お知らせを表示するにはログインが必要です。このエリアでは、楽天市場でのお買い物をもっと楽しんで頂くために、あなたの利用状況に合わせて便利でお得な情報をタイムリーにお知らせします!
ようこそ 楽天市場へ

塩川酒造「越の関」「COWBOY」(カウボーイ)ー唯一無二のユニークな酒を醸す蔵

公開日:2025/03/17 更新日:2025/03/17
塩川酒造は大正元年、新潟市内野町にて創醸しました。 古来より信濃川の伏流水が豊かで、良質な水に恵まれたていました。 信濃川の支流である西川と江戸時代に人力で掘削された新川の立体交差が特徴的なこの土地は、豊かな穀倉地帯が広がっています。 蔵は昔ながらの土蔵倉で、四季の温度差も少なく酒造りに適した環境です。 タンク25基は自動で温度管理できるサーマルタンクで、醪などの発酵管理をはじめ貯蔵も徹底した温度管理をしております。 塩川和広氏は、新たな日本酒の開発や海外での現地製造にも積極的に取り組んでいます。 海外米での日本酒製造に秀でた才能を持っており、それは国内でも同様に発揮されています。
新潟市西区・内野町の歴史的背景
新潟市西区の内野町は、日本海にほど近い場所に位置し、新潟大学のキャンパスがある学術都市としての側面と、歴史的な町並みが共存する地域である。かつては、幾度となく水害に見舞われながらも、人々が知恵と努力を結集し、発展を遂げてきた町として知られている。 水害との闘いと治水事業の歴史 江戸時代から明治時代にかけて、新潟市周辺は頻繁な水害に悩まされていた。特に、信濃川や阿賀野川の氾濫により、広大な低地がたびたび冠水し、農業や生活に甚大な被害をもたらしていた。この状況を打破するために、19世紀初頭に私財を投じて治水事業を行った人々が登場した。彼らは「願人(がんじん)さん」と呼ばれ、地域の発展に大きく貢献したとされている。 彼らの手によって開削された「新川」は、内野町の治水に重要な役割を果たすことになった。この人工の川は、西川の下をくぐり、日本海へと流れる構造になっており、全国的にも珍しい「川の立体交差」を形成している。この独特の水路システムは、今日でも内野町の象徴的な風景のひとつとして残っている。 交通の要衝としての発展 内野町は、古くから交通の要所としての役割を果たしてきた。江戸時代には北陸道(越後街道)の宿場町として栄え、旅人や商人が行き交う場所であった。また、新潟市中心部と佐渡航路を結ぶ拠点としても機能し、多くの物資がこの地を経由して流通していた。 明治時代になると、鉄道が開通し、内野駅が設置されたことで、さらに発展を遂げた。これにより、新潟市中心部とのアクセスが向上し、農産物や酒などの産業も活発になっていった。現在でも、JR越後線の内野駅が地域の交通の中心となっており、新潟市と周辺地域を結ぶ重要な役割を担っている。 学術・文化の拠点としての発展 内野町は、新潟大学の移転により、学術・研究の拠点としての側面も持つようになった。1950年代に新潟大学のキャンパスが設立されると、町は学生や研究者が多く集うエリアへと変化し、教育機関を中心とした文化的な発展が進んだ。現在では、大学周辺には学生向けの飲食店や書店などが立ち並び、学問と地域が共存する町となっている。
塩川酒造の歴史と発展
酒造文化と地域の発展 上記のような歴史的背景のもと、内野町では豊かな水源と肥沃な土壌を活かした農業が発展し、それに伴い酒造業も盛んになった。新潟平野で育まれた良質な酒米と、日本海からの冷涼な風、そして新川の水を利用した清酒造りが、この地域の特産品として発展していった。 新潟の歴史とともに歩む塩川酒造 新潟市西区・内野町に蔵を構える塩川酒造は、地域の豊かな自然と歴史に育まれながら、伝統と革新を融合させた酒造りを続ける蔵元である。創業以来、酒造りに適した環境を最大限に活かし、時代とともに進化を遂げてきた。 