足と靴の話 第1話 意外と知らない、足についてのキホンのキ
公開日:2024/08/23 更新日:2024/12/12携帯電話やパソコンで「あし」と入力したとき「足」と「脚」の2つの漢字が変換候補に挙がってきますよね。
この「足」と「脚」。同じ「あし」という読み方ができる漢字ですが、どんな場面で使い分けたら良いのか迷ったことはありませんか?
実は「足」と「脚」では表している身体の部分が異なります。
普段目にすることの多い「足」という漢字。足首から下の部分を指します。英語で言うと「Foot」の意味になります。
一方の「脚」という漢字は、生き物の胴から下に伸びた部分、つまり太もも付け根の関節から下全体を指します。英語で言うと「Leg」の意味になります。
身近な「あし」ですが、部分によって漢字が異なるというのも面白いですね。
フットケアアイテムをご紹介するShoesfit.comでも「足」と「脚」を、表現したい部分によって使い分けています。
それぞれの漢字が意味する部分を想像しながら読んでいただけると嬉しいです。
私たちを支えてくれている足。あまりにも身近すぎるために足のはたらきを意識する機会は少ないと思います。
そんな足のはたらきについて改めてご紹介しましょう。最も重要なものは次の2点です。
●体重を支える ⇒ 「立つ」
●脚と共に身体を移動させる ⇒ 「歩く」
「当たり前のことじゃない?」と思われた方も多くいらっしゃると思います。
しかし、「立つ」「歩く」という動作は奥が深いのです。
まず「立つ」ことですが、これは重力に逆らって体を直立することです。足もとから頭のてっぺんまでバランスを保つことで、「立つ」という動作は完成します。
例えば積み木を人の背の高さまで積み上げるのは思いのほか難しいですよね?
私たちは、骨や筋肉を巧みに使うことでバランスを保ち「立つ」ことができるのです。
そして「歩く」ことは、バランスを保ったまま移動することです。
倒れないように重心の位置を移動することで「歩く」ことができます。
人の背の高さまで積み上げた積み木を、崩さないように移動するイメージです。どれだけ難しいかがお分かりいただけると思います。
私たちは、「歩く」という動作を足だけでなく、全身の筋肉・骨格・関節を使い、何気なく行っているのです。
皆さんの足は、「立つ」「歩く」という動作の土台です。
土台である足が崩れてしまうと身体全体のバランスが保てなくなり、「立つ」「歩く」という動作は難しくなってしまいます。
「立つ」「歩く」、何気ないことですが、足は生活において大きなはたらきを持つのです。
足はいったいどのような構造になっているのでしょう。
足には片足で26個(種子骨という、ごく小さな2個の骨を入れて28個としている書籍もあります)の小さな骨と、それを取り巻くたくさんの筋や腱から成り立っています。立つときや歩くとき、これらがそれぞれ細かく動くことで、足にかかる負荷を分散させるのに役立っています。
また、足の骨格は全体で「3つのアーチ」構造を形成しています。
これら「3つのアーチ」は、歩行時の衝撃を吸収するというはたらきを持っています。
歩いたり、走ったり、踏ん張ったり、ジャンプしたり。そんな、日々の何気ない動作を支え続けている大変重要な構造です。
しかし、逆をいえば、この「3つのアーチ」が崩れてしまうことで、足には様々なトラブルが発生します。
例えば
●足裏の本来は体重の掛からない部分に負荷がかかり始め、タコや魚の目が出来てしまう
●開張足(足幅が広がり、逆反りしたような状態)や外反母趾、内反小趾(親ゆびや子ゆびが「くの字」に曲がっている状態)などのつま先部の変形
●扁平足(土踏まずがなく足裏が平らの状態)
などなど……。
また、歩行時の衝撃が十分に吸収されないまま足から上に伝わることになり、足だけではなく脚、更には身体全体にもトラブルを生じることがあるため注意が必要です。
「足と靴の話 第2話」では、もっと自分の足を身近に感じていただきたい!と、「自宅で簡単!足の測り方」についてお話しします。