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今代司酒造 (いまよつかさしゅぞう」「錦鯉」― 新潟の伝統文化を伝える純米蔵

公開日:2025/02/11 更新日:2025/02/17
米と水、そして情熱。純米酒の未来を醸す蔵
新潟市に蔵を構える今代司酒造は、1767年(明和4年)に創業し、250年以上の歴史を誇る老舗の酒蔵です。かつては多くの酒蔵が軒を連ねた新潟の中心部において、現在もその伝統を守り続ける数少ない蔵のひとつです。 今代司酒造の最大の特徴は、「純米蔵」としてのこだわり。すべての酒を米と水だけで醸し、醸造アルコールを一切使用しない純米酒造りを徹底しています。この挑戦は、日本酒本来の風味と米の旨味を最大限に引き出すためのもの。香り豊かで飲み飽きしない酒質は、地元の人々だけでなく全国の日本酒ファンにも支持されています。 仕込み水には、新潟の清らかな雪解け水を使用。冬の厳しい寒さと豊富な水に恵まれたこの地だからこそ、すっきりとしたキレのある酒が生まれます。さらに、伝統技術と最新の設備を融合させることで、時代に合わせた新しい酒造りにも積極的に挑戦。古き良き技法を守りながらも、常に進化を続けています。 また、今代司酒造では見学ツアーを実施し、酒造りの現場を間近で感じることができます。蔵の歴史やこだわりを学びながら、実際に試飲を楽しめる体験は、日本酒初心者から愛好家まで幅広い人々に人気です。 今代司酒造が目指すのは、ただの伝統の継承ではなく、「日本酒の未来を創ること」。これからも純米酒にこだわり、世界に誇れる新潟の酒文化を発信し続けます。
今代司酒造の創業と歴史
商いから酒造りへ ― 新潟の繁栄とともに 今代司酒造の歴史は、1767年(明和4年)、初代・但馬屋十左ェ門が新潟の沼垂(ぬったり)の地で創業したことに始まります。 この頃は、徳川家治の治世であり、田沼意次が政を取り仕切る時代。新潟の沼垂地区は、信濃川や阿賀野川の土砂がつくる平野に位置し、豊かな水資源に恵まれた土地でした。川沿いの流通路が発展し、商いの中心地となった沼垂で、今代司もまた時代の流れとともに発展を遂げました。 さらに、新潟は全国でも神社が多い地域のひとつであり、自由な宗教観が根付く土地柄でした。今代司という名には「今の時代を司る」という意味が込められ、当時の祭事や神事に奉納酒として捧げられていたことがうかがえます。 江戸後期から明治初期にかけて、新潟は北前船の寄港地として栄え、人口は江戸を凌ぐほどに膨れ上がりました。沼垂もまた、交易の要所として発展し、多くの商人や職人が行き交う街となりました。こうした環境の中で今代司は事業を拡大し、次第に酒造りへと歩みを進めていきました。 本格的に酒造りを始めたのは明治中期。新潟市の沼垂地区は、清らかな阿賀野川の伏流水に恵まれ、多くの酒蔵や味噌・醤油蔵が軒を連ねる発酵の町として知られていました。この地の豊かな水と発酵文化の影響を受けながら、今代司も本格的な酒造りを開始します。 また、新潟には江戸や京都と並ぶ日本三大花街のひとつがあり、一流の料亭がひしめいていました。そこで腕を振るう職人たちが厳選した酒を求めた結果、今代司の酒は磨かれ、洗練された味わいへと進化していきました。 戦前の日本では、酒は樽詰めで出荷され、町の酒屋が水を加えて量を増やすことが一般的でした。そのため、当時の酒は「金魚も泳げるほど薄い」と揶揄され、「金魚酒」と呼ばれることもあったと言います。しかし、今代司は酒屋に卸す段階で決して水を加えず、本来の酒の味を守り続けました。そのため、町の酒屋は今代司の酒をさらに薄めて売ることができ、大いに喜ばれたと伝えられています。 この誠実な姿勢が評価され、今代司の酒は新潟清酒の代名詞となっていきました。そして「金魚酒」ではなく、堂々たる「錦鯉」として称えられるようになります。この逸話にちなみ、後に「錦鯉」という銘柄の酒が誕生し、今では今代司を代表する日本酒のひとつとなりました。
