マツヤ×ダブルワークス コラボ別注スウェットシャツ&フーディー
公開日:2024/11/21 更新日:2024/11/21アメリカンヘリテージなスタイルからインスピレーションを得たスウェットやTシャツを日本の丹念な物作りにて手掛けているDUBBLE WORKS(ダブルワークス)。 そのスウェットやカットソーは、1950年代から続く製法を生産背景とし、当時のカットソーのような温かみのある風合いや気取りのない空気感を表現 しています。
そしてベーシックなデザインはもちろん、当時はみられなかった現代的な発想によるディテールやアクセントをプラスし、いまの着こなしにマッチするアイテムを生み出しています。
そんなDUBBLE WORKSとMATSUYAとのコラボレーション別注により、こだわりのディテールを盛り込んだ、究極のオーセンティックスウェットシャツ&フーディーが完成しました。
■19番手スラブ糸(ラフィ)■
日本で最もオーガニックコットンの使用率が高い紡績会社(国内シェアの70%)にて「 落ち綿 」を使用した糸を紡績しています。
紡績の工程では、綿の繊維の中で、繊維長を長いものだけに揃えていきます。 「 落ち綿 」とは、この工程の際に取り除かれた、比較的繊維長の短い綿のことです。 本来であれば、産廃物として処理され廃棄されます。
この「 落ち綿 」を再度、長い繊維長のみで揃えられたものに一定割合でブレンドします。 これにより生み出される糸は、強度が非常に高い状態で安定し、糸の表面は複数の繊維長の綿が撚りあわせられ、他にはない自然なムラ感があります 。
実はこの糸が誕生したきっかけが、ゴルフ発祥の地として有名なセントアンドリュースにあります。中でも難関といわれるオールドコースのラフには、背丈が長短異なる4種類の芝が混ざっています。このラフからヒントを得て、長い繊維と短い繊維の異なる繊維長の綿を絶妙なバランスでブレンドし、生み出されたのがこの糸「ラフィ」です。
また、従来の既製糸の番手は20番、30番などの偶数番手が一般的であり、19番手という奇数番手は元々は別注糸(オリジナル糸)でしか存在しませんでした。
この19番手のラフィをDUBBLEWORKSはブランド誕生からずっと使い続けています。
■吊り編み機■
国内では和歌山県のみに現存し稼働する吊り編み機。
1950年以前にスイスから伝来したこの吊り編み機は1960年代には全世界で活躍していたそうです。
その特徴は、上から吊り下げられた機械で、ゆっくりと編み下げていきます。 天竺を編む場合は最小で1本の糸のみで編み立てていきます。その編み立てスピードは他の機械が1時間に約15〜20mに対し、吊り編みは1時間に1m程。
編み立てスピードは遅いですが、糸に余分なテンションが掛からず、空気を包み込むかのように、ふんわりと編み上がっていきます。
今ではその柔かな生地感で世界的に注目を浴びていますが、生産効率の観点から他の機械への移行が進み、吊り編みは衰退の一途を辿り、現在では吊り編みを中心に稼働させている工場は3社程しかありません。
もちろん伝統の継承が不可欠な産業のひとつではありますが、機械をメンテナンス出来る職人も高齢化し、減少しています。
いつまで作りつづけれるか分からない、この極上の風合いを持つ生地。 可能な限り、後世に残していきたいものです。
■フラットシーマ(4本針縫製)■
ヴィンテージスウェットシャツでとても有名な縫製仕様である4本針縫製。表も裏も縫製凹凸が少なく、平らな仕上がりのため「フラットシーマ」とも呼ばれています。
縫製部分は肌との摩擦によるストレスが少なく、強度も高いのが特徴です。
このフラットシーマは、生地と生地の繋ぎ目を4本の針糸で繋ぎ合わせ、両面を振り糸でカバーしますので、計6本の糸で縫製しています。縫製の際はごくわずかな生地端を重ね合わせ、一気に縫製して行きます。下着などでは一般的な縫製仕様ではありますが、Tシャツなどの天竺生地やスウェットシャツの裏毛生地は、編み地の特性上、生地端がくるりとめくれ上がる為、縫製には熟練の業を要します。
DUBBLEWORKSでの4本針縫製はヴィンテージミシン(UNION SPECIAL製)を使用し、職人が一枚一枚を仕上げています。