パン職人が語る「冷凍パンの美味しさの秘密」

パンを作る上で、私たちが一番大切にしているのは「食べた瞬間に感じる美味しさ」。そのために、使う食材にはとことんこだわっています。小麦粉やバター、塩に至るまで、すべて厳選したものを使用。安易にコストを抑えることはせず、本当に良いと思える素材だけを選んでいます。 ただ、正直なところ、ここ数年は食材の価格が上がり続けていて、経営としては厳しい状況です。それでも、パンを口にした瞬間「美味しい！」と感じていただけるよう、できる限りの努力を重ねて品質を維持しています。

冷凍パンは長期間保存ができるのが魅力ですが、それだけに使う素材の味や品質が仕上がりを大きく左右します。 例えば、小麦粉。パンの土台となるこの素材は、味や香りがダイレクトに伝わるので、特に気を配っています。また、クロワッサンやデニッシュに使うバターも、国産で品質のとても良いものを採用。焼き上げたときの香りと口溶けの良さが段違いです。 実は、こうした素材へのこだわりが冷凍パンの「職人らしさ」を生み出しているんです。 一般的なパン屋さんと比べると、私たちのパンは原価がかなり高くなっています。それでも手間ひまかけた「良いもの」を食べていただきたい。その気持ちが私たちを支えています。

正直なところ、最近の原材料費の高騰は私たちにとって大きな課題です。バターや小麦粉はもちろん、普段あまり注目されない副材料まで価格が上がり、パン作りの現場にも影響が出ています。それでも、品質を落とすようなことはせず、「美味しさ」を守るために工夫を重ねています。

冷凍パンのもう一つの魅力は、自宅で焼きたての美味しさを楽しめることです。プランスパン記事なら表面が香ばしくパリッと仕上がり、中はモチモチとした食感。クロワッサンならバターの香りがキッチンいっぱいに広がります。 素材を厳選し、手間をかけて作ったパンだからこそ、リベイクするだけでベーカリーのような本格的な味を感じていただけるはずです。

私たちのパン作りは、時間も手間もかかります。一つひとつ手で仕込み、発酵具合や生地の状態を見ながら丁寧に仕上げています。 添加物を使用しない生地は本当に温度に敏感で、季節の移り変わりとともに焼き方を少しずつ変えて対応します。 機械で一気に作るのではなく、人の手だからこそ生まれる風味や温かみがあると思っています。 だからこそ、パンを焼き上げるときの香り、食べた瞬間の美味しさを、ぜひ感じてほしいのです。

パン作りは決して楽ではありません。それでも、「美味しい」の一言のために、私たちは毎日向き合い続けています。 冷凍パンは、ただ便利なだけではなく、手作りの温かみや素材の良さをそのまま届けるための方法です。忙しい日々の中でも、ひとときの幸せを感じられる味を、ぜひご自宅で楽しんでみてください。