お知らせを表示するにはログインが必要です。このエリアでは、楽天市場でのお買い物をもっと楽しんで頂くために、あなたの利用状況に合わせて便利でお得な情報をタイムリーにお知らせします!
ようこそ 楽天市場へ

柏露酒造「柏露」(はくろ)ー長岡藩の殿様牧野家ご用達三つ柏伝統の酒蔵

公開日:2025/03/26 更新日:2025/03/26
柏露酒造(はくろしゅぞう)は、新潟県長岡市にある老舗の酒蔵です。創業は江戸時代(1751年)とされ、長い歴史を誇ります。新潟県は「淡麗辛口(たんれいからくち)」の酒どころとして知られており、柏露酒造もその特徴を活かした日本酒造りを行っています。 代表的な銘柄には「柏露(はくろ)」があり、すっきりとした飲み口とキレのある味わいが特徴です。地元の米と清らかな水を使い、伝統的な技術と現代的な感覚を融合させて、日本酒初心者から通好みの方まで楽しめるお酒を提供しています。 また、季節限定酒やスパークリング日本酒など、新しいスタイルにも挑戦しており、国内外で評価を受けています。
長岡藩領主牧野家と柏露酒造の歴史
柏露酒造は、1751年(宝暦元年)に長岡藩の御用商人であった山崎家が越中屋として創業した、歴史ある新潟県長岡市の酒蔵です。そのルーツは江戸時代に遡り、長岡藩を治めた譜代大名・牧野家とも深いつながりがあります。 牧野家は、1618年から1870年までの250年以上にわたり長岡藩を治めた名門。初代藩主・牧野忠成は、徳川家康の家臣であり、関ヶ原の戦いや大坂の陣で活躍し、1618年に越後長岡藩主として6万2千石で長岡に入封。のちに7万4千石まで加増され、長岡城の整備や新潟湊の開発など、藩の礎を築きました。また、牧野家の家紋「三つ柏」は家格の象徴でもあり、長岡の地に大きな影響を与えました。 1882年(明治15年)、柏露酒造はこの牧野家の酒造蔵「柏屋」を譲り受け、「柏露」という酒名と「三つ柏」の家紋の使用を正式に継承します。これは、かつての藩主家の格式と誇りを受け継いだ「大名蔵」として、柏露酒造のブランド価値を高める契機となりました。 以後、幾多の災害や戦災を乗り越えながら、柏露酒造は伝統の技と革新を融合させて、現在も「多くの人々に喜ばれる美味しい酒」を目指して酒造りを続けています。新潟特有の酒造好適米「五百万石」と、越後杜氏の技術、そして現代的な醸造設備の調和により、淡麗辛口の味わいをもつ「柏露」は、新潟を代表する銘酒として全国の愛飲家に親しまれています。 柏露酒造の歩みは、長岡藩と牧野家の歴史そのものと密接に結びついており、地域の文化とともに今日まで受け継がれています。
長岡藩(越後長岡藩)は、現在の新潟県長岡市を中心に、古志郡・三島郡・蒲原郡の一部を治めていた江戸時代の譜代大名の藩です。藩庁は長岡城に置かれ、藩主は1618年から1870年までの約250年間、牧野家が代々務めました。 長岡藩は「常在戦場」や「義理を欠くな」など、質実剛健な三河武士の精神を重んじる藩風を持ち、幕末には河井継之助による藩政改革や西洋式軍制の導入でも知られています。戊辰戦争(北越戦争)では奥羽越列藩同盟側として新政府軍と戦い、長岡城は一時奪還されるも最終的に陥落。藩は大きな被害を受けました。 その後、藩は明治初期に廃藩置県で柏崎県に統合され、長岡藩は姿を消しましたが、牧野家は華族となり子爵に列せられ、長岡の発展に貢献しました。
柏露酒造が良い酒を生み出す理由
