A. 基本的には犬に人間用シャンプーを使うことはおすすめできませんが、どうしても一時的に代用しなければならない場合は、できるだけ低刺激なものを選ぶようにします。例えば無添加のベビーシャンプーなど、人用の中では刺激が少ないとされるものを選び、必ずしっかり薄めて使ってください。また、洗った後はシャンプー成分が皮膚や被毛に残らないよう入念にすすぐことが重要です。犬は自分の体を舐める習性があるため、残留したシャンプーを舐めて有害成分を摂取してしまう恐れがあります。万が一使用後に皮膚の赤みやかゆみなど異常が見られたら、すぐに使用を中止し獣医師に相談しましょう。繰り返しになりますが、人間用の使用はあくまで緊急避難的に「今回だけ」に留め、次回からは必ず犬用シャンプーを用意してあげてください。
Q2. 子供(ベビー)用なら大丈夫?
A. 子供用シャンプーは大人用より刺激が少ないイメージがありますが、それでも犬にとって適切とは言えません。ベビーシャンプーは確かに低刺激ですが、人間の赤ちゃんの肌(弱酸性)向けに作られており、犬の皮膚環境とは異なります。人間用の製品はたとえベビー用で無添加・低刺激でも、犬には刺激が強すぎる場合があります。実際、犬をベビーシャンプーで洗うと一時的に皮膚が弱酸性に傾き、その後自力で本来の弱アルカリ性に戻す必要が生じます。敏感な犬にとってこの負担は大きく、皮膚トラブルにつながる恐れがあります。したがって、子供用であっても人間用シャンプーを使うのは避け、やはり犬専用のシャンプーを使用するのが安全です。
Q3. 犬用シャンプーを選ぶ基準は?
A. 犬用シャンプー選びの基準としては、まず犬の皮膚に優しいことが大前提です。具体的には、犬の皮膚と同じ中性〜弱アルカリ性のpHに調整されていること、そして低刺激性であることを確認しましょう。成分表示を見て、強い洗浄剤(硫酸系界面活性剤)や人工香料・着色料などが含まれていないものが理想的です。次に愛犬の肌質・毛質に合うことも重要です。乾燥肌なら保湿成分配合タイプ、脂性肌ならさっぱり洗えるタイプ、長毛なら仕上がり重視タイプ…というように、その子に合った特徴の製品を選びます。さらに、香りの強さもチェックポイントです。無香料かほのかな香りのものなら、犬の負担になりにくいでしょう。最後に、口コミや獣医師・トリマーの意見も参考になります。信頼できるブランドや評価の高い商品を選べば失敗が少ないです。こうした基準で絞り込み、愛犬にピッタリの犬用シャンプーを見つけてあげてください。