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竹田酒造店「潟舟」(かたふね)ー上越市淡麗甘口 IWC最高金賞受賞蔵

公開日:2025/03/31 更新日:2025/03/31
竹田酒造店は、1866年(慶応2年)に竹田清左衛門によって新潟県上越市大潟区上小船津浜にて創業された、150年以上の歴史を持つ老舗酒蔵です。日本海に面したこの地は、かつて漁舟の船着き場として栄えた土地であり、豊かな自然と清らかな水に恵まれた環境で酒造りが行われてきました。 現在は九代目の竹田成典氏が代表を務め、息子の十代目・竹田春毅氏とともに、看板銘柄「潟舟(かたふね)」の味を守り続けています。社員数わずか4名という小さな蔵ながら、すべての工程に丁寧な手仕事と情熱を注ぎ、「地元に愛され、全国に誇れる酒」を目指して日々研鑽を重ねています。
竹田酒造店の自然と環境
新潟県上越市大潟区上小船津浜は、日本海に面した穏やかな海辺の町で、豊かな自然と清らかな水に恵まれた地域です。かつては漁舟の船着場として栄え、今でもその名残を感じさせる静かな風景が広がっています。地質は海に近いため砂地が多く、この砂地がまるで自然のろ過装置のような役割を果たしています。雨や雪解け水が地中をゆっくりと通り抜けることで、不純物が取り除かれ、きれいで澄んだ地下水が育まれていきます。このようにして生まれる水は、酒造りにとって理想的な条件を備えており、柔らかく繊細な味わいの日本酒を生み出すために欠かせない存在です。 また、上小船津浜は日本海の影響を受けた穏やかな気候を持ち、冬は雪が降り積もるものの、湿度と気温のバランスが良く、酒造りに適した低温環境が自然と整います。四季の移ろいを感じながら、海と山の恵みに囲まれて暮らすこの地域では、古くから地元に根差した酒造りが行われてきました。自然と共にある生活の中で、代々受け継がれてきた伝統が、今もなお息づいています。
竹田酒造店の酒造りとこだわり
竹田酒造店は、新潟県上越市の砂丘地帯に位置し、古くから良質な湧き水に恵まれた地で酒造りを行っています。特に「湯舟(かたふね)」や「上小舟津(かみこぶねつ)」と呼ばれるエリアは、学術的にも注目されるほど湧水が多く、この地で得られる清らかな水は、まさに酒造りに最適な仕込み水となっています。また、周囲には高田や直江津の丘の肥えた客土を抱える地勢が広がり、昔から良い米と水に恵まれた酒造環境が整っています。 竹田酒造店の生産量は年間500石以下と小規模ながら、幕末創業の歴史の中で培われた確かな技術と、酒好きに愛され続ける味わいを誇ります。明治40年には新潟県酒造組合による第一回の酒類品評会で表彰されるなど、品質に対する評価も高く、今なおその伝統を大切に守り続けています。 一般的に新潟の酒は「淡麗辛口」のイメージが強い中、竹田酒造店の酒はその対極にあります。米の甘い香り、ふくらみのある味わい、口の中にゆったりと広がる旨味と余韻。これは「水のような酒」ではなく、しっかりと米の個性を引き出した、まろやかで深みのある酒質を目指しているからです。蔵では「手を抜かないこと」「一つ一つの作業を丁寧に進めること」を信条とし、杜氏自身が常に自らの目と身体全体で酒と向き合うことで、酒に命を吹き込んでいます。 自然を相手にする酒造りには、経験と勘が不可欠です。そうして生まれた酒が、「美味しい」と笑顔で語られる姿を思い浮かべながら、竹田酒造店は「かたふね」らしさを日々追求し続けています。効率や大量生産に流されることなく、信念をもって造られるその一本には、造り手の想いと丁寧な仕事ぶりが確かに宿っています。
竹田酒造店の酒造りと受賞歴
