贈り物としていただいた胡蝶蘭は、適切なお手入れをすることで翌年も美しい花を咲かせることができます。
20年近く産地直送で全国に胡蝶蘭をお届けしてきた私たち宮川洋蘭が、胡蝶蘭をもう一度咲かせるためのポイントやコツ、管理方法をご紹介します。
胡蝶蘭の花がすべて落ちた後は、エネルギーの消耗を避けるため早めに花茎をカットするのが重要です。その方法は2通りあります。
•花茎の途中で切る(節から新しい花芽が出る可能性がある)
•根元から切る(株を休ませて次の成長を促す)
どちらの方法を選ぶかは、株の状態によります。弱っている場合は、根元から切ってしっかり休ませましょう。生産者としては根元からカットすることをお勧めします。
胡蝶蘭は熱帯地域原産の植物なので、適切な環境を維持することが大切です。
•温度:18~25℃が理想。冬場は10℃以上をキープ。
•湿度:50~70%の湿度を保つ。乾燥する冬は加湿を意識。
•日光:直射日光を避け、レースカーテン越しの日差しが当たる明るい場所に置く。
お分かりのように、胡蝶蘭の快適環境は私たち人間が心地よいと感じる環境に似ています。だから自宅で育ちよく咲いてくれるんですね。
•春~秋:週に1回程度、鉢の中が完全に乾いてから与える。
•冬:2週間に1回程度。寒い時期は根腐れを防ぐため、水やりを控えめにする。
水は根元に直接かけるのではなく、鉢の底からしっかり排水されるようにしましょう。
量がわからない場合は、一株にコップ一杯を目安にしましょう。
再び花を咲かせるためには栄養補給も重要です。
•成長期(春~秋):薄めた液体肥料を2週間に1回程度与える。
•冬は控えめにして、休眠期に備える。
洋ラン用の肥料は固形も液肥タイプもはあまり市販されていませんが、花苗用などの肥料で構いません。
特に蕾をたくさんつけたいという方は株への栄養補給が重要です。
胡蝶蘭は秋~冬にかけて一定の低温(18度くらい)に合うことで冬が来る、そのために子孫を残さなくては!と思い花芽をつける性質があります(だからエアコン処理によって一年中花が出荷されます)
•秋に夜間の温度を15℃前後まで下げる(昼間は20℃程度)。
•1ヶ月ほど低温刺激を与えた後、通常の温度管理に戻す。
この方法で、春に新しい花茎が伸びてくる可能性が高まります。
株が弱っているときに低温に当てると無理して枯れたりする場合があります。葉っぱが6〜8枚以上ある株を選びましょう。
2~3年に一度は鉢替えをすると、根の健康を保ちやすくなります。
•根が鉢いっぱいに広がっている場合は、新しい水苔に植え替える。
•植え替えの適期は春(5~6月頃)。ただ花茎が伸びている時や花が咲いているときは避けましょう。
胡蝶蘭を再び咲かせるには、適切な環境と管理が大切です。
•花が終わったら早めに剪定する
•温度・湿度・日光は人間の好みと似ている
•適切な水やりと肥料
•花芽を出させるために一定の低音を秋にあてる。
•必要に応じた鉢替え、できれば栄養もあげましょう
これらを意識して管理すれば、翌年もまた美しい花を楽しむことができます!