涙やけの原因と対処方法

■涙やけとは… 　涙に含まれるポルフィリン（ヘモグロビンの代謝物）は鉄分を多く含む成分で、涙が多くなる 　と目の周りに残り、紫外線や空気に触れて酸化し、赤褐色に変色してしまう状態です。 ポルフィリンは涙だけでなく、唾液や尿にも含まれる成分です。唾液が口周りの毛に付着し、 酸化すると涙やけ同様に赤褐色に変色してしまいます。 涙やけはいろいろな原因が考えられ、見た目だけでなく、体調の異常や病気が潜んでいる可能性もございますのでよく観察してあげましょう！ ■涙やけの発生原因はいろいろ… ① 目の周りの細菌や酵母菌の繁殖（毎日の涙やけケアが必要） 　目の周りが涙などで常に湿っていると、細菌やマラセチア菌が繁殖し、毛が赤褐色に変色して しまいます。 　※マラセチア菌とは犬猫や人間の皮膚にもいる常在菌（カビの一種）で通常は害はありませんが、湿気や皮脂が多い環境で増殖すると、皮膚炎や涙やけの原因になることがあります。 ⇒マラセチア菌は皮脂をエサに増殖するので、常に清潔に乾いた状態を保つことが重要です。 ⇒涙やけ部分を弱酸性ケア用品で定期的にふき取り、可能な限り湿った環境を作らず、 清潔な乾いた状態を保つ ②涙の量が多くなる（過剰分泌） ・アレルギー（食べ物、花粉、ハウスダストなど） ・ストレス（環境の変化・興奮など）※外出が多い、ひとりぼっちが多い、多頭買いで環境が変化したなど ・目の病気（結膜炎、角膜炎など） ③涙がうまく排出されない 　鼻涙管の詰まり⇒涙が正常に鼻へ流れず、目の下に溜ってしまう。 ※特に顔の構造が短頭種（トイプードル・マルチーズ・ペルシャ猫など）は涙やけが発生しや すいと言われています。 ④食事や水の影響 　添加物の多いフード⇒体内の老廃物が増え、涙の質を悪化させてしまいます。 　水の質（水道水の塩素やミネラルバランスに注意） 理想のphは軟水の弱酸性～中性（ph6.0～7.5） 　※極端にアルカリ性や酸性の水を飲むと、消火器や腎臓に負担がかかることがあります。 　※硬水（ミネラルが多い水）⇒尿石症や涙やけの原因になってしまします。 ⑤目の刺激 　逆さまつ毛や目に入る毛があると涙の量が増えてしまいます。 ⇒トリミングの際は目の周りの毛が目に入らないようにカットしてもらうことが大切です。

【まとめと対処方法】 涙やけの発生にはいろいろな原因があり、特に以下の3点を心がけてみましょう！ ただし、状態がひどい場合や悪化している場合は勝手に判断せずに、必ず獣医の指示に従いましょう！ ・健康な食事習慣：腸内環境の改善や免疫力の向上（アレルギーなど）、 デトックス機能を高めましょう！ ⇒添加物不使用、酸化しにくいオイルコーティング不使用のフードを選びましょう！腸内環境を改善し、アレルギーどの体質の改善や涙の質の改善を行いましょう！ ⇒水の質は軟水の弱酸性～中性（ph6.0～7.5）で常に清潔な水を与えましょう！ 犬猫の身体は弱酸性を保つことで健康を維持できると言われています。 ・目周りの毎日ケア：涙やけ部分の除菌・抗菌、ストレス緩和を毎日行いましょう！ 　⇒目の周りに付着した涙は濡れたまま放置すると細菌が繁殖します。目の周りの皮膚はとても 敏感で繊細なので身体に負担の少ない弱酸性のケア商品で毎日ふき取り、しっかり乾かしま しょう！※塩素やエタノールを含むものは避けましょう！ 　⇒ストレスは涙の過剰分泌につながります。 家ではリラックスできる環境を整えてあげましょう！ 睡眠時間は成犬・成猫で約12～16時間、子犬・子猫で18～20時間、 シニア犬・猫で14～18時間です。 散歩や運動時間は犬種・猫種により異なりますが約20分～1時間を目指しましょう！