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Arai ヘルメット R75 SHAPE

公開日:2024/08/05 更新日:2025/02/17
R75 SHAPE
【R75シェイプにより衝撃をかわす】 現実の世界で起こりうる万一の際の衝撃は規格による試験の衝撃とは異なり、 いかなるヘルメットでも衝撃をかわしながら吸収性能を発揮します。 衝撃をかわすことは、吸収性能と同様に重要です。 頭を護るためのヘルメットなのだから「できる限り護りたい」というアライのこだわり。 長い歴史で学んだ「かわす性能」です。
「かわす性能」とは
ヘルメットが障害物にぶつかった瞬間、ヘルメットが動きを止めず、引っかかりもせずにすべり続ける性能です。「かわす」とは、すべる事で衝撃を分散させながらエネルギーを減衰させるという、安全面において重要な要素のひとつだとアライは考えます。 現実の衝撃は、どの方向からくるか分かりませんし、規格による落下テストとは異なります。 アライは現実の衝撃を想定し、ヘルメットをつくっています。アライは長い歴史を通じ「かわす性能」の重要性に基づいたR75 SHAPEの帽体形状こそが大切だと考えます。
丸く滑らかな帽体
規格による落下テストは垂直落下であり、ヘルメットは1点で全ての衝撃エネルギーを受け止めます。 しかし、現実の転倒例では違います。走行中に万が一転倒した場合、障害物に対しヘルメットは垂直にはぶつからず、斜め方向から衝撃が加わるケースが一般的です。そして、斜め方向から衝撃が加わった一瞬の間に、ヘルメットと障害物はすべりながら衝撃ポイントを移動させています。衝撃ポイントを「点」から「面」に変え、衝撃エネルギーを分散し減衰させること。これが「かわす」ということです。 アライは、限りある衝撃吸収性能を効率よく発揮させるための、R75 SHAPEで丸く滑らかな帽体が大切だと考えます。
衝撃をかわす重要性
頭を護る確かなヘルメットに優れた衝撃吸収性能は絶対の条件です。 事実、アライの長い歴史はこれを高めてきた努力の軌跡でもあります。ですが、どんなヘルメットでも吸収できる衝撃エネルギーには物理的に限界があるのも事実です。 一方、速度の二乗に比例して大きくなるのが運動エネルギーです。公道上で試験の衝突速度より速く走るライダーの頭は、とてつもなく大きなエネルギーを抱えることにもなります。 そんな大きな運動エネルギーを、吸収することだけで処理するなど、どんなヘルメットにとっても不可能です。 ヘルメットが障害物にぶつかった瞬間に帽体表面ですべらせて、衝撃はできる限りかわす。そうすれば限りある衝撃吸収の性能も働く場を得て、カタチも大きさもどの方向から来るかも予想がつかない現実の衝撃から、頭を護る可能性が生まれます。 万一の際に真っ先に動く「衝撃をかわす性能」には、「丸く滑らかで、剛い」帽体がより有効であることをアライは長い歴史の中で学びました。公の規格がどうであれ、自らもライダーで自分自身の頭を護る事も考えるアライは、この基本を決して忘れません。 衝撃はできる限りかわす。そして、かわしきれなかった分を吸収する。それが頭を護る上で基本だとアライは考えます。 だから、アライの全てのモデルは「衝撃をかわす性能」を考え、規格による参照平面上の頭部保護範囲において、丸い滑らかな75R以上の球面の連続したフォルム※と強固な帽体を固守します。 ※曲率半径75mm以上の連続した凸曲面
見た目のデザインより曲面による安全に拘る
もともとはヨーロッパで定められ、その後日本にも導入された、いわゆるJIS規格のひとつ。その概要は、「ヘルメットの形状は曲率半径75㎜以上の連続した凸曲面でなくてはならない」というもの。 もし、ヘルメットの形状がデザイン性を優先して尖っていたとすると、転倒の際にそこに衝撃が集中したり、路面に引っ掛かるなどして、首や体がひねられたり、一部に衝撃が集中したりしてしまう。結果的に必要以上のダメージを負うことになり、リスクを高めてしまう。 この規定自体は1974年に定められたもので、実はこの規定は数年前に日本でもヨーロッパでも撤廃され、現在ではヘルメット形状に対する自由度が増している。その結果、曲率が小さく、鋭利なデザインのものや、凹凸の多いヘルメットが出回り始めたが、「衝撃をかわす」ことを忘れてはいけない。 万一の転倒の際、衝撃を「かわす」ために、アライの帽体は全てのモデルで規格による参照平面上の頭部保護範囲において曲率半径75mm以上の連続した局面で構成された「R75 SHAPE」を今も遵守。またヘルメットに装着されるエアロパーツも転倒の際の衝撃で外れることにより、より広く滑らかな面で衝撃を受けることが可能にしています。