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猫じゃらしは、すぐ壊れるのが当たり前?繰り返し使える「たのしんぼう」開発物語

公開日:2025/04/08 更新日:2025/04/08
「ネコ目線のモノづくり」でネコをもっと幸せに! nekozukiプロダクトデザイナーの太野(ふとの)です。今日はnekozukiの商品開発についてお話します。 室内で暮らすネコさんの運動不足やストレス解消、飼い主とのコミュニケーションの道具として、「おもちゃ」は欠かせません。猫のおもちゃといえば、「猫じゃらし」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。 楽しそうな猫じゃらしを見つけるたびに、「ちゃっくんやぽんちゃんへのお土産にしよう!」「反応が楽しみ」「喜んでくれるかな?」とワクワクしながら買っては試す…を繰り返していました。 ネコさんは狩りの名手です。特にぽんちゃんは狩りが上手で、すぐに猫じゃらし(獲物)をくわえて離しません。まるで綱引きのように引っ張り合った末、噛みちぎられてしまうことも…。 遊んでくれるのは嬉しいけれど、結局すぐに壊れてしまい、使い捨てになりがちで、「壊れていない部分はまだ使えそうだけど、ネコさんにとって危なそうだから捨てるしかない。もったいないな