長年、絶大な人気を誇っているハイドロテック2フィン(HYDRO TECH 2 FIN)
多くの選手に愛用され、多くの強豪校やスイミングスクールでも指定される人気の高い、多くのスイマーに支持され続けています。
ハイドロテック2フィンは他のフィンと比較して短めのブレードと、適度な強度で水が蹴りやすくなる特徴を持ち、競泳の練習として選ばれています。
これまでのハイドロテック2フィンには、2つの硬さ(ハードとソフト)がありましたが、今回下記のように、新たな柔らかいフィンが追加になります。
ハード(ゴールド)
ソフト
エクストラソフト
このエクストラソフトが「どれぐらい柔らかいか?」と言われると、言葉や写真で表現が難しいので、下記を見てください。
※左から、エクストラソフト(左)、ソフト(中)、ハード(右)
人の力ですから正しい比較ではありませんが、同じぐらい曲げようと思った時に、上記ぐらい曲がり(しなり)ます。
水中でこれだけしなるとなれば、泳ぎも変わる想像がつく方も多いかと思います。
この新たな柔らかいフィンが登場するにあたって工夫されているのが、2つの柔らかさを統合させたことです。
先だけが柔らかい素材を使っている一方で、足首周りは今までと同じ素材を使うことで、足首周りのホールド性能は今まで通り保持してあります。
足先が柔らかくしなりながらも、足首は今までのソフトと同じような感覚でいられることで、自然なキックを意識づけることができます。
実はここ数年で柔らかいフィンが人気になりつつある潮流はありましたが、ハイドロテック2フィンのような支持されているフィンからも柔らかいフィンが新たに登場するには、柔らかいフィンにはそれだけのメリットがあるからです。
まず、柔らかいフィンのメリットでは下記があげられます
メリット
・足首にかかる負担が少なく、故障しにくい
・本番前の調整にも使いやすい
・バサロのように水中の泳ぎ時キックが自然に打てる
そして次にデメリット(変わる点)です。
デメリット
・推進力が弱く、全体のスピード練ではやや遅れやすい
・強度を高める練習はややしにくい
・硬めに慣れた選手ににとって、フィンの役割としてはやや物足りなさを感じることがある
・・・と、デメリットという言葉は少し違います。
自分がどんな練習をしたくて、どのようにステップアップし、どのタイミングで使いたいか
それを理解した上で選ぶための”特徴の違い”と認識が正しいかもしれません。
では、どんな選手やシーンにおすすめしたいか
関節がやわらかく、綺麗なキックを打つトップ選手の練習
キックが強いトップ選手が過度の負荷をかける必要がなくなる
マスターズ選手やジュニア選手の初めてのフィンとしての導入
本番前など、実践に向けたアップをしたい選手
このような使われ方が多いようです。
柔らかいフィンというと、DMCのエリート2を思い浮かべる選手も最近は多くいますが、今回登場するフィンは、DMCとも違う特徴がいくつか見られます。
素材自体の柔らかさで比べれば、発泡シリコンという特殊素材を使っているDMCの方が柔らかいです。ただ、これは柔らかければ良いという事でもありません。
DMCのように非常に柔らかいフィンに比べるとハイドロ2のエクストラソフトは従来のソフトとDMCの間ぐらいに位置した適度な柔らかさで、スピードをある程度出しながらも自然な足首を意識した泳ぎにつながります。
また、DMCは片足のシルエットを見てもわかるように足を入れるポケット部分が左右対象形状であるのに対して、ハイドロテック2フィンでは明確に左右を定めているため、足回りへのフィット感は高めです。
それゆえにDMCは、幅広や甲高といった足の形状の選手にも柔軟にフィットしましたが、ハイドロはさすがにDMCほどのサイズの柔軟さはありません。
先ほども書いたように、この柔らかさは良し悪しではなく、あくまでも特徴の違いです。新しいエクストラソフトは、従来のハイドロテック2フィンとDMCの良い所取りをした印象もあります。
さらにサイズ選び。
DMCは素足サイズでの採寸が必要となることに加えて、その柔軟さゆえにサイズ選びに慣れていない方も多く、サイズ選びで誤解を生みやすかったのも事実です。
ハイドロテック2フィンに対してDMCでは2つ下のサイズを選ぶ方が多かったのです。
このエクストラソフトは、当然今までのハイドロテック2フィンと同じサイズ展開だから、施設設備品や友達を持っている人も多くサイズ選びが容易です。