主力銘柄である「越の関」は、淡麗でありながらも米の旨味をしっかりと感じられる味わいが特徴。一方で、2009年に誕生した「願人」は、新潟では珍しい山廃仕込みの酒として注目を集める。これは、新潟平野を築いた治水事業の功労者「願人(がんじん)さん」に敬意を表し、彼らの不屈の精神を酒に込めるという、同社ならではの哲学に基づいている。 伝統を守りながら新たな挑戦へ 2016年に4代目となった塩川和広氏は、杜氏としても長年にわたり酒造りを牽引してきた人物。新たな製造技術の導入や、海外市場への展開など、これまでの枠にとらわれない挑戦を積極的に進めている。その一例が、日本酒の持つ可能性を広げるために取り組んでいる熟成酒の開発や、独自の仕込み手法の導入である。 塩川酒造の酒は、内野町の豊かな水と新潟平野の良質な酒米に支えられ、地域に根ざした蔵としての誇りを守り続けている。そして、伝統的な酒造りを継承しつつも、未来へ向けた革新を続ける姿勢こそが、塩川酒造の最大の魅力といえるだろう。
ユニークな造りと海外展開、新潟大学の連携
塩川酒造は、伝統を守りながらも日本酒の新たな可能性を追求する革新的な酒造りを行っている。その代表例が、肉料理や海鮮料理とのペアリングに特化した日本酒の開発である。 「カウボーイ・ヤマハイ」は、山廃仕込み特有の酸味と旨味を活かし、ステーキなどの肉料理に合う酒として誕生。濃厚な味わいとキレのある辛口が、肉の脂をすっきりと洗い流し、深いコクを引き立てる。さらに、ロックやソーダ割りなど多様な飲み方も可能で、海外市場でも高い評価を得ている。 海鮮料理に特化した「フィッシャーマン・ソクジョ」も、日本酒の新しい可能性を示している。速醸モトの技法を駆使し、白ワインのような爽やかさと甘味を引き出し、特に海老や蟹などの甲殻類の旨味を最大限に引き立てる酒質に仕上げた。 海外市場への進出と新たな挑戦 塩川酒造は、日本酒の海外市場開拓にも積極的に取り組んでいる。「カウボーイ・ヤマハイ」は、アメリカ初の地酒専門店「True Sake」のオーナー、ボー・ティムケン氏によって命名され、アメリカのステーキハウスを中心に販売を拡大。ラベルにはアンガス牛のシルエットを採用し、一目で「肉に合う日本酒」と分かるデザインを採用するなど、マーケティングにも工夫を凝らしている。 また、欧米の低アルコール志向に対応し、アルコール度数を抑えた「カウボーイ・ヤマハイ テンダー」も開発。赤ワインと同程度の14.5度に設定し、軽やかで飲みやすいながらも、山廃特有の深い味わいを残すことで、食中酒としての魅力を高めている。 新潟大学との共同プロジェクト 塩川酒造は、新潟大学と連携し、学生が酒米作りから酒造りまでを体験するプロジェクトを実施。その成果として誕生したのが「新雪物語」シリーズである。 新潟大学附属農場の新通ステーションでは、教授の指導のもと、学生たちが酒造好適米「越淡麗」を栽培。環境に優しい農法を採用しながら、持続可能な農業と高品質な酒米の生産に取り組んでいる。学生たちは栽培だけでなく、麹造りや瓶詰め、販売イベントにも参加し、酒造りの全工程を学ぶことで、日本酒文化の継承にも貢献している。 また、新潟大学創立60周年を記念した「新雪物語 華甲」は、学生たちが米作りから酒造りまで携わった特別な大吟醸酒。若い世代が日本酒文化に関わることで、地域との結びつきを深め、次世代の酒造りを支える取り組みとなっている。
塩川酒造は、伝統と革新を融合させ、日本酒の新しい価値を創造し続けている。肉料理や海鮮料理とのペアリングに特化した酒の開発、海外市場への積極的な進出、そして新潟大学との連携による次世代の酒造りプロジェクトなど、多角的な取り組みを展開。これからも地域との結びつきを大切にしながら、日本酒の可能性を広げていくことが期待される。
更新日04/0804/0104/07集計