竹田酒造店の酒造りは、全工程において人の手と時間をかけ、丁寧に仕込むことを大切にしています。その特徴は、米の選定から貯蔵に至るまで、細部にわたって蔵のこだわりが貫かれている点にあります。 まず、酒造りは玄米の不要な部分を削る精米から始まります。「越淡麗」「こしいぶき」「山田錦」など、新潟県ならではの酒米を使用し、洗米・浸水の工程を経て、米をおこわのような状態に蒸し上げます。ここから先が、竹田酒造ならではの緻密な手仕事の本領発揮です。 麹造りでは、高温多湿に保たれた麹室で2日間、蒸し米に麹菌を繁殖させます。この工程では昼夜を問わず、人の目と手で温度や湿度のバランスを細かく調整。次に行う酒母造りでは、麹と蒸し米、水に酵母を加えて約2週間かけて酵母を培養し、発酵の土台となる“酒の母”を仕上げます。 もろみ造りでは、酒母をタンクに移し、蒸し米・麹・水を三段階に分けて仕込みます。竹田酒造店では、創業当初から使い続けている敷地内の地下水を使用。この水は硬度がやや高く扱いが難しい反面、酒にコクとキレをもたらす要因にもなっています。発酵は低温でじっくりと進めることで、旨味が引き出され、五味の調和した奥行きある味わいが生まれます。 搾りの工程では、もろみを酒と酒粕に分離し、不純物を取り除くためのろ過を行います。さらに、酒質を安定させるために火入れ(低温加熱殺菌)を実施。一般的には機械で一括処理されるこの工程を、竹田酒造店では瓶詰め後に1本ずつお湯で温める「瓶燗火入れ」にて丁寧に行います。このひと手間が、酒の風味をやさしく守り、雑味のない、まろやかな味わいに仕上げる決め手となっています。 最後に、低温でじっくりと熟成させることで、時間とともに酒はまろやかさと深みを増していきます。こうした一つひとつの工程に妥協を許さず、すべてに誠実に向き合う酒造りこそが、竹田酒造店「かたふね」の味わいを支える大きな柱となっています。
竹田酒造店は、これまで数々の栄誉ある受賞歴を重ねてきた、実力と信念を兼ね備えた酒蔵です。中でも特筆すべきは、2019年に世界的な酒類品評会「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」にて、SAKE部門・本醸造の部で「かたふね」が最高賞であるトロフィー賞を受賞したことです。この受賞は2015年以来4年ぶり、通算3度目のトロフィー受賞という快挙であり、1,500銘柄を超える出品酒の中から選ばれた極めて栄誉ある賞です。「かたふね」は、スペシャルなバージョンではなく、日常に流通している品質の酒で堂々と挑み、世界にその実力を認めさせました。 過去には、全国新酒鑑評会で1990年から通算8回の金賞受賞、全米日本酒歓評会では純米吟醸や大吟醸部門で毎年のように金賞を獲得。また、関東信越国税局酒類鑑評会でも2017年には純米酒の部で首席(第一位)を受賞するなど、その技術と品質は国内外から高く評価されています。 こうした輝かしい実績の背景には、単に賞を狙うのではなく、「かたふね」らしさをひたむきに貫く姿勢があります。流行や評価に左右されず、日々の造りを丁寧に積み重ねること。そして、「何をすべきか」ではなく「どうありたいか」を問い続けることで、揺るぎない酒の個性が育まれています。 竹田酒造店の挑戦はこれからも続きます。「小さな酒蔵の大きな夢、日本一の酒づくり」を掲げ、受け継がれてきた伝統と技を礎に、さらなる高みを目指していくでしょう。「かたふね」の今後の歩みに、大きな期待が寄せられます。誠実な酒造りの姿勢は、これからも多くの人々の心を打ち、日本酒の未来を明るく照らしてくれるに違いありません。
更新日04/0804/0104/07集計