枕の大きさどっちがいいのか問題？

標準サイズ(50cm×25cm)の枕と、ワイドサイズ(60cm×30cm)の枕とどちらがいいのでしょうか？ よく聞かれるご質問です。 店舗販売においては、8割のお客様がワイドサイズ(60cm×30cm)をお選びになります。ご体感いただくと広くてゆとりがある方がいいとお感じになるのかと思います。一方、ネット販売においては、標準サイズ(50cm×25cm)の枕が売れ筋です。 ワイドサイズ(60cm×30cm)につきましては、当店では「寝返りのしやすさ」が重要だと考えておりまして、お身体の大きな男性のお客様には大変ご好評いただいておりまして、おすすめしております。 女性の方もワイドサイズをお選びになる方は多く、横に長いこともあり、安心感があるという評価をいただくことが多いです。とはいえ、ワイドサイズ(60cm×30cm)ではなくても寝返りが阻害される小ささとは考えておりませんので、こちらはお客様のお好みにてお選びいただければと思っております。

半分に切った座布団の大きさ50cmが基準となったんです。

そもそもなぜ標準サイズ(50cm×25cm)がこの大きさになったかという整形外科枕の歴史を説明します。 実は50年前に整形外科医の熊谷日出丸（くまがいひでまる）という私の父が整形外科枕の原型を考えました。 当時は昭和ですのでその頃は皆さんの家には大体座布団が1～2枚あったんです。 座布団の大きさというのは若い方はご存知ないかもしれませんが、50×50の正方形が結構多かったんです。 座布団を患者様のご自宅から持ってきてもらって、それをなんとハサミで2つに裁断してたんです。 その切った半分を使って、折りたたんタオルケットと合わせて座布団枕というのを作っていたんです。 座布団枕を使うと患者様の例えば首の痛み、寝違え、肩こり、頭痛などの症状が改善しました。 なんとか座布団をへたらない素材で商品化できないかと私の代になって考えたのです。 それで枕の大きさをどうするかと考えたときに、座布団枕の50×25という大きさが整形外科枕標準サイズの基本となったわけです。

なぜ大きな幅と奥行きのワイドサイズが必要だったかというと、整形外科枕を販売していくとやはりすごく体格の大きな方がいらっしゃるんです。 頭が大きい、肩幅も広い、胸板も厚い、こういう方ですと寝返りを打った時にどうしてもこ標準サイズだと頭が落ちかける、もしくは落ちてしまうということが起こったんです。 そこで幅を10cm広げ奥行きも5cm広げると頭が落ちなくなり寝返りも楽になったということで、ワイドサイズの必要性が出てきたわけです。 しかしこれは体格的な問題で、やはり横を向いた時に枕にもうちょっと幅があると安心感があるとかその方が気持ちいいという方も多くいらっしゃいました。 ですので単に体格だけでなく好みも含めて選んでくださいねという風に時代と共に変わってきたのです。

左右に寝返り打っても頭は落ちません。十分に寝返りができています。 ただ端にきた時にちょっと落ちそうで怖いなと感じる方もいらっしゃいます。 完全に横向きになるとあんまりゆとりはない状態です。 これがもっとお体格が大きい方だと寝返りを打った時に、少し枕ごと揺れちゃうというケースもあります。

ワイドサイズだと横を向いた時に余裕があります。 目で見ても寝返りの感覚でも安心感が出ます。 小柄な女性の方でもこの安心感がいいとワイドサイズを選ばれる方は多くいらっしゃいます。 標準サイズとワイドサイズどちらにしようか迷われた場合にはお体格や好みで選んでいただいておりますが、私個人としては今まで使っていただいた多くのお客様や患者様の声を聞く限り、ワイドターンを選んでよかったっていう方がたくさんいらっしゃるのでワイトターンをお勧めしたいというところです。 そしてなによりご自身の体格に合った高さの枕でぐっすりと休んでいただくことを心よりお祈りしています。