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諸橋酒造「越の景虎」(かげとら)ー名水百選とどの杜の名水シリーズで注目

公開日:2025/03/24 更新日:2025/03/24
諸橋酒造(もろはししゅぞう)は、新潟県長岡市にある、1847年創業の歴史ある酒蔵です。豊かな自然に恵まれた長岡の地で、名水と良質な酒米を用い、伝統を大切にしながらも革新的な酒造りに取り組んでいます。代表銘柄「越乃景虎(こしのかげとら)」は、すっきりとした味わいとキレの良さで広く親しまれています。地元に根ざした酒蔵として、全国のみならず海外からも高い評価を受けている名醸です。
名水百選のひとつ「とどの杜」の名水
「名水百選(めいすいひゃくせん)」とは、日本の環境省が1985年(昭和60年)に選定した、全国各地の優れた水環境を持つ湧水、河川、地下水などの中から、特に美しく清らかで、地域の生活や文化と深く結びついた100か所を選んだものです。 この選定は、水質が良好であることはもちろん、自然環境、保全活動、地域住民との関わり、景観の美しさなど、総合的な観点から評価されており、「ふるさとの水」として愛される水源地の保全とその価値の再認識を促す目的があります。 2008年には、時代に合わせた再評価をもとに「平成の名水百選」も新たに選定されており、日本の水資源が持つ文化的・環境的価値を次世代へ継承する取り組みの一環とされています。名水百選に選ばれた湧水地のひとつ「杜々の森湧水」(新潟県長岡市)も、清らかでおいしい水として知られ、地元の酒造りにも活用されています。 新潟県長岡市(旧栃尾市)に位置する諸橋酒造のある地は、四方を山々に囲まれた自然豊かな盆地で、新潟県内でも有数の豪雪地帯として知られています。この厳しい自然環境は、江戸時代に鈴木牧之が記した『北越雪譜』の世界そのものであり、昔は人々に多くの苦労をもたらしてきました。しかし近年では、その冬の寒さや豊富な雪解け水を活かし、良質な米の栽培や酒造りに最適な条件として地域の資源となっています。 諸橋酒造が酒造りに用いる水は、名水百選にも選ばれている「杜々の森(とどのもり)」の湧水と、蔵敷地内に掘られた横井戸から汲み上げた軟水です。山に積もった雪が何十年もの時間をかけて地中でろ過され、清らかな水となって湧き出すこの水は、クセのない柔らかな酒質を生み出します。「越乃景虎」をはじめとする諸橋酒造の酒が、上品で飲みやすい辛口でありながら、まろやかさを併せ持つ理由は、この水の恵みによるものです。 さらに、同蔵では自然の洞窟を利用した貯蔵熟成にも取り組んでおり、安定した低温環境の中で酒を静かに熟成させることで、風味豊かな吟醸酒や特別純米酒を生み出しています。自然の力を最大限に活かした、諸橋酒造ならではの酒造りがここにあります。
諸橋酒造が位置する栃尾地区の歴史
新潟県長岡市の旧栃尾地域は、山々に囲まれた自然の要塞のような地形を持つ、歴史と文化が色濃く息づく地です。この入り組んだ山並みは、冬には豪雪によってさらに外界からの侵入を困難にし、戦国時代においても敵が容易に攻め込むことができない堅固な防衛線を築いていました。こうした地勢が、越後の英雄・上杉謙信(長尾景虎)にとっては、若き日々を安心して過ごし、心身を鍛えるのに最適な環境であったといえます。景虎はこの地で多感な青年期を過ごし、その後、越後統一の礎を築く礎を培いました。 栃尾の誇りは、歴史的背景だけではありません。この地は古くから「栃尾紬(とちおつむぎ)」の産地としても知られています。栃尾紬は、製糸に不向きな玉繭を真綿に加工し、これを紡いで織り上げる絹織物です。光沢を抑えた渋い風合いが特徴で、落ち着いた美しさと趣深さを感じさせます。通常、紬織物は緯糸のみに紬糸を使いますが、栃尾紬は経糸・緯糸の両方に紬糸を使用するという特異な製法を用い、高度な織りの技術が求められることで知られています。 かつては農家の副業として地域全体で広く生産されていた栃尾紬は、経済的にも栃尾に安定した地盤を築きました。その製品は関東・関西を中心に全国へと出荷され、多くの人々に親しまれました。現在では、柿渋や天然素材による染色技術も取り入れられ、着物だけでなく、家具の表装など、現代的な用途にも対応した製品開発が進んでいます。 このように、栃尾は歴史、文化、そして手仕事の技が融合した地域であり、戦国の名将を育てた地として、また日本の織物文化を支えてきた土地として、今も変わらぬ存在感を放っています。栃尾で生まれる日本酒「越乃景虎」もまた、こうした豊かな自然と歴史的背景、文化に育まれた逸品といえるでしょう。
諸橋酒造の酒造りのこだわり
諸橋酒造は、1847年創業の歴史ある蔵元で、新潟県長岡市栃尾地区に位置しています。雪深い盆地に抱かれたこの地は、上杉謙信が青年期を過ごした地としても知られ、彼の元服名にちなんだ銘酒「越乃景虎」がこの蔵の代表的な銘柄です。 諸橋酒造の酒造りの真髄は「変わらぬ味を守り続ける」こと。代々伝えられてきた教えの中でも、特に「通酒(普通酒)こそ手を抜くな」という先代の言葉は、蔵全体の製造方針に深く根づいています。日常の晩酌酒として親しまれている普通酒だからこそ、高品質であるべきという考え方です。 杜氏・浅井勝氏の指揮のもと、原料処理の精度や酒造環境の清潔さを徹底し、特に蒸米の品質には細心の注意を払っています。「一麹、二酛、三造り」と言われるように、良い蒸米がすべての工程の基盤であると位置づけ、伝統的な甑を使って丁寧に蒸し上げています。 また、仕込み水には全国名水百選にも選ばれた「杜々の森」の湧水と、自社の井戸水という二つの超軟水を使用。発酵管理が難しいとされる軟水ですが、それがゆえに口当たりの柔らかい、優しい飲み口の辛口酒を造り出すことに成功しています。 さらに、山中の天然洞窟を熟成庫として活用。年間を通じて温湿度が安定している環境の中で、酒はゆっくりと熟成し、奥行きある味わいを深めていきます。このような自然の恩恵を生かした酒造りは、蔵の大きな特徴となっています。 蔵元・諸橋麻貴氏は、先代の教えを胸に、蔵の規模に見合った「身の丈の酒造り」を守り続けています。決して規模を追わず、目の届く範囲で、丁寧に、愛される味を守る。その姿勢が地元をはじめ多くのファンに支持される理由でしょう。 諸橋酒造は、伝統の技と最新技術を柔軟に融合させながら、これからも「蔵の味」を変えることなく、世代を超えて愛される酒造りを続けています。
更新日04/1004/0304/09集計