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君の井酒造「君の井」ー山廃仕込へのこだわりを魅せる上越の雄

公開日:2025/02/08 更新日:2025/02/17
君の井酒造 – 妙高の自然が育む伝統の酒
新潟県妙高市で天保年間(1832年)創業の歴史ある酒蔵。妙高山の清らかな伏流水と新潟県産の五百万石・越淡麗を使用し、伝統の技と革新を融合させた酒造りを続けています。 代表銘柄「君の井」は、柔らかな口当たりとキレのある後味が特徴。淡麗辛口を軸にしつつ、多様な日本酒を生み出し、現代の嗜好にも対応。妙高の風土を活かした一杯を提供する蔵です。
君の井酒造を育む妙高の自然
君の井酒造は、日本有数の豪雪地帯である新潟県妙高市に位置しています。冬には10メートル以上もの雪が降り積もる特別豪雪地帯で、豊かな自然環境に恵まれた地域です。妙高山(越後富士)をはじめとする妙高戸隠連山国立公園の雄大な山々が広がり、温泉やスキー場などの観光資源にも恵まれています。 この厳しい冬の積雪が、春にはゆっくりと溶け出し、清冽な雪解け水として流れます。長い年月をかけて地中でろ過されたこの水は、まろやかで柔らかい口当たりが特徴。君の井酒造では、この妙高山系の伏流水を仕込み水として使用し、日本酒に深みと透明感を与えています。 さらに、地域の気候と雪解け水が育む新潟県産の五百万石や越淡麗を厳選し、酒米の旨みを最大限に引き出す酒造りを行っています。妙高の豊かな自然と清らかな水が、君の井酒造の酒に独特の味わいをもたらしているのです。
君の井酒造の歴史
北国街道と新井宿の酒蔵 君の井酒造は、かつて北国街道の宿場町であった新井宿(現在の妙高市)に位置しています。北国街道は、大名の参勤交代路として、また佐渡の金や日本海側の物資を江戸へ運ぶ重要な輸送路として機能していました。豪雪地として知られるこの地では、冬の厳しい寒さが天然の冷蔵庫となり、さらに妙高山麓の矢代川の伏流水という恵まれた水源を活かし、酒造りが盛んに行われてきました。 創業と「君の井」の由来 君の井酒造の創業は天保13年(1842年)とされています。これは、当時の高田藩(榊原藩)から128石の酒造許可を受けた記録が残っているためです。 銘柄「君の井」の由来には明確な記録はありませんが、明治時代に妙高市の東本願寺別院に明治天皇が行幸された際、君の井の酒が献上されたことから、「君(天皇)に献上した酒」の意味が込められたと考えられています。「井」は、良質な水が湧き出る井戸を意味し、銘酒にふさわしい名となりました。 革新の歴史と受賞の軌跡 君の井酒造は、常に品質向上に取り組んできました。昭和初期、二代目田中屋大五郎は先進的な酒造技術を取り入れ、1928年(昭和3年)には日本で初めてホーロータンクを導入。さらに、高精米を実現するために新型の縦型精米機を導入し、1938年(昭和13年)には全国酒類品評会で名誉賞を受賞するなど、高品質な酒造りで全国的な評価を得ました。 その精神は後の世代にも引き継がれ、昭和42年(1967年)には最新設備を備えた新工場を建設。さらに平成にはコンピューター制御の精米機や最新の瓶詰め設備を導入し、時代に合わせた技術革新を続けています。 新潟清酒の発展への貢献 君の井酒造の功績は、自社の発展にとどまりません。田中大五郎は、新潟県酒の品質向上を目指し、朝日酒造の平沢興之助氏らとともに、日本で唯一の県立醸造試験場(新潟県醸造試験場)の設立に尽力しました。さらに、昭和28年には「研醸会」を立ち上げ、吟醸酒の技術向上に貢献。その成果は、後に「越乃寒梅」をはじめとする新潟淡麗酒の確立へとつながりました。 現在も、伝統を守りながら山廃仕込みをはじめとする手間を惜しまない酒造りを続けています。君の井酒造の歩みは、新潟清酒の発展そのものを象徴する歴史なのです。
君の井の酒造り
その旨味のために惜しみなく手を掛ける 君の井酒造は、百有余年にわたり手間と時間を惜しまず、酒造りを追求してきました。その象徴ともいえるのが「山廃仕込」です。 天然乳酸菌が生み出す唯一無二の味わい 山廃仕込とは、自然の乳酸菌を活かしてじっくりと発酵させる伝統的な製法のひとつです。お酒を安全に発酵させるために必要な乳酸を、市販のものではなく、蔵に住みつく天然の乳酸菌を育てることで生成。これにより、酒母(お酒のもと)に元気な酵母が増え、奥深い旨味とエレガントな味わいを生み出します。 この蔵では、この伝統製法を「蔵付乳酸菌仕込」として大切に継承し、山廃ならではの芳醇な味わいを守り続けています。速醸造りが主流となる中でも、あえて手間のかかる山廃を選び、その旨味を極めることが君の井酒造のこだわりです。 伝統技法を支える木製の暖気樽 酒母の温度管理には、「暖気樽(だきだる)」という木製の道具を使用しています。手桶のような形をしたこの樽に熱湯を詰め、酒母のタンクに投入することで、発酵を促す温度調整を行います。 近年、多くの酒蔵では金属製の器具が使われていますが、君の井酒造はあえて木製の暖気樽にこだわります。木は熱を緩やかに伝えるため、酒母の温度が急激に変化することなく、酵母が健やかに育つ環境を整えることができます。さらに、樽の投入時間やかき混ぜ方など、細やかな暖気操作を行うことで、繊細な味わいが生み出されるのです。 伝統と革新の融合 君の井酒造では、山廃仕込を極めると同時に、近代的な酒造りにも挑戦し、その時代に合った多様な旨味を追求しています。単に伝統を守るのではなく、時代とともに進化しながら、記憶に残る酒を造り続けることをポリシーとしています。
更新日04/0804/0104/07集計