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武蔵野酒造「スキー正宗」ー雪深いスキー発祥の地で育まれる辛口酒の魅力

公開日:2025/02/22 更新日:2025/02/22
武蔵野酒造は、新潟県上越市にある酒蔵で、創業以来「手造り」にこだわった酒造りを続けています。代表銘柄は「スキー正宗」で、地元・妙高の豊かな自然が育む清らかな水と厳選した酒米を使用。 新潟らしい淡麗辛口の味わいながら、米の旨みをしっかり感じられるのが特徴です。雪深い地域ならではの寒造りで、丁寧に仕込まれた酒は、地元をはじめ多くの酒好きに愛されています。 「スキー正宗」の名の通り、スキー文化とも深い関わりがあり、冬の楽しみとして親しまれている日本酒です。
歴史とスキー発祥の地上越市の関係
スキーが日本に伝わった背景 1911年、オーストリアから日本にスキーが伝えられました。当時のオーストリアは軍事大国であり、スキーは雪中での輸送や戦闘に役立つ技術とされていました。 一方、日本は日清戦争・日露戦争に勝利し、朝鮮半島を併合するなど、軍事力を高めていた時代。こうした世界情勢の中、オーストリアのレルヒ少佐が高田の陸軍師団に配属され、将校にスキーを指導したことが、日本のスキーの始まりとなりました。 スキー産業と町おこし 1912年から始まる大正時代、高田ではスキー文化が定着し、スキー板や周辺用品の製造が盛んに。スキーを活かした町おこしも進み、「スキー音頭」「スキー踊り」といった民謡が誕生し、スキー飯・スキー汁といった郷土料理、さらにはスキー飴・スキー煎餅・スキー羊羹など、多くの商品が「スキー」の名を冠するようになりました。 この流れに乗り、1927年、武蔵野酒造は主要銘柄を「スキー正宗」に改称。スキー文化の発展とともに、地域に根付いた日本酒として親しまれるようになりました。 戦争と銘柄変更 1939年、ドイツ軍のポーランド侵攻をきっかけに第二次世界大戦が勃発。1940年、日本はドイツ・イタリアと日独伊三国同盟を結びますが、1943年にはドイツの劣勢が続き、イタリアが降伏。日本も次第に戦況が悪化していきました。 戦争が激化すると、カタカナ表記が敵性語とされ、使用が制限されました。そこで、武蔵野酒造は「スキー正宗」を「寿亀正宗」と表記し、「スキー正宗」と読ませる形で存続。こうして戦時を乗り越え、1945年に終戦を迎えました。 戦後は再び「スキー正宗」の名に戻り、現在も伝統を守り続けています。
武蔵野酒造の歴史
創業と「武蔵野」の由来 武蔵野酒造の創業年は不明ですが、江戸で修行を積んだ創業者が高田の地に戻り、武蔵野周辺の酒蔵から酒株を譲り受けたことが始まりとされています。酒株制度が存在した明治時代中期までは、酒株を持たなければ酒造りができず、さらに保有量に応じた生産量の制限がありました。創業者はこの制度を利用し、酒造りを開始しました。 「武蔵野」という名称には、「果てしなく広がる平野」という意味があり、そこから転じて「飲み尽くせないほどの大杯」という意味も持つとされています。落語『試し酒』にも「武蔵野」という名の大盃が登場し、この言葉の豊かな意味合いが酒蔵の名に込められています。 「スキー正宗」の誕生 武蔵野酒造は、もともと「越山正宗」という銘柄で酒を販売していましたが、昭和2年(1927年)に「スキー正宗」へ改称。当時、高田の町は日本のスキー文化の中心地であり、スキーを活かした町おこしが盛んでした。スキーを冠した郷土料理や民謡、さらにはスキー飴・スキー煎餅・スキー羊羹といった商品が次々と生まれ、武蔵野酒造もこの流れに合わせて銘柄を変更しました。
武蔵野酒造のこだわり
地元の恵みにこだわる酒造り 武蔵野酒造は、上越地域の豊かな自然と風土を生かした酒造りにこだわっています。 米:契約農家とともに、この地域で育った酒米を使用。特に上越市牧区では、ブナ林に囲まれた棚田で「五百万石」を栽培し、耕作放棄地の再生にも貢献しています。 水:妙高山の伏流水を丁寧に取水。雪解け水が山に染み込み、長い年月をかけて磨かれた天然水を使用しています。 これらの「地の恵み」に加え、発酵に適した寒冷な気候や澄んだ空気という「天の恵み」、そして越後杜氏の熟練の技という「人の恵み」が、武蔵野酒造の酒造りを支えています。 飲み飽きしない、やや甘口の芳醇な味わい 武蔵野酒造の酒は、新潟の「淡麗辛口」とは一線を画し、芳醇でやや甘口、後味がすっきりとした切れの良い味わいが特徴です。 上越地方は寒冷な気候のため、塩分の強い醤油文化が根付いており、それに合う甘口の酒が求められてきました。そのため、武蔵野酒造は「甘すぎず辛すぎず、飲み飽きしない酒」を目指しています。 特に代表銘柄の「スキー正宗」シリーズは、日本酒度+2とやや辛口ながら、実際に飲むとほどよい甘さを感じられるバランスの良い仕上がりとなっています。 伝統を守りながら、地域とともに歩む 武蔵野酒造は奇をてらわず、基本に忠実な酒造りを大切にしています。また、棚田を守る取り組みをはじめ、地元農家との連携を深めることで、美しい風景や自然環境を未来へ繋いでいます。 その象徴ともいえるのが、棚田米で醸した「ぶなの露」。 ブナ林の名水と棚田の米から生まれたこの酒は、地域への思いが込められた特別な一杯です。 武蔵野酒造はこれからも、「地元の恵みを生かし、飲み飽きしない酒造り」を続けていきます。
更新日04/0804/0104/07集計