今回は、マヌカハニーの重要成分の1つ【DHA】についてご説明いたします。
本項に記載のほかの成分については別項にてご説明しておりますので、そちらもあわせてご覧ください。
DHAはジヒドロキシアセトンの略で、マヌカハニーに含まれる抗菌活性成分(MGO)の元になる成分です。
一般的にDHAというと魚の油を連想してしまいますが、それとは別の成分になります。
DHAは時間の経過とともにMGOに変化していきまして、専門的な言葉では、DHAはMGOの前駆体ということになります。
収獲されたばかりのマヌカハニーは、DHAからMGOへの変換が十分でなく、MGOの数値は低いものとなっています。
このためメーカーは収穫したマヌカハニーを、一定期間寝かせてMGOの上昇(MGOが増える)を待ちます。
このマヌカハニーを寝かせる工程は、言い換えるとDHAがMGOに変換されるのを待っているとも言えます。
マヌカハニーはMGOの上昇を待つために一定期間寝かせると書きましたが、実はこの期間を短縮する裏技があります。
それは「加熱をする」という方法です。
実はDHAは、加熱をするとMGOへの変換が早くなる特徴があります。
しかし・・・この方法はニュージーランドでは禁止されています。
加熱で変換が促進されたマヌカハニーのMGOは、早期に消失することが分かっているためです。
それだけではなく、この加熱によってHMFという成分が発生してしまいます。
HMFは新鮮なマヌカハニーにも含まれるのですが、
増えすぎると発がん性があるためニュージーランドでは、
「マヌカハニーに含まれるHMFは20以下でなくてはならない」
と規制をしています。
少し難しい話になりますが、これは大きな問題になりますので、もう少し詳しく書いてみます。
例えばUMF10+という商品をあなたが購入したとします。
これが加熱によって変換が早められたものである場合、賞味期限内であっても、
実際お手元で食べるころにはMGO量が少ないUMF5+未満のマヌカハニーになってしまっている可能性があります。
なぜMGOが低下しているのか。
それは、加熱するとDHAを使いMGOを作りますが、同時にHMFという成分が大量に発生します。
このHMFは、加熱することで出るいわばゴミであるため、鮮度が落ちやすくなりMGO量の低下にもつながってしまうのです。
もちろん自然のマヌカハニーにも微量ながらHMFが含まれており、それが特に身体に影響があるわけではありません。
自然のマヌカハニーは健康に良い食品なのですが、
加熱したマヌカハニーはこのHMFを1000以上含むため発がん性を含んでしまうということです。
これにより、ニュージーランドではHMF値に規制を設けています。
しかし、日本ではこの規制がありません。
もし気になる場合は証明書などをご確認いただくことでHMF値を把握することができます。
加熱されていなければHMFは増加しないため、一度ご確認ください。
加熱によってDHAからMGOへの変換が促進されたマヌカハニーは粗悪品といって良いと思います。どうかお気をつけくださいませ。
UMFマヌカハニーを管理するUMF協会では、加盟者へDHAの検査を義務付けています。
UMF協会が定める規定量は以下のとおりです。
★UMF5+
DHA150mg/kg以上
MGO83mg/kg以上
★UMF10+
DHA250mg/kg以上
MGO261mg/kg以上
★UMF15+
DHA400mg/kg以上
MGO512mg/kg以上
★UMF20+
DHA500mg/kg以上
MGO826mg/kg以上
DHAの規定量はグレードによって異なりますが、私の観点からは少し物足りないものになっています。
MGOは熱に強い物質と言われていますが、光や熱によってダメージを受けることが分かっています。
そのようにMGOがダメージを受けた場合でも、そのマヌカハニーにDHAが豊富に含まれていれば、DHAからMGOへの変換が並行して行われているので、MGOの量は減少せずに済みます。
逆にDHAの量が少ないと、賞味期限内にMGOが減少する(UMF値が減少する)可能性が考えられます。
DHAの含有量は製品本体に記載されるものではありません。
しかし私は、少し極端な言い方をしますと、DHAの含有量を見れば製品の良心が(ある程度ですが)分かると思っています。
グリーンベイの正真正銘の自然由来のマヌカハニーです。
原則として各グレード、製品に含まれるMGO量の【2倍前後】のDHAが含まれていることを確認しています。
これからも「高品質なマヌカハニーを提供してお客様の健康に貢献する」というポリシーのもと、健全な運営をおこなってまいります。
皆様のマヌカ生活の架け橋となりますように。
最後までご覧いただきありがとうございました。