夜泣きをしない子っているのですか？その特徴をお話します

毎晩、夜泣きに悩まされている親御さんにとっては、「夜泣きしない子っているの？」と疑問に思うでしょうね。 夜泣きをしないお子さんの特徴があれば知りたいという気持ちもわかります。 逆に周囲の赤ちゃんの大部分に夜泣きがみられたり、夜泣きは通過儀礼のようなものだと聞くと、自分の子どもはなぜ夜泣きをしないのかと心配に思うかもしれません。 今回は「夜泣きをしない子」についてお話いたします。

夜泣きは50～60％の赤ちゃんにみられます。 ということは、残り40％～50％の赤ちゃんは、生理的な欲求の泣きはみられても、原因不明の夜泣きはしていないということになります。

夜泣きがあってもなくても成長発達に影響することはありません。 夜泣きをしないことを心配するよりも、すやすや眠っている様子、時には寝言のようなものを発している様子を楽しんでください。

夜泣きの原因やメカニズムは、まだよくわかっていません。 そのため、夜泣きをしない子にするというのは難しいかもしれません。 なぜなら、夜泣きを起こしやすい時期は、生後数週間～1・2歳までと長期間に渡り、個人差もあります。 どこかの時期で夜泣きがみられるかもしれませんし、みられないかもしれません。 夜泣きにとらわれすぎずに、夜泣きがきたらきたときと受け止め、これをきっかけに家族の快適で健康な睡眠生活を考えましょう。

繰り返しになりますが、夜泣きの原因やメカニズムは、まだよくわかっていません。 赤ちゃんの成長発達に伴い睡眠の量や質、睡眠・覚醒のリズムが変化し、徐々に大人の睡眠に近づいていきます。 そのことを知っておくだけでも心配や不安が減ると思います。 「未就学児の睡眠指針」（研究代表者：岡靖哲、愛媛大学医学部附属病院睡眠医療センター）から年齢毎の睡眠の特徴を紹介します。 但し、個人差もあるので、当てはまるかどうかよりもお子さんの「眠りの力」の成長を見守ってください。 【新生児】 短い間隔で睡眠と覚醒を繰り返し、1日16時間から20時間眠ります。 入眠はレム睡眠から始まります。 レム睡眠の状態では、体は休んでいても脳は起きているときよりも活発に活動しています。 眼球がくるくる動き、唸っていることもあります。 この状態では、外からの刺激を遮断しないと体が動き出してしまい、眠りを妨げます。 寝入りばなに唸ったりしているのを、眠れないと誤解して、寝つきを邪魔しないようにしましょう。 【3ヶ月】 ３～4時間連続して眠れるようになり、1日14～15時間眠ります。 入眠時のレム睡眠が減少し、ノンレム睡眠から始まるようになります。 眠りが深くなるため、赤ちゃんの寝つきが良くなったと感じるでしょう。 【6ヶ月】 ６～８時間連続した眠りで、1日13～14時間眠ります。 昼夜の区別がはっきりしてきます。まだ疲れやすいので、２～4時間の昼寝（朝寝のことも）を1～2回取ります。 昼間の刺激が多いと興奮して寝つきが悪くなったり、夜泣きがひどくなったりすることがあります。 疲れているかなと思ったら早めに休ませてあげましょう。 【１～３歳】 ほぼ夜間にまとめて眠りますが、昼寝も1.5～3.5時間必要です。 1日11～12時間程度眠ります。 レム睡眠がさらに減少し、眠りの成長を感じるでしょう。 赤ちゃんは、レム睡眠が多いため、ちょっとした刺激で起きてしまいます。 寝入りばなは、眠いのに眠れないとぐずりながら、少しずつ眠りについているのです。 こんな時は、慌てずに、眠りを妨げるものが無ければ、静かに見守りましょう。

繰り返しになりますが、夜泣きが、赤ちゃんの成長発達に影響することはありませんし、夜泣きがないからといっても問題になることはありません。 夜泣きで心身に影響を受けているのは、パパママです。 パパやママが安心して育児に取り組めるようになるための「夜泣き対策」が必要かもしれません。 そのことは赤ちゃんの睡眠・覚醒のリズムを整えることにもつながります。