マヌカハニーとは、南半球にある島国、養蜂王国ニュージーランドの特別な地域に自生している「マヌカ」という、フトモモ科の低木から採取されるはちみつです。「マヌカの森」と呼ばれる原生林は、大自然広がるニュージーランドの中でもさらに人里からも農地からも遠く離れ、農薬の影響を一切受けない場所にひっそりと広がっています。そんな秘境の地で育つマヌカの木は白やピンク、赤などの日本の梅に似た花を咲かせます。
開花時期は夏の12月~2月頃で、マヌカハニーが採取できるのはそのうちのたったの4週間だけ。それゆえ、貴重で高価となり、またその栄養価や抗菌力の高さが近年注目されている希少なはちみつなのです。
マヌカハニーの一番の特徴は「メチルグリオキサール(MGO)」という、普通のはちみつにはない有用成分が豊富に含まれていることです。メチルグリオキサール(MGO)は、熱や酵素に強く高い抗菌力を持つことで知られています。
マヌカハニーが採れるマヌカの花蜜にこの成分は含まれていません。マヌカの花蜜には、メチルグリオキサール(MGO)の前段階であるジヒドロキシアセトンが豊富に含まれており、はちみつを貯蔵する過程でアミノ酸やタンパク質などと反応し生成されます。メチルグリオキサール(MGO)は、はちみつになることで初めて含まれるようになる成分なのです。
メチルグリオキサール(MGO)は普通のはちみつに含まれる過酸化水素という成分よりも高い抗菌力を持ち、ピロリ菌をはじめ、腸の悪玉菌、大腸菌、黄色ブドウ球菌、O-157、ノロウイルスなど、さまざまな疾患の原因菌に対して力を発揮すると言われています。しかも、天然素材の特性として、化学薬剤にみられる身体に必要な菌まで攻撃してしまうこともなく、また耐性菌の出現や副作用の心配がほとんどありません。歯周病や口内炎、皮膚疾患の治癒・予防に効果が期待できるという結果も出ている他、インフルエンザのウイルスにも直接作用したという国内の研究報告もあります。
●「UMF(ユニーク・マヌカ・ファクター)」
マヌカハニーの抗菌力を数値化した最初の規格で、マヌカハニーに含まれる抗菌力の高さを、医療用消毒液のフェノール溶液と比較して数値化したもの。例えば「UMF10+」と表記されている場合、フェノール液の濃度10%と同等の抗菌力があることを示します。ちなみに、医療用現場では2%~5%のフェノール溶液が消毒用として使われているので、「UMF10+」でもその抗菌力は充分に高いことが分かります。UMFはニュージーランド政府が100%出資している検査機関で厳しく検査され、合格したものにしか表記されない信頼度の高い規格です。
●「MGO(メチルグリオキサール)」
1kgあたりのマヌカハニーにメチルグリオキサール(MGO)が何mg含まれているかを示す規格。例えば「MGO100+」と表記されている場合、そのマヌカハニー1kgあたり100㎎のMGOが入っているということを示しています。メチルグリオキサール(MGO)含有量測定の誤差が少ないため、UMFよりも正確性が高いのが特徴です。
●「MGS(モラン・ゴールド・スタンダード)」
マヌカハニーの抗菌力を証明する最初の規格であるUMFを作ったピーター・モラン博士によって新たに開発された規格。UMFと同様に同濃度のフェノール溶液と同等の抗菌力があることを意味していますが、MGSは数回にわたり検査を重ねるなどより厳しい検査基準となるため、認証までに非常に多くの時間とコストがかかってしまい、現在は「ワトソン&サン社」のみ採用している新たな規格です。
マヌカハニーの規格であるUMFやMGOは数値が高くなるほど抗菌力が強いことを意味しているため、高い数値のマヌカハニーを選ぶほど、その効果を期待することができます。数値の高いマヌカハニーが理想ですが、数値が高ければ高いほど収穫量も少ないため高価になっています。デイリーに摂取する用に数値の低めのもの、感染症が流行する季節やより高い健康活性力を求める時には数値の高いもの、というように、用途に合わせて活用し、継続的にマヌカハニーの効果を毎日の生活に取り入れましょう。
マヌカハニーのパワーを最大限に感じたい場合は、空腹時や食事の30分以上前に食べることをおすすめします。喉の粘膜や、胃や腸などに直接届く為には、食べ物などの邪魔なものがない方が好ましく、栄養の吸収率もアップするからです。1日1~3回、マヌカハニーをスプーンで1さじすくい、そのまま生で食べるのが効果的です。
また、シルバーなどの金属性のスプーンは、「メチルグリオキサール(MGO)」の抗菌力を弱めてしまう可能性がある為、できる限り木製のスプーンやハニーディッパー、陶器製・竹製のスプーンなどを使うのがおすすめです。また、水に濡れたスプーンでマヌカハニーをすくってしまうと、カビの発生や雑菌の繁殖が進んでしまう原因となってしまいます。スプーンやハニーディッパーは、必ず乾いた清潔なものを使いましょう。
1歳未満の乳児ははちみつに含まれているボツリヌス菌によって乳児ボツリヌス症にかかる可能性があるため、小さい子どもに与えないよう注意してください。
また、マヌカハニーには他のはちみつにはない強い抗菌力があるため、抵抗力の弱い小さなお子様や高齢者の方が口にすると体調不良を引き起こす原因となってしまう可能性があるので注意が必要です。