店長さえきの自己紹介①

私は宮崎県木城町で育ちました。父は会社の倒産をきっかけに、木材会社、レンタカー会社、酒メーカー（やっぱり親子って似るんですかね？笑）など、さまざまな仕事を経て、最終的には牛乳の配達店を立ち上げました。母はパートをしながら、今では懐かしい電話帳を配達する仕事もしていました。 兄弟は私と１歳違いの弟の2人。小さいころから空手を習い、よく一緒に過ごしていました。今でも弟とは大の仲良しです＾＾ 宮崎県内の大学に進学し、なんとなく「社長になりたい！」という漠然とした夢を抱いていました。 そんな私に転機が訪れたのは、末期のがんを患っていた祖父の「公務員になってほしい」という願いです。なんとなーく社長になりたいと思っていた私は公務員は面白くなさそうと思いつつも、特別な夢があったわけではないので、 「それなら弟が公務員になったらいつでも辞めてもいい、という約束なら公務員を目指すよ」と約束しました。 町役場や県庁などのデスクワークよりも活動的な仕事がいいなと考え、警察官か自衛官を目指すことにしました。 正直、公務員試験を甘く見ていました。勉強は中学２年生あたりからちゃんと向き合ってこなかった私にとって、試験勉強はかなり大変。親にお願いして公務員専門学校に通わせてもらい、授業料は返す約束で基礎からみっちり勉強しました。特に苦手だったのが地理…方向音痴なんです（笑）。 半年ほど8時間勉強する日々が続き、成績は最初ビリだったものの、最終的には5位まで上げることができました。この経験は今でも自分にとって大きな財産です。

1日６～８時間の勉強の末にようやく警察官と自衛官の両方に受かりましたが、なんとなく警察官を選びました（笑）。理由は、自衛官は全国転勤があって寒い地域に行くのが嫌だったからです。適当な決断だったものの、これが後に大きな意味を持つことになりました。 警察学校に入校すると、寮生活が始まりました。母に送ってもらったとき、同期たちが大声で挨拶を何度もやり直しさせられていて、驚いたのを覚えています。厳しい生活がスタートし、携帯電話は没収、外出もできず完全に隔離された環境でしたが、1〜2週間もすると意外と慣れてくるものです（笑）。 警察学校の卒業前に配属先を学校長から個別に伝えられるのですが、40名いた動機で１名だけ配属される高千穂警察署でした。寒さが苦手な私には本当に一番行きたくない場所でしたが、この配属が人生のターニングポイントになりました。 高千穂での勤務は平和でしたが、登山中の遭難と自殺が多く印象に残っています。高千穂には高い橋が多く、かつては自殺の名所とされていました。今ではフェンスが設置され、件数は激減しましたが、当時は橋や山での捜索活動が多かったです。 そんな勤務を続ける中で、「社長になりたい」という気持ちが強くなりました。いくら頑張っても給与に反映されにくく、仕事上接するのは辛い場面が多いという現実があったためです。幸い２年後に弟が警察官になり、祖父との約束を果たしたと感じた私は、警察官を辞める決意を固めました。 退職後に転職を考えていた私ですが、当時、高千穂警察署に勤めていた今の奥さんである絵里子のお父さんが始める仕事に誘われ、軽い気持ちで話を聞いてみることに。それが「どぶろく作り」だったのです。この決断が、高千穂ムラたびの始まりでした。