自転車に乗るだけで、子どもが成長するって本当!?

このタイトルを読んだ時に、「そんな上手い話がある訳・・・」 と思ったそこのあなた！　 この記事を読み終えたら、お子さんを自転車にもっと乗ってもらおう！ って思っているかもしれませんよ？ 本日は、お子さんの成長と自転車に乗ることがどう関係しているかをまとめてみたいと思います。

「子どもの成長は早い」そんな言葉は皆さんも一度は聞いたことがある言葉かと思います。 ただ、それは脳科学分野で実際に裏付けるデータがあることをご存じですか？ スキャモンの発達曲線（1928）では身長や体重、胸腹部の臓器に関する発達は乳幼児期までに急速に発達し、思春期頃に再び発達、そうして大人の身体になっていくのが特徴です。 それに対して、脳や脊髄に関わる「神経系型」は、6歳までに80%〜90%、12歳頃でほぼ100％に達し、その後大きな成長は見られないとされています。 脳の急速な上昇を認める6歳頃までに、沢山の運動や知育活動によって、脳神経系に刺激を与え、成長を促すことが有効であることは間違いありません。

今では沢山の知育玩具や推奨されている遊びがあります。SNSやまとめ記事、様々な情報を入手することが可能ですが、モノや情報に溢れた現代において、実際に何をすればいいか困ってします。そんなご家族も多いと思います。 一番大切なことはお子様が楽しく積極的に参加できる遊びであるということ。 その中でも一つの遊びで「運動発達」「判断力」「成功体験」を得ることができる遊びがあることを知っていますか？

実は自転車に乗ることは複合的な運動によるコーディネーション能力や判断力、段階的な成功体験を同時に得ることができるのです。

・識別能力 手や足を使って道具やスポーツ用具などを操作する力 ・反応能力 合図や周囲の動きに合わせて反応する力 ・連結能力 複数の異なる動作をスムーズに連動させていく力 ・変換能力 相手に応じた動きや自分が意図した動きに変える力 ・定位能力 自分や相手との距離、位置関係を把握する能力 ・バランス能力 身体の体勢を保ち、崩れそうになる体勢を安定させるために立て直す力 ・リズム能力 リズムを変化させて、タイミングに合わせて動ける力

自転車に乗る動きは、これら7つの運動能力を全て網羅しています。 また、自転車に乗る際には危険を回避するために判断力が必要となります。交通ルールの存在や安全に対する意識を高めるには最適の運動と言えるでしょう。 そして最も重要なのは成功体験です。 多くの子どもは成長過程において様々な体験をしていくでしょう。 そんな中で全ての体験がただ「できた」「楽しかった」だけではなく「できなかった」「苦しかった」「嫌だった」となることもあるでしょう。 もちろん自転車に乗ることも最初からすぐに２輪の自転車に乗ることができる子どもばかりではないでしょう。 補助輪が装着された自転車に乗り、次は人に支えてもらいながらペダルを漕ぐ、徐々に安定してきたら一人でバランスを取る。 そして自転車に乗ることができるようになってからもスピードを調節したり、カーブを曲ったりと成長は続いていきます。 この段階的な過程で、転ぶことやそのほかにも失敗を体験することで達成感はより大きなものになります。

自転車に乗ることは大人になってからも楽しむことができます。 日常的に運動していない方でも、子どもの成長を促しながら自らの身体も健康的になるのは一石二鳥ですね！ 新しい景色を一緒に楽しみ、沢山の思い出を作っていきましょう！ これから自転車に乗られるお子様やすでに自転車に乗ることができているお子様でも、脳科学に基づいた有効な脳神経系の発達、そして継続的な運動習慣や規則正しい生活のためにも、改めて日常の中に自転車に乗る習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか？