今治タオルは、その高品質な綿と職人の技術により、世界中で評価されています。
しかし、この高品質なタオルを長く愛用するためには、適切なケアが欠かせません。
特に、乾燥機の使用には慎重になってほしいところなんです。
今治タオルを乾燥機にかけるのを避けるべき理由について詳しく探ってみましょう。
熱風とともに回したり、叩いたして乾燥させていくのがタンブラー乾燥と言われるものです。
コインランドリーの乾燥機やご家庭にある乾燥機に該当します。
回したり叩いたりすると、もちろん生地が摩擦により傷んだりしてしまいます。
一度傷んだ繊維は元に戻らないため、使い始めのふわふわ感は徐々に失われてしまいます。
乾燥機の熱は、タオルの繊維を傷める原因となります。
タオルの繊維は、中空構造になっていて、その空洞部分に水分を吸収しています。
乾燥機の熱で繊維が傷むと、空洞部分が潰れて、吸水性が低下してしまいます。
①タオルの繊維の強度が低下
繊維同士が絡み合うようになります。
これにより、タオルの繊維が傷つき、吸水性が低下するのです。
また、繊維が傷むと、肌触りも悪くなります。
今治タオルは、柔らかく肌触りの良いタオルとして知られていますが、乾燥機で乾燥させると、ザラザラとした肌触りになってしまう可能性があります。
②タオルの繊維の表面の荒れ
タオルの繊維の形状が変化することもあります。
タオルの繊維は、本来は細長い形をしていますが、乾燥機の熱によって、繊維同士が絡み合い、短く太くなったり、ねじれたりすることがあります。
これにより、タオルの吸水性や肌触りがさらに悪化する可能性があります。
③タオルの色落ちや縮み
タオルの色落ちや縮みの原因にもなります。
タオルの色は、染料によって定着されていますが、乾燥機の熱で染料が劣化すると、色落ちすることがあります。
やはり、濃い色は色落ちしやすく、白はしにくいです。濃いと汚れは目立ちにくく、白いと目立ちやすいのでそれぞれ一長一短あります。
また、乾燥機の熱でタオルが縮むと、タオルの形が崩れてしまったり、セーターなどと同じように、タオルも繊維が収縮し、縮むのことがあります。
④抗菌・防臭効果が失われる
今治タオルの中には、抗菌・防臭効果のあるものもあります。
しかし、乾燥機の熱でタオルの繊維が傷むと、これらの効果が失われる可能性があります。
このように、乾燥機で乾燥させると、タオルの耐久性などが低下して、買い替えの頻度が増えてしまう可能性があります。
今治タオルを乾燥機にかけずに乾燥させる方法としては、以下のような方法があります。
①自然乾燥
タオルを干す最もシンプルな方法です。
ただし、天気が悪い日や湿度が高い日には、乾きにくいため注意が必要です。
②室内干し
天候に左右されず、乾燥機の熱によるダメージも防ぐことができます。
ただし、生乾きの臭いが気になることがあります。
サーキュレーターや除湿器、衣類乾燥機などを使うとニオイや乾き残りの心配もなくなります。
③陰干し
日光に当てずに乾燥させる方法です。
日光に当てると、タオルの色褪せや色落ちが起こる可能性があるため、大切なタオルの場合は、陰干しすることをおすすめします。
実は、洗濯物が乾くか乾かないかのポイントは、風と湿度の低さ。
どんだけ天気が良くて日光が降り注いでいてもあまりそこは重要ではないんです。
逆に長時間日光に当てるとダメージを受け、繊維がガザガザになったりすることもあるので、風通しの良い日陰干しがベストなんです。
④静止乾燥
クリーニング店は導入しているところが多いです。
ハンガーなどに掛けて、大きな乾燥機の中に入れます。
タンブル乾燥をできない衣服に使用されることが多いので、タオルを静止乾燥させることはないかもしれません。
⑤浴室乾燥
浴室乾燥はとても効果的です。
しかし問題なのは電気代。サーキュレーターや、除湿器などを使うよりも高くついてしまいます。
外干ししていたけど、乾ききらなかったなど一番最初から使うのではなく、ある程度乾いてから最後の仕上げ程度に使うと良いでしょう。
★まとめ
今治タオルを乾燥機にかけるのを避けた方がいい理由は、以下のとおりです。
・乾燥機の熱でタオルの繊維が傷む
・乾燥機の熱でタオルの色落ちや縮みが起こる
・乾燥機の熱でタオルの耐久性が低下する
・乾燥機の熱でタオルの抗菌・防臭効果が失われる
今治タオルを長く愛用するためには、乾燥機にかけずに、自然乾燥や室内干しなどの方法で乾かすのがおすすめです。
乾燥機を使っていいか否かに関しては、洗濯物表示をしっかりと確認してください。