グニラさんとのFIKAの時間「スウェーデンのクリスマスの迎え方」#02
公開日:2024/12/17 更新日:2024/12/17サンタクロースのキャンドルホルダーに火を入れて、さあ、アドベントFIKAの始まりです。
アドベントFIKAはまず、グロッグとジンジャークッキーから始まり、その後にケーキやサフランパンとコーヒーや食事、という順番が定番なのだそう。
まずは、先ほど温めてくださったグロッグに、レーズンとアーモンドをたっぷり入れて、いただきます。
スパイスの風味は香りほどに強くはなく控えめで、オレンジのような柑橘系の爽やかさと、蜂蜜のようなマイルドな甘さにホッとします。
八角や生姜なども入っているためか、少量でも体がポカポカしてきました。
外気温がマイナスになる真冬のスウェーデンにおいて、暖かい家の中でグロッグを飲むことはどれだけの冬の楽しみなのだろう。想像するだけで、なんとも幸せな気分になります。
お子様やアルコールが飲めない方には、ノンアルコールのグロッグもあるそうですが、レーズンとアーモンドをスプーンですくって食べながらちょっとずつ飲めるので、お酒の弱い私でも、このアルコール入りのグロッグをリラックスして美味しくいただくことができました。
「グロッグと一緒にクッキーもどうぞ。」
グニラさんがグロッグと一緒にハート型のジンジャークッキーを出してくれます。
スウェーデン語で「Pepparkakor(ペッパルカーカ)」と呼ばれるこのジンジャークッキーは、スウェーデンのクリスマスシーズンに欠かせない伝統的なお菓子の一つだそうで、食べる前に行うおまじないのような儀式があるのです。
まず、このクッキーを一枚手の平にのせ、願いごとを思い浮かべます。
このとき、願いごとは口に出してはいけません。
黙ったまま、反対の手を軽く握り、人差し指か中指の関節で上からコンと叩き割ります。
もしクッキーがきれいに3つに割れたら、成功です。
でも嬉しくて「わ!」とか「やった〜」なんて呟かないように。
黙ったままそのクッキーを食べ終えることができたら、願いごとが叶う、と言われています。
そして食べ終わっても、何を願ったかは言ってはいけないそう。
願うのも喜ぶのも、あくまでもひっそりと自分の内側だけで行うこと。(嬉しくてニヤニヤしちゃうのはOK!)
なかなか緊張感のある儀式です。
わあ!やっと上手に3つに割れました!
喋っちゃダメ、喋っちゃダメだけど、ニヤニヤが止まりません。
スウェーデンのジンジャークッキーはとても薄いので簡単に割れますが、意外と3つに割るのは難しいんです。
願いごと、叶うかな。
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