和風紐　”組み紐”の簡単な理解

手遊び　手作業の喜びのひとつ ・・・組み紐♪ ”紡ぐ”　”撚る”　”編む”　”織る”　”組む”・・・ それぞれ　紐状にすることができます そのいくつかをみてゆきましょう （道具を使った組み紐本体の制作ではありません）

【撚り紐と組み紐の違い】 縄文時代にはすでに縄がありました 縄は繊維を撚ったものです しめ縄　水引　ロープ　ツイストコードは撚って仕上げたものです　 和風紐は撚り紐ではなく　組み紐といって　糸を交差させ組み込んだものです 組み紐は奈良時代に大陸から伝わったとされています 組み合わせる糸の本数や色　組み方の違いで変化を出します

【伝統的織り紐と組み紐の特徴と用途】 伝統的手作り紐は・・・ ・織物で作られている紐（伸縮性がない）・・・真田紐　加賀紐 刀の下緒や武具の固定　茶道具の桐箱などに使います 大変丈夫な紐です ・組み紐で作られているもの（伸縮性がある）・・・ 羽織紐　帯締め　神具・仏具・武士の鎧兜（よろいかぶと）刀の下げ緒など装身具や調度品に 絹糸を使った高級品もあります

【製紐（せいちゅう）機】 明治大正のころから製紐機が普及し　比較的安価な紐が作られました 製紐機では　1本組の８打ちと2本組の16打がほぼすべてです （特別な製紐機を使用した12打ち（金剛打ち）がありますが特殊です） ８打ちは「八つ打ち紐」とよんだり「江戸打ち紐」と呼んだりします その昔の江戸時代に　江戸で組み紐の技術が発達したのが「江戸打ち」の命名の由来です ざっくりとした組み目が美しい紐です

16打ちを「唐打ち紐」と呼びます 唐打紐を人八紐ということもあります 「人」は「人絹」の略で　レーヨンのこと 光沢がありなめらかな手触りの紐です 「打ち紐」とは「組み紐」と同じ意味です

【現代の用途】 現代では　帯締・羽織紐など和装用に使用されています 組み紐には「角打ち」「平打ち」「丸打ち」の三種類があります ・角打ちは着物の帯締めやストラップ　 ・平打ちは靴紐やネックレス　 ・丸打ちは巾着袋の紐やブレスレット　に用います 当店の和風紐「丸紐」の素材はレーヨン100％ ・発色がよくボンドで接着できます ・癖がついたら蒸気で伸ばせます ・切り口のほつれは　ボンドをつけるか　セロテープで切り口を止めてセロテープごとカットします 吊り下げ紐　飾り紐　巾着袋の紐　正月飾り　帯飾り　髪飾り　つまみ細工などの手作り手芸用に重宝します （同じ呼び名の紐でも　メーカーによって若干の太さの違いがあります）

完成した組紐を結んで　花などの形を作ることを「飾り結び」といいます 「飾り結び」は別に紹介しますね♪