例えば、UMF5+のマヌカハニーのラベルにUMF15+と記載すると、2倍くらいの値段で売れてしまいます。
証明書は実際に15+の検査結果が出たものが付けられるようです。
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この不正を見抜くためには、実際にそのマヌカハニーの抗菌活性を測るのが一番です。
しかし現在の日本では、マヌカハニーの抗菌活性を測るサービスを提供している分析機関がありません。
日本でマヌカハニーを輸入する商社や販売者は、現地のメーカーが提供する証明書を信用するしかないという問題を抱えています。
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アピールしているようで本意でありませんが、グリーンベイはこの状態でお客様に自信をもってマヌカハニーを販売することはできないと思っています。
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グリーンベイは独自に、マヌカハニーを研究する学者さんに研究用のマヌカハニーを提供しながら、証明書の数値に間違いがないか確認しています。
マヌカハニーに含まれる抗菌活性の成分MGOは、もちろん自然由来のものです。
しかし、MGOは化学的に組成することが可能です。化学的に作られたMGOをマヌカハニーに混ぜることで、安価に高いグレードのマヌカハニーを作ることが可能です。
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このタイプの不正は、不正されたマヌカハニーを分析しても不正を証明するのが困難な特徴があります。
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詳しくは別項で書きますが、このタイプの不正を抑止するために、UMF協会ではレプトスペリンという成分の計測を義務付けています。
これは充分な対策ではありませんが、このタイプの不正を抑止する仕組みを取り入れたUMF協会の判断は正しいと思います。
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レプトスペリンは兵庫県立大学の加藤陽二教授が発見したマヌカハニーに特徴的に含まれる成分で、様々な機能性が期待されています。
マヌカハニーの抗菌活性は、放っておくと上がるという話を聞いたことがありますか。
この話、実は本当なんです。
マヌカハニーにはジヒドロキシアセトン(通称DHA)という成分が含まれています。
このDHAは時間の経過とともにMGO(抗菌活性成分)に変わる特徴があります。
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マヌカハニーは通常、収穫したてのものは、あまり高い抗菌活性を示しません。
一定期間寝かせるうちに、DHAがMGOへと変換され、抗菌活性が上るのです。DHAがどれだけ重要な成分か、お分かりいただけたと思います。
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DHAは加熱すると、MGOへの変換が加速する特徴があります。しかし加熱によって持ち上げられたMGOは、賞味期限を待たずに減少することが分かっています。
これは通常存在する筈のDHAが枯渇しているためです。
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この不正はヒドロキシメチルフラール(通称HMF)の値を計測することで見抜くことができます。HMFははちみつの鮮度を測るものとお考えください。
HMFは加熱や(ガラス瓶など)紫外線を受けた場合に数値が上昇する特徴があり、日本の分析機関でも測定が可能です。UMF協会ではHMGが40mg/kg未満であることを定めています。
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HMFが上昇したはちみつは、色が黒ずんでくる特徴があります。
この問題は意図的な不正というよりは、管理不足が原因のものになります。
グリーンベイは2022年まで、現地での検査に加え、日本でも農薬の検査を行ってまいりました。
現在はニュージーランドの第一次産業省が対策を講じたことと、メーカーが農薬に関する資格を取得して安心できる環境を整えたことから、現地の検査のみを行っています。
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そもそもの話になりますが、グリーンベイは販売するマヌカハニーの産地を毎年視察しています。
その産地はいずれも人里離れた山奥で収獲しているため、農薬が混入する可能性は物理的にありません。