料理をもっと美味しく!調味料の「さしすせそ」を基本から知ろう
公開日:2024/10/18 更新日:2024/11/20料理をしていると耳にする「さしすせそ」という言葉、実は何を指しているか曖昧なまま使っていることはありませんか?調味料の順番や役割を知ると、料理をさらに美味しく仕上げるヒントが得られます。
今回は、和食の基本である調味料の「さしすせそ」について、具体的な使い方やその理由をわかりやすく解説します。
「さしすせそ」は、以下の調味料の頭文字を取ったものです。この順番で調味料を使うと、味が調和しやすくなると言われています。
さ:砂糖
し:塩
す:酢
せ:醤油(せうゆの古い表記から)
そ:味噌
「さ」は砂糖を指します。料理に甘みを加える砂糖は、最初に加えることで味が素材にしっかり染み込みます。砂糖は料理の水分に溶け込みやすいという特徴があり、肉や野菜などに吸収されやすくなります。例えば、煮物やお肉の下ごしらえの際に、まず砂糖を入れることで、素材が甘みがしっかりと染み込み、仕上がりに深みが増します。
次に登場するのは塩。「し」とは塩を指します。塩は料理全体の味を引き締め、他の調味料の効果を引き出す重要な役割を持っています。もし砂糖より先に塩を入れると、塩の浸透圧で水分が出てしまい、味が染み込みにくくなってしまいます。塩は料理の最後に使うと思われがちですが、砂糖の後に使うのがポイントです。
「す」は酢を意味します。酢は、料理にすっきりとした酸味を加え、味を引き締める効果があります。また、酢は肉や魚の臭みを消す効果もあるため、マリネや漬け込み料理などに欠かせません。さらに、酢を使うことで、素材を柔らかくし、保存性を高める役割も果たします。酸っぱくなりすぎないように、使うタイミングや量には気をつけましょう
「せ」は醤油のことを指します。古い表記では「せうゆ」と呼ばれていたため、この順番の中で「せ」となっています。醤油は日本料理に欠かせない調味料であり、風味や旨味をプラスして料理全体の味を引き締めます。砂糖や塩などが素材の中に浸透した後、最後に醤油を加えることで、旨味が逃げずにしっかりと素材に残り、調和の取れた味わいになります。煮物や炒め物では、仕上げに醤油をひと垂らしすることで、風味がぐっと引き立ちます。
「そ」は味噌を指します。味噌は大豆を発酵させた日本独自の調味料であり、料理に深いコクと香りを加えます。味噌を使う料理といえば味噌汁が代表的ですが、他にも煮込み料理やタレ、ドレッシングなどさまざまな料理に応用できます。味噌は加熱すると風味が損なわれやすいため、最後に加えるのが基本です。火を止めてから味噌を溶き入れることで、香り豊かな仕上がりを楽しむことができます。
「さしすせそ」の順番には、それぞれの調味料が素材に与える効果や性質が関係しています。砂糖は水分に溶けやすく、最初に入れることで素材にしっかり染み込みます。次に塩を加えると、塩の浸透圧で素材が引き締まり、甘みが残りやすくなります。醤油や酢は香りが命なので、加熱しすぎないように後から加えます。味噌も同様に、最後に加えることで風味がしっかりと残ります。
「さしすせそ」はあくまでも基本のガイドです。料理の種類や好みに応じて、順番を変えたり、量を調整することも大切です。例えば、魚料理では醤油の風味を活かし、肉料理では甘みを強調するなど、お好みに合わせたアレンジで、毎日のお料理がさらに楽しくなります!