要です。

また、申請時に提出した事業計画書と事業開始後の事業報告の内容に乖離が生じた場合、補助金の返還が求められるケースもゼロではありません。

6.ECサイトの構築・運用にかかるコストを抑えるには?

「POINT」という文字と豆電球のイラストが書かれた木のブロック

ECサイトの構築・運用には膨大なコストがかかる場合があり、ECサイトを構築しても赤字が続いて運用を断念するケースも少なくありません。ここでは、ECサイトの構築・運用にかかるコストを抑える方法を3つ紹介します。

自社のコンテンツで広告・集客する

ECサイトを構築し、集客を成功させるには広告・宣伝が不可欠です。しかし、広告費は高額になりやすく、小規模な事業者や個人事業主は手が出しにくい傾向があります。

広告費を抑えるには、自社でブログやSNS、YouTubeを運用するのがおすすめです。SNSやYouTubeが普及した現代では、誰でも簡単にコンテンツを配信できます。運用にはコツやノウハウが必要ですが、一度の投稿が多くの方に拡散されて認知される可能性もあります。

チャットボットを導入する

チャットボットとは、自動でメッセージのやりとりができるシステムです。ECサイトでは顧客から商品について問い合わせが来ることが多くありますが、チャットボットを導入することで顧客対応を自動化すると、人件費を削減できます。

24時間対応できるため、顧客が抱える疑問や不安を即座に解消し、顧客満足度の向上に繋がる点もメリットです。

ECサイトの構築方法を見直す

ECサイトは、構築方法によって費用が大きく異なります。主なECサイトの構築方法と費用の目安は以下のとおりです。

  • ECモール:無料~数万円程度
  • ASPカート:無料~数十万円程度
  • ECパッケージ:数十万~数千万円程度
  • オープンソース:0~数百万円程度
  • フルスクラッチ:数百万円程度~

それぞれメリット・デメリットがありますが、ECサイトの構築費用を少しでも抑えたいなら、ECモールやASPカートがおすすめです。

【プログラミングでのECサイト構築について深く知りたい方はこちら!】

ECサイトの作り方と必要なプログラミング言語!構築方法ごとの難易度も紹介
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7.費用を抑えてECサイトを構築するなら『楽天市場』へ!

ECサイトの運営は、費用がかかる上に「集客が難しい」という課題があります。大手ECモールの楽天市場に出店すれば、初期費用を抑えつつ多くの方に自社商品を見てもらえる可能性があります。

また、ネットショップを成功させるためのサポートが充実している点も魅力です。ネット販売のプロであるECコンサルタントのサポートを受けて、効果的な販売戦略が立てられます。

ほかにも、メルマガ配信やクーポン作成など、リピーターを作るために欠かせない豊富な販促ツールを有効活用することで安定した売上が期待できます。

8.まとめ

ひとつのパソコンを見る笑顔の男女4人

ECサイトの構築に役立つ補助金は、事業再構築補助金・小規模事業者持続化補助金・ものづくり補助金の3つがあります。また、ECサイトの構築に対する補助金を設けている自治体もあるため、チェックしてみましょう。

ECサイトの運用にかかる費用を軽減したいなら、楽天市場がおすすめです。楽天ID数が1億以上の楽天市場に出店すれば、多くの方に自社商品を認知してもらえる可能性があります。ぜひご利用ください。

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