ちりめん生地の特徴～しぼと伸縮性

丁寧に紡がれた糸 それを　大切に織り上げ　あるいは染め上げる それぞれの工程に手仕事の魂が宿る だから　入手したはぎれを　出来るだけ無駄が出ないように使う ちっぽけなはぎれも捨てないで　小さな小さな作品にする それは布（きれ）を思いやる心・・・

古くから高級品として　絹縮緬　綿縮緬がありました 当店のちりめん生地は　より一般的で扱いやすい「手芸用レーヨン縮緬」です レーヨン素材は安価で発色もよく　接着もきいて扱いやすいのです 手仕事　手遊びにぴったりといえるでしょう

ちりめん生地には独特の「しぼ」があります 生地を織る際に　経糸によりをかけない糸　横糸に強撚糸を使うことでしぼを出します しぼを出すことで　皴になりにくく伸縮性が出ます これが小物を作るのに適しているのです 水にぬれると縮むという弱点もあります お洗濯に適さないわけですね

【ポイント１】しぼについて　 作品を作る際の注意事項をみてみましょう ちりめん細工を美しく仕上げるには　しぼの向きを考えなければなりません

例えば　この作品は・・・ 3枚の竹の葉があります しぼの向きは　葉柄と 同じ方向です 次は　松と梅です 松と梅のしぼは一致させています 二つ以上のパーツは　揃えないと美しくないのです あれっ　白の梅はしぼが少し斜めです ということは　白い梅はやや傾いでいるということになります

この作品でしぼの向きを考えてみましょう 台と赤い布とお皿のしぼをそろえています 鯛の胴体とひれは同じ向き 竹の葉も6枚同じ向きです このように　しぼの向きを配慮しながら作品を作ります 次の画像　赤い桃のお花のしぼも参考になりますよ 5弁の花びらのしぼをそろえています

【ポイント2】伸縮性

布で包む作品には曲線が多いですよね 究極は球です 球をきれいに包み込むのに　伸縮性があるというのはとても有効です そして　お花たち・・・ 椿も　桃も　梅も・・・ しわを出さずにきれいに仕上がります こんな素晴らしい素材が ちりめん生地 なのです 是非一度　手に取ってみてください さわり心地に　うっとりすることでしょう ちりめん生地無地　鬼ちりめん　一越ちりめん はこちら