時代とともに進化する、今代司の酒造り
今代司酒造は、250年以上の歴史を持つ老舗酒蔵でありながら、常に新しい挑戦を続けています。伝統を大切にしながらも、より良い酒を追求する姿勢が、今の酒造りにも息づいています。そのこだわりは、純米仕込み・地元産の酒米・名水の活用という3つの柱に支えられています。 全量純米仕込みへのこだわり 今代司酒造は2006年、アルコール添加を行わない「全量純米仕込み」へ完全移行しました。これは、酒の味わいや香りを後から調整することができないため、原料や醸造工程のすべてに細心の注意を払う必要があります。その分、酒本来の旨味と奥深さを最大限に引き出すことが可能に。現在は純米大吟醸、純米吟醸、純米酒と、純米酒に特化した「純米専門の酒蔵」として、質の高い酒造りを追求しています。 新潟県産の酒造好適米を使用 酒の味を決める最も重要な要素のひとつが米です。今代司では、新潟県産の酒造好適米を100%使用し、地元の風土を生かした「真の地酒」を生み出しています。酒造好適米は、米粒が大きく、タンパク質が少なく、水を吸収しやすいなどの特徴を持ち、日本酒造りに適した品種。これにより、純米酒ならではのふくよかな旨味と、シャープなキレを両立させることができ、食事とよく合う飲み飽きしない酒を造ることが可能になっています。 名水「菅名岳の天然水」を仕込み水に採用 仕込み水は日本酒の味に大きく影響を与えます。今代司では、かつて阿賀野川の伏流水を使用していましたが、より良い水を求め、新潟・五泉市の名峰「菅名岳(すがなだけ)」の天然水にたどり着きました。この水は、豊かなブナの森に育まれた超軟水で、柔らかくスッキリとした酒質を生み出します。日本酒に最適なミネラルバランスを持ち、酒本来の風味を引き立てる重要な役割を果たしています。 今代司酒造は「今の時代を司る」という名の通り、伝統を守りながらも進化し続ける酒蔵。新潟の恵みを最大限に生かした酒造りで、これからも多くの人に愛される日本酒を届けていきます。
新潟の玄関口で体験する酒蔵見学
新潟駅から徒歩約15分とアクセスが良い今代司酒造では、日本酒をより身近に感じていただくために、毎日酒蔵見学を開催しています。日本酒愛好家はもちろん、これまで日本酒に触れたことがない方にも、その魅力を知っていただく機会を大切にしています。 1982年に酒蔵見学を開始して以来、多くの方にご来訪いただき、コロナ禍前には年間3万6千人を超えるお客様をお迎えしました。旅行口コミサイト・トリップアドバイザーの「新潟市観光ランキング」1位や、「外国人来訪者に聞いた新潟市の地域資源に関する認知度ランキング」1位にも選ばれています。 見学では、蔵人が酒造りの工程や歴史を丁寧にご案内します。無料にもかかわらず、充実した内容が好評で、日本酒の理解を深めていただけます。英語ガイドも用意しており、海外からのお客様にも安心して楽しんでいただけます。 見学後には、季節ごとの日本酒を試飲していただけます。有料のプレミアムテイスティングでは、10種類以上の純米酒を味わうことができ、お好みの一杯を見つける楽しみもあります。ノンアルコールの甘酒もご用意しているため、お酒が飲めない方やお子様も一緒に楽しめます。 また、伝統的な酒蔵の雰囲気を生かした記念撮影も人気です。法被を着ての撮影や、日本酒にちなんだフォトグッズを使った写真撮影ができ、訪れた思い出を残せます。 最後に、明治時代の建物をリノベーションした直売店「厨(くりや)」でのお買い物もお楽しみいただけます。酒蔵でしか手に入らない限定商品や、新潟ならではのスイーツや雑貨も豊富に揃えており、特別な一本を見つけることができます。 新潟の玄関口に位置する今代司酒造の酒蔵見学で、日本酒の奥深さを感じながら、ここでしか味わえない特別な時間をお過ごしください。
更新日04/0804/0104/07集計