内蔵HDDの増設・交換は、パソコンの機能拡張の中では比較的取り組みやすいもののひとつです。
しかし、HDD製品のブランドやそれぞれの商品の特徴を把握していなければ、どのHDD製品を選択すればよいか迷ってしまうケースもあるでしょう。
この記事では、内蔵HDDの増設・交換の魅力やメリット、そしておすすめの内蔵HDD製品について解説します。
パソコンを使っていて、内蔵HDDの増設や交換を検討するケースは少なくないでしょう。
内蔵HDDの増設・交換は、HDDの購入と取り付け、フォーマットなどの手間はありますが、その分大きなメリットもあります。
内蔵HDDを増設・交換することは、以下のようなメリットがあります。
・保存容量の増加
・パフォーマンスの向上
・安全性の確保
それぞれ具体的に見ていきましょう。
内蔵HDDを増設・交換する理由のうち、HDDの故障を除くと、その理由の大半は保存容量が足りなくなったからというケースが多いでしょう。
内蔵HDDとは別にデータ保存用のHDDを増設する、または大容量のHDDに交換することで、パソコンに保存できるデータやインストールできるアプリケーションが増えます。
保存容量を確保するためにクラウドストレージを使用するケースもありますが、クラウドストレージサービスの多くは月ごとに料金を必要とするサブスクリプション型のサービスです。
一方で、内蔵HDDの増設・交換の場合には、HDDを購入する際の一時的な費用は必要となりますが、その後は料金がかかることなく自分専用の保存容量として利用できる点が大きなメリットです。
また、手軽に保存容量を確保するには外付けHDDの活用も選択肢となりますが、外付けHDDの多くがUSBケーブルを使うため、パソコンのUSBポートを占有してしまう問題があります。
内蔵HDDはUSBポートを使用せず、パソコン内部のマザーボードに直接接続するため、外部ポートの空きを確保したままで保存容量を拡張できるメリットがあります。
HDDはパソコンに標準的に搭載されているストレージですが、HDDにも様々な種類があります。
代表的な違いは、保存容量と回転数(RPM)です。
HDDは磁気ディスクを回転させ、磁気ヘッドでデータを書き込み・読み出しを行う記録媒体です。
このような特徴から、ディスクの回転速度はHDDへのデータの書き込み・読み出しの速度に大きく影響します。
保存容量やアクセス速度が遅いHDDを使用していたパソコンでは、データの保存や読み出しに時間がかかってしまい、作業効率が悪くなってしまう可能性があります。
内蔵HDDを最新のものに交換すると、回転速度が高くHDD内のデータへのアクセス速度の向上が期待できます。
HDDを増設・交換する目的としてもうひとつ挙げられるのが、データの安全性確保のためです。
HDDは金属製の部品が多い製品ではあるものの、磁気ディスクや磁気ヘッドなど可動部品が集まった精密機器です。
長い年月の使用や温度変化、異物の混入、部品の劣化などにより、予兆なく破損してしまうケースもあります。
古い内蔵HDDを新しいHDDに交換することは、故障予防の観点からも有効です。
また、もともと1台しかHDDを搭載していないパソコンに内蔵HDDを増設し、HDDのうちのひとつをバックアップ用の領域として使用することもできます。
このように、内蔵HDDの増設・交換は、保存しているデータの安全性確保にも貢献してくれるのです。
内蔵HDDの増設や交換をするには、HDDを購入する必要があります。
しかし、HDD製品は様々な企業が販売しており、どのHDDを選択すればよいか迷ってしまうケースもあるでしょう。
HDDの選択の際は、以下のポイントを基準とするのがよいでしょう。
・容量
・価格
・ブランド
それぞれ具体的に見ていきましょう。
HDDはデータを保存するために使用します。
そのため、内蔵HDDの購入の際に多くの人が関心を持つのが容量です。
昨今では、画像や動画などを撮影する機器の進化もあり、データ容量は増大の一途をたどっています。
しかし、HDDの側も進化を続けており、かつての製品とは比較にならないほど多くのデータを保存できるHDD製品もあります。
ただし、保存容量が大きければよいというものでもありませんし、せっかくHDDを購入するのに、購入したHDDの容量が不足してしまうようでは、購入した意味が薄れてしまいます。
自分が必要とする適切な容量のHDDを購入し利用するようにしましょう。
HDDの容量は価格と一定の比例関係にあります。
つまり、HDDの容量が大きくなれば、価格は高くなるというのが一般的です。
せっかくHDDを購入するからと大容量のHDD製品を選びたくなる気持ちもあるかもしれませんが、とにかく大容量のものを購入しようとすれば、必要のない容量に余分な費用をかけることとなってしまいます。
自分が必要とする保存容量と、HDD製品の価格とをよく比較検討する必要があるでしょう。
また、導入するHDDに保存容量の大きさを求めるのか、アクセス速度を求めるのかといった用途の違いもあります。
増設・交換するHDDをどのように利用する予定なのかも含めて、購入するHDDを吟味しましょう。
HDD製品を製造・販売している企業は複数あります。
各社はそれぞれに容量・回転数・信頼性など、ブランドごとに独自の特色を設けて製品バリエーションを展開しています。
どのブランドのHDDを利用するのかを判断するには、これまでに解説した容量・価格に加え、ブランドごとに与えられた役割を検討するのがよいでしょう。
たとえば、ウエスタンデジタル製のHDDシリーズでは、カラーバリエーションごとにHDDの役割を分類しており、ユーザーが購入する際に迷いにくい商品展開がされているためおすすめです。
ウエスタンデジタル製HDDのカラーごとの特色については、以下の記事をご参照ください。
内蔵HDDの交換や増設は、保存容量の増加、パフォーマンス向上、安全性確保に大きく貢献します。容量や価格、ブランドの特徴をしっかり検討し、必要なスペックを持つHDDを選ぶことで、パソコンの利便性をさらに向上させることができます。自分に合ったHDDを選び、快適なPCライフを実現しましょう。