新潟は古くより「越(こし)の国」と呼ばれ、背後には飯豊連峰・三国山脈・立山連峰といった雄大な山々が連なります。これらの山々に降り積もった雪は、春の訪れとともにゆっくりと溶け出し、やがて越後平野を潤す清らかな水となって流れ込みます。この豊かな雪解け水は、米作りに最適な環境を生み出し、秋には実り豊かな稲穂をもたらします。 その越後平野のほぼ中央に位置するのが、私たち柏露酒造のふるさと「長岡市」です。長岡は江戸時代には長岡藩の城下町として栄え、越後の良質米が集まる要衝でした。今も昔も、酒造りに欠かせない「良質な水」と「優れた酒米」が集まるこの土地は、まさに酒造りに最適な地といえるでしょう。 また、長岡は日本有数の豪雪地帯として知られています。冬には空気を澄ませるほどの雪が静かに降り積もり、極端に気温が下がることなく、安定した低温環境が保たれます。この気候は、酒の発酵をじっくりとコントロールするのに最適で、きめ細やかで繊細な香味を持つ酒を生み出します。 さらに柏露酒造には、長岡藩主・牧野家の家紋「三つ柏」に由来する歴史と誇りがあります。かつて藩主の御用酒蔵としてその名を馳せた柏露は、地域の伝統と共に、不撓不屈の精神で幾多の困難を乗り越え、酒造りを守り続けてきました。 歴史に育まれた誇りと、自然が与えてくれる恵み。 それらが絶妙に調和する長岡という地で、私たちは今日も変わらぬ思いで酒を醸しています。
柏露酒造のこだわりと新しいスタイル
個性で勝負する、新時代の地酒 伝統を大切にしつつも、柏露酒造は「今の日本酒」にも目を向けている。近年登場したブランド『氵(さんずい)』はその象徴とも言える存在だ。 漢字の偏として“水”を意味する「氵」は、酒造りに欠かせない水、そして伝統技術と融合することで生まれる新たな価値を表現している。2015年に登場して以来人気を博し、2021年にはリニューアルを経て、オール新潟素材にこだわった銘柄へと進化。瓶火入れの通年品に加え、季節限定の直汲み・生原酒・生詰めの3種を飲み比べる楽しさも提供している。 一目で印象に残る、筆文字の「氵」のラベルデザインも新鮮で、見る者の好奇心をくすぐる。 「発酵のチカラ」で拓く未来 アルコール市場におけるニーズの多様化にも、柏露酒造はしなやかに応えてきた。とくに注目を集めるのが、瓶内二次発酵にこだわった発泡清酒の開発だ。 研究が始まったのは2008年。以降改良を重ね、2017年には繊細な発泡感と上品な甘味を両立させた「発泡純米清酒 HANABI」を発売。そして2022年、さらなる酒質向上を目指して生まれたのが『柏露花火』である。 県内外のイベントでも話題を呼び、JR東日本の観光列車「越乃Shu*Kura」にも採用されるなど、人気は拡大中。長岡まつりの花火をイメージしたこの酒は、まさに“新潟らしさ”と“現代感覚”を融合させた一本だ。 人を育み、酒を磨く 伝統を守るだけではない。柏露酒造は、地元とのつながりも大切にしている。2024年春、初めて開催された『柏露酒造 蔵まつり 発酵フェス』には、1,300人を超える来場者が詰めかけた。 イベントで限定販売された3種類の酒は、若手蔵人たちが中心となって企画し、ベテランの技と掛け合わせて完成させたもの。「酒造りは人づくり」と語る蔵の姿勢が、まさに形となった取り組みだった。 「変わらぬ志」で未来へ 伝統と革新がせめぎ合う今、柏露酒造が貫くのは「今よりもっと、うまい酒を造る」という姿勢。時代の変化を見つめ、挑戦を重ねながらも、蔵人たちの心には変わらぬ想いが宿っている。 柏露酒造の酒は、過去から未来へ、人の手と心を介して紡がれていく。新潟・長岡という土地が育む恵みと、造り手たちの飽くなき情熱が注がれた一滴。その味わいに、静かで確かな“物語”が息づいている。
更新日04/1004/0304/09集計