【岡田山椒園】小さな粒に秘めた大きな風味

岐阜県高山市北東部に位置する奥飛騨の標高800ｍの急陵な山に囲まれた小さな谷に畑を構えています。 岡田さんは約25年間会社員として働いていましたが、地元である奥飛騨の素晴らしい山椒に可能性を感じ山椒農家に転業されました。 「古くから続く奥飛騨の山椒とこの環境を未来に繫いできたい」という熱い思いをもった岡田さん。京都の料亭など全国にもファンが多い逸品です。

奥飛騨特有の昼夜の大きな寒暖差や山岳地帯の水と空気の循環に恵まれた場所で作られ、岐阜県飛騨地域の伝統的な作物として知られている「高原山椒」 一般的な山椒（朝倉山椒・ぶどう山椒）よりも小粒ながら、味にメリハリがあり、香り・痺れ・辛さのバランスが良い山椒で特に、「香り」が特徴です。

山椒は収穫の時期によって青と赤の2種類あります。 【青山椒】 特徴は、爽やかな香りとフレッシュな辛味。盛夏の時期に青々とした実を収穫します。 鰻や焼き肉などはもちろんのこと癖のある食材の臭み消しにもオススメです。

【赤山椒】 特徴は、上品な香りとマイルドな辛味。初秋まで樹上で真っ赤になるまで熟成させた実を収穫します。 焼き鳥や地鶏を使った料理にピッタリですし、スイーツやアイス、チョコにも合わせやすくなっています。

「うちは農薬も使ってないし、この川と山に囲まれた農園なら、外から流れてくることもまずない。」と語る岡田さん。少しでも香り高く、良い実が付くように苗の成長や接ぎ木する樹を見極め、商品になる実を収穫するまでじっくり４、5年ほど育てます。 収穫は、ひとつひとつ丁寧に手摘みで収穫。岡田さんの作る山椒は爽やかな香りで、1年経っても風味が変わりません。

「山椒の挽きたての香りを楽しんで欲しい」そんな岡田さんの想いもあり、ミルで挽いて楽しむ粒山椒のみを販売しています。 「これは違いが分かる山椒！」とヒダカラ商店にもファンが多い岡田さんの山椒。ミル付きはプレゼントにもおすすめです。

奥飛騨でも生産者の高齢化が進み、山椒の栽培量は最盛期に比べ、半分以下に減少。跡継ぎ不足や耕作放棄地が問題になっています。 そんな中でヒダカラに見せてくれた畑があります。「ちょうどここに新しい苗を植えとるんや。」

有志のメンバーで協力して、使われなくなった畑を整備し、山椒の苗を植える活動をスタートしています。「せっかくいいものが採れるんだから、継ぎたくなるような農業をしたい。そしてこの奥飛騨の景色をこれからも残したい」とアツく山椒の夢を語ってくれました。 わさび・柚子に並ぶ日本を代表するスパイスである山椒。是非、奥飛騨で育った高原山椒をお試しください。