今回は、近年注目を集めるスリープツーリズムをテーマに記事をお届けします。
スリープツーリズムとは、睡眠の質を上げるための旅行をすることで、睡眠に特化したサービスを届けるホテルに泊まりに行ったり、ヨガやマッサージ業界が付帯サービスとして展開し始めるなど。世界的に認知が高まっていると言われおり、その市場規模が2024年には約700億ドル、2031年迄には1186億に達する見込みといわれています。(参照:Coherent Insights)
コロナ禍による不安やストレスの増加、リモートワークによって仕事と休息の時間的にも場所的にも区別を付けづらくなることによって、良質な睡眠を求めて専門的な睡眠療法を求めるようになったというような背景もあるようです
睡眠といえば、水泳もまた非常に親和性が高いと言われています。スリープツーリズムという新たなニーズに向けて水泳という選択肢を知って欲しい。そんな思いから、この記事を書いてみました。
Hotel Figueroa(ロサンゼルス)
特徴と魅力
Rest and Recovery Suite: 特別なスイートで、最新の睡眠補助技術や製品を提供。個々の睡眠ニーズに合わせたカスタマイズが可能。
高度な設備: Molekule空気清浄機、カスタマイズ可能なEight Sleepマットレス、Loftie Lampなどが揃っており、最適な睡眠環境を提供。
個別対応: 滞在前にアンケートを実施し、個々の睡眠嗜好に合わせたプログラムを提供。
Four Seasons Resort Maui at Wailea(ハワイ)
特徴と魅力
自然との調和: 海に面した立地で、波の音や海風を感じながらリラックスできる。
Next Healthとのコラボ: 高度な医療技術を用いた睡眠改善プログラムを提供。
高級リゾートの魅力: 豪華な施設とホワイトグローブサービスで、質の高いリラクゼーションを実現。
Castle Hot Springs(アリゾナ)
特徴と魅力
自然環境: ソノラ砂漠の中心に位置し、自然と一体となった睡眠リトリートを提供。
睡眠リトリート: 専門家によるガイド付きのヨガ、ハイキング、温泉浴など、自然の力を活用したプログラム。
静寂な環境: 少人数制のブティックプロパティで、個別のアプローチが可能。
というように、様々な観点から、海外では睡眠と旅行(ホテル滞在)という時間の価値を最大化させるような企画がされています。
温浴や運動(ヨガ)といったアプローチはありますが、プールといったアプローチはまだ少ないようにも見えます。日本には魅力的なプールのある宿泊施設が多くありますし、この水泳+スリープツーリズムについてもう少し記事を書いてみようと思います。
参照記事:Good Morning America
全身運動によるリラクゼーション効果
まず、水泳は全身を使った有酸素運動です。全身を動かすことで、適度な疲労感を得ることができ、その結果、深い眠りを促進します。水の中での運動は、陸上での運動よりも心拍数を抑えた状態で行えるため、体がストレスを感じにくいのです。このため、リラックスした状態で運動ができ、睡眠の質を向上させる効果が期待できます。
水圧による安心感
次に、水泳中の水圧が体を優しく包み込むことで、一種の安心感が生まれます。これにより、心身ともにリラックスしやすくなり、日常のストレスを解消するのに役立ちます。リラックスした状態は、質の高い睡眠を促進するために非常に重要です。
デジタルデトックス効果
さらに、プールではスマートフォンやその他のデバイスを使うことができないため、自然とデジタルデトックスが行われます。これにより、精神的にリフレッシュし、より良質な睡眠を実現する一因となります。日常生活から一時的に離れ、デジタルデバイスから解放されることは、心と体のリセットに役立ちます。
自然なマッサージ効果
水中での運動は、筋肉に対して優しいマッサージ効果をもたらします。水流が筋肉に優しく圧力を加えることで、筋肉の緊張を和らげ、リラクゼーションを促進します。この穏やかな刺激は、筋肉の柔軟性を向上させると同時に、筋肉痛の軽減や疲労回復にも効果的です。
実際にどのように効果を実感するか
水泳を日常生活に取り入れることで、睡眠の質が向上し、日中の活動にも良い影響を与えます。例えば、毎週末に水泳を楽しむことで、週末のリフレッシュとリラックスが得られ、週の始まりをスッキリと迎えることができます。また、定期的な水泳は睡眠リズムを整え、熟睡を助けることが科学的にも証明されています。
水泳がもたらすこれらの効果を活用し、質の高い睡眠を手に入れましょう。スリープツーリズムと組み合わせることで、さらに効果的に心身のリフレッシュとリラクゼーションを実感できるはずです。
上記の水泳+睡眠に関しては下記にも記事をまとめまてありますので、こちらもご覧ください。
あくまでもご提案の例ですが、こんな旅行を組んでみてはいかがでしょうか?
1日目:観光~プール時間~夕食
午前〜午後: 出発地から目的地へ移動。到着後、地元の観光スポットを巡ります。
自然豊かな場所や歴史的建造物などでもいいし、その地域だからこそ楽しめる観光を楽しみます。
夕方:ホテルチェックイン。この時点からスマートフォンやタブレットは極力使用せず、宿泊施設の豪華な設備と静かな環境に浸ります。ホテルのプールでリフレッシュ。
夜:ホテルのレストランで静かなディナーを楽しみ、一日の疲れを癒します。ホテルの快適なベッドと枕でゆっくりと就寝
2日目:リラクゼーションと地元の美食
午前: ホテルでゆっくりとした朝食をとった後、再びプールで水泳。この日は特にリラックスを意識し、体のリズムを整えます。
午後: ホテル近くのレストランで地元の美味しい料理を堪能。お店はホテルの人に聞いたり、街中を眺めながら直感で選ぶのもいいかもしれませんね。
この地域の食文化を楽しみながら、さらなるデジタルデトックスの時間を過ごします。
夜: ホテルに戻り、スパやマッサージを利用して完全なリラクゼーションを追求。夜は再びプールを利用するか、静かに過ごしながら良質な睡眠に備えます。
3日目:帰宅の準備と穏やかな一日
朝: ホテルでの最後の朝食を楽しみ、チェックアウト前にもし時間があれば(プールが開いていたら)プールを活用してみるのも良いかもしれません。頭をリフレッシュさせてくれるはずです。
午前中: 帰路につく前に、近くのカフェでコーヒーを一杯、または小さな公園や観光史跡で散歩をしてから出発します。あまり無理をしないぐらいの運動やリフレッシュの時間が理想的です。
この旅の終わりに、心地よい疲労感と共に新たな一週間を迎える準備が整います。
今回上記には敢えて書きませんでしたが、可能であればスマホの電源を切り、スマホを見ない時間を作るというのも大事です。プールに入っている間は必然的にスマホを見る時間は減りますが、それでも意識して減らしていけると良いかもしれません。(今はスマホ決済も多いので、あくまでも意識レベルで大丈夫です。)
さて、いかがでしたでしょうか。
いつもの競技の世界の情報が多いSWIMSTATIONではちょっと珍しい記事でしたが、このSWIMSTATIONは、水泳を楽しむ人が色々入り混じる駅のプラットホームのような場所だと考えています。より多くの人が水泳という貴重な時間を楽しんで頂くためにも、今後も様々な情報をお届けして参ります。
(※屋内プールのあるホテルの一覧をまとめてみようと思って調べたのですが、夜に空いていなかったり、一部貸し切り予約制であったり、正しい情報を集める事がちょっと難しかったので、今回はまだ未公開のままにしています。またいつかご案内できる日が来た際には、こちらの記事でご案内させてください。)