ちりめん生地　一越と二越について

まずは　ちりめん生地を手に取ってみてください その質感　手触り　色の鮮やかさ　深い伝統の色味　しぼがあることによる温かみ　扱いやすさ・・・ きっと　これで何かを作ってみたい　という気持ちになることでしょう

ちりめん生地は経（たて）糸に無撚糸　緯（よこ）糸に左右強撚糸を使用して　平織りで織られた生地です 撚糸とは　撚り（より）捩じり（ねじり）をかけた糸のことです （１ｍあたり数千回の撚りがかけられています） これらの撚りがかかった糸は　その撚りを戻そうとする力が働き　盛り上がった表面になります 右撚り（S撚り）左撚り（Z撚り）の糸を交互に入れ込みながら織るため　布の表面に凸凹「シボ」が見られるのです 一越　二越の「越」とは何でしょうか 撚りのかかった緯糸は「本」ではなく「越」と数えられます 「一越（ひとこし）」と「二越（ふたこし）」は　緯糸が「1本」か「2本」かを指します 一越ちりめんは　撚りをかけていない経糸と　緯糸に右撚り　左撚りの糸2種類を各1本ずつ使用します シボが細かい　薄手　上品　高級品　優美　柔らかな印象が特徴です 二越ちりめんは　撚りをかけていない経糸と　緯糸に右撚り　左撚りの糸2種類を各2本ずつ使用します 使用している糸の本数が多く　シボも大きく　伸縮性が高いという特徴があります 水濡れ時の縮みも激しくなります（ボンド使用時は要注意です） ※当社のちりめん生地一越二越は　ボンドで接着できるレーヨン素材です ポリエステルちりめんも扱っていますが　こちらは接着できません ※ちりめん生地に似たものに　縮（ちぢみ）という織物があります 撚糸を使用して「しぼ」を出すのは同じですが　製法が異なります 絹や麻を使った　新潟県十日町市の「小千谷ちぢみ」「明石ちぢみ」という着物地が有名ですね

一越ちりめんと二越ちりめんのお守り袋のキットです 触ってみるとわかるのですが　一越のほうはしっとりして　肌着に添えてもなじむほどの柔らかさです 二越のお守りは　しっかりとした生地で　バックに投げ入れても安心です

こちらは　つまみ細工の生地比較です 一越はふんわり柔らかいので　お花を作成したときに立体感が出ます 二越は生地が厚いので　ふんわり立ち上がるというよりも　平面的ながっしりした仕上がりになります たくさんのお花を集合させると　やや重たい感じもします

ちりめん人形です お顔の生地が異なります ピエロは一越のお顔 より肌に近い滑らかな雰囲気です 繊細さも感じられて　お顔の膨らみへこみなどの表情も作りやすいです ほかは　お洋服など二越です お雛様は　お顔も着物も二越 より素朴な庶民的な雰囲気です 素材の選び方で　印象が変わりますね 当店では　ポリエステルのちりめんも取り扱っています 一度ご覧くださいね