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睡眠の質を上げるパジャマ|選び方とおすすめ

公開日:2025/01/08 更新日:2025/01/10
昨今の睡眠改善ブームでより充実したお部屋での過ごし方や、いかに睡眠の質を上げるかなど生活習慣を見直される方も多くなったのではないでしょうか? まずは寝るときのパジャマを見直してみることで大幅に睡眠の質を上げることができます。 今回は私、岩本が睡眠健康指導士の知見と寝具製造メーカーとして素材開発や快眠の研究をしてきた経験に基づいて、睡眠で得られる効果や、睡眠の質を上げるおすすめのパジャマをご紹介させていただきます。
1.そもそも睡眠の質を上げるとは?
睡眠の本質は、脳と体の修復・疲労回復と成長促進にあります。 睡眠はレム睡眠とノンレム睡眠の大きく2つに分けることができます。 レム睡眠はRapid Eye Movement(REM)の略で、急速眼球運動が出現する睡眠です。 このレム睡眠に対して、急速眼球運動を伴わない睡眠のことをノンレム睡眠といいます。 入眠後最初の90分の深いノンレム睡眠中に成長ホルモンが最も分泌されます。 つまり、この時間に脳の機能低下から守り、修復し、体の疲労回復を行っています。成長ホルモンのおかげで筋肉や骨は強くなり、代謝が正常化され、免疫とも連動しているため、風邪やインフルエンザ、がんなどの免疫力をつけるためにも非常に大切です。 また、入眠後すぐにノンレム睡眠が始まり、そのあとレム睡眠が発生します。これが一夜のなかで4~5回繰り返していますが、ノンレム睡眠とレム睡眠を合わせると80~100分の周期で交代しており、これを睡眠周期と呼びます。 睡眠中といえば、脳も眠っているイメージですが、実は動睡眠と呼ばれるレム睡眠中は大脳皮質・視床に刺激し、脳を覚醒に導くことで、脳を創り、育てています。 ちなみに睡眠は能力向上にも大きく関係しています。 睡眠前半の深いノンレム睡眠→単語や場所の記憶が向上 朝方の浅いノンレム睡眠→運動技能の記憶が向上 睡眠前半の深いノンレム睡眠と朝方のレム睡眠→認知技能の記憶が向上
一夜の睡眠経過
2.パジャマで睡眠の質を上げる方法
スリープセレモニーによるスムーズな入眠
皆さんも寝る前にする決まった習慣はありませんか?例えば、トイレに行く、歯磨きをする、パジャマに着替えるなど。これをスリープセレモニー(入眠儀式)といいますが、スリープセレモニーを行うことで、脳も体も眠る準備ができたと反応し、寝つきが良くなります。 つまり、パジャマに着替えるだけでも既に入眠しやすい状態に脳と体はなるので、部屋着のままお布団に入るのは快眠にとっては非常にもったいないですよね。
スリープセレモニー
中途覚醒を起こりにくくする
先ほどもご説明したとおり、睡眠中は色々な時間帯で脳と体の修復や成長促進を行っています。つまり、中途覚醒してしまうことはその効果を妨げることになってしまうため、出来る限り中途覚醒が起こらないようにすることが大切です。 中途覚醒の原因として、「冷えによる夜間の尿意」「蒸れによる発汗」「寝返り」などが挙げられます。 ・冷え対策としては、季節に合わせた適度な保温力のあるパジャマを選ぶ ・蒸れ対策としては、通気性や吸放湿性の高いパジャマを選ぶ ・寝返り対策としては、寝返りのうちやすいパジャマを選ぶ このようにパジャマを見直すだけで劇的に中途覚醒を減らすことが可能です。
中途覚醒
深い眠りを発生させるようにする
パジャマは普段着よりもゆったりしたサイズ感になるため、体への締め付けがなく、血の巡りを良くすることで、脳も体もリラックスできます。 また、素材的にも薄手で柔らかな肌触りが良いので、触覚を通じて脳へリラックスを与えることで、スムーズに副交感神経を優位にし、質の高い睡眠につながります。
3.睡眠の質を上げるパジャマとは
蒸れにくい天然繊維であること
吸水性の比較
蒸れの原因は室内温度・湿度と寝床内気候(寝具やパジャマなどの寝衣と人との間にできる空間の温度や湿度のこと)の2点がポイントです。 寝床内気候は布団などの寝具とパジャマが影響してきます。私は睡眠健康指導士でありながら、寝具の製造メーカーという立場で数々の寝具開発、製造に10年以上携わり、快眠について研究してきましたが、蒸れ感に関しては直接肌に触れるパジャマが特に大きな影響があると考えています。 蒸れの原因は、ヒトが睡眠中に肌から発する水蒸気としての汗です。この汗をいかに吸収し、放出できるかが大切なのですが、ポリエステルなどの化学繊維はこの吸放湿性がほぼゼロです。ですので、蒸れてしまい、その不快感で夜間に中途覚醒を起こします。 綿や麻、シルクなどの天然繊維、またレーヨンなどの指定外繊維は吸放湿性に優れているため、蒸れを感じにくく、中途覚醒を起こしにくくなります。 ただ、布団などの寝具が極端に暑いものであったり、室内温度や湿度が適正でない場合はパジャマをいくら天然繊維にしても効果が現れにくいので注意が必要です。 ちなみに、快適に眠れる寝床内気候である温度32~34℃、湿度50±5%を保つことができる夏の寝室内の温度は26℃、湿度は50~60%、冬は寝具を用いて眠った場合、最も寝心地のよい室温度は16~19℃です。夏は特にエアコンを用いて調整することが大切です。
寝床内気候
季節に合った適度な保温性があること
寒い冬場などは特に、睡眠中に冷えを感じると尿意を催し、中途覚醒を起こしやすくなります。 また、夏場はクーラーを入れて寝ることを推奨していますが、クーラーで冷えすぎないようにパジャマで調整することが大切です。特に関節が冷えることを気にされる場合は半袖よりも薄手の長袖にするなどの工夫をおすすめします。 春秋などは寝始めは暖かったけれど、明け方は冷えるといった一日でも気温の変化がある季節です。気温の変化に対応できるような、自分に合った適度な保温性のあるものを選ぶようにしましょう。 寝具の保温力にもよりますが、季節ごとに自分に合った冷えを感じないような保温性のあるパジャマを身に付けることで冷え対策ができます。 ただ、過度に保温性が高いといくら天然繊維でも吸放湿が間に合わず、蒸れの原因になってしまうため注意しましょう。
ゆったりしたサイズ感であること
普段着のようにジャストサイズのものだと、締め付け感があることで血の循環を妨げ、副交感を優位にしづらく、どうしてもリラックス感が得にくいです。またヒトは睡眠中に圧力の負担から体をほぐすために無意識的に20回前後打ちます。打つたびに体にストレスがかかると中途覚醒を起こしやすくなりますが、ジャストサイズだと生地が引っ張られたりするため、体に圧力がかかるため、パジャマのようにゆったりしたサイズ感であることが大切です。目安としてはバストやウエストのヌード寸法に対してパジャマの実寸が20cm程度あるのがおすすめです。 寝返りなどを考慮するとパジャマはニットなどの編み物が適していますが、ガーゼ地などの織物の場合はゆったりしたサイズ感のものを選ぶことで寝返りがうちやすくすることが大切です。
ゆったりしたサイズ感
4.夏におすすめのパジャマ
伸縮性もあり、べたつかないニットサッカー
5.春秋におすすめのパジャマ
天然繊維の女王、シルクの天竺ニット
5.冬におすすめのパジャマ
ふんわり起毛で暖かい裏起毛スウェット
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