女の子の初正月に飾る羽子板 前半(羽子板の由来編)
公開日:2024/11/05 更新日:2024/11/21女の子が初めて迎えるお正月の「初正月」には、「初節句」と同じように、健やかな成長を願って『羽子板』を飾り、お祝いをします。
今回は、その羽子板を飾る意味や歴史について、ご紹介させていただきます。
現在のお正月には羽子板を飾る風習があります。
その意味は病気や厄災、邪気を突いて追いやり、はね(羽根)のけて健やかに育つようにとの「魔除け・厄除け」の願いが込められています。
羽子板の歴史は室町時代にまで遡ります。もとは宮中のお正月遊びから始まり、しだいに庶民の遊びへと広がりました。
江戸時代の後期からは押絵を用いた歌舞伎役者をあしらった羽子板が大流行。一段と華麗さを増し、日本の伝統技術品のひとつにまで発展しました。
羽根の先の黒く硬い玉は、昔から「むくろじ」という大木の種が使われてきました。
漢字で「無患子」と書き、「子供が患わないように」という無病息災の願いが込められています。
また、昔は羽根の形をトンボに見立て、トンボが蚊を食べる益虫であることから、お正月に羽根を突くと、夏になっても蚊に刺されることがないと、長い間信じられてきました。
羽子板の華となる衣裳には友禅染めや絞り染め、西陣袋帯、刺繍細工など、様々な伝統的な工芸技法により表現されています。
最近では現代の住環境にあわせて、つまみ細工や水引細工をアレンジしたモダンな羽子板も大変人気があります。
柔らかで繊細な表情や色の濃淡など一筆ひと筆手描き伝える伝統の技。
久宝堂の羽子板は、一般的に流通しているものに比べよりグレードの高い手描きの面相を選んでいます。
また、羽子板の板材には高級木材の桐などを使用しています。
瑪瑙(めのう)、珊瑚(さんご)は古くから七宝石のひとつとされ、古代から装飾品やお守りに用いられてきました。
また、つげは美髪道具として歴史があり、髪が美しくなるよう願いをこめ「本柘植(ほんつげ)」を使用しています。
久宝堂では伝統的な面相付きの羽子板をはじめ、つまみ細工や水引細工をアレンジした、洋室にも飾り映えする羽子板など、幅広くご紹介しています。
素敵な初正月のお祝いに、是非ご検討いただけましたら幸いです。