・レイニーブルーとは
・人気の秘密
・育て方と仕立て方
ドイツのタンタウ社作出の藤色のつるバラです。
発表以来、常に注目を集めてきましたが、ここ数年はSNSなどでの注目から火が付き、爆発的に支持を集めています。
つるバラの中では永遠の定番ピエールドゥロンサールに続く位置付けまで上がってきており、同じく定番であるデルバール社のナエマやイングリッシュローズのグラハムトーマスを凌ぐ人気を見せています。
ズバリ花色でしょう。藤色は日本人に特に好まれる傾向がありますが、そのほとんどは木立性であり、つる性かつ藤色は多くありません。中大輪系だと、他にはつるブルームーンぐらいでしょうか。
花付きの良さも見過ごせません。四季咲き性が強く、中でも春の一番花は素晴らしく、一面が涼しげな藤色に染まります。実際に花を見てその良さに感動し購入に至る事が多い品種でもあります。
多くのガーデンに採用されていますが、販売元の京成バラ園メインガーデンの壁面は圧巻ですし、寒冷地の軽井沢レイクガーデンのオベリスク仕立ても見事でした。
クウォーター気味のロゼットの花形や可愛らしい丸葉、耐病性、樹勢の強さも魅力でしょう。
樹勢が強く強健ですので枯れ込む心配はほとんどありません。ただ新苗などの場合、根がしっかりと伸びるまでは初期生育がゆっくりとした場合があります。
露地栽培(地植え)と鉢植えで枝の伸びに差が出ます。商品説明やラベルだとショートクライマーの表記ですが、高温多湿の日本で露地栽培でしたら3-4mほど伸びてくれ、他のつるバラと同じぐらい大きくなります。
地植えですとトレリス、アーチ、オベリスクどれでも対応できます。花付きが良い分、肥料成分中のリン酸が不足してくると花付きが悪くなりますので、定期的な施肥や堆肥を使って土壌を豊かにしておくと良いでしょう。細い枝がひょろっと発生することが多いので枝の整理をしてあげると風が通り、病気にもかかりづらくなります。
鉢植えの場合シュートが発生しなければシュラブローズのように仕立てることで、誘引なしでも花が見られます。シュートが出てくるとある程度は伸びる枝なので、若いうちに巻いていくか、寝かして壁に誘引していくと良いです。肥料はしっかり目に、消毒は黒点病に気を付ければ葉の落ちはとても少ない部類でしょう。
今年も素晴らしい大苗が入荷しています。まだお持ちでなければぜひ育ててみてはいかがでしょうか。人気の理由を体感していただけるはずです。