どぶろくの営業での苦戦と方針転換した理由

「ヒットを生み出す最強チーム術」を参考に、どぶろくの商品化はなんとか成功。ところが、いざ営業活動を始めると予想外の苦戦が待っていました。

宮崎にはどぶろくを製造する会社が当時はうちを含めて３社しかありませんでした。しかも宮崎県北には商品がないため「チャンスがある！」と考えていました。 しかし、いざ営業に出ると「どぶろくって誰が飲むの？」という質問が多く、需要が少ない現実を突きつけられたのです。 宮崎では圧倒的に焼酎を飲む文化であり、どぶろくを飲む、ということが選択肢にすら入ってなかったんです。そもそも地元での飲用ニーズがなかったということですね。そこで改めて「どんな人がどぶろくに興味を持つのか？」を考え直しました。

地元に売るのではなく、観光に訪れた人に宮崎の自然や文化を感じてもらえる「お土産品」としてのポジションに転換することに。こうして、どぶろくを「宮崎の伝統と風土を感じられる特別なお酒」として、観光客向けにアピールする方針が生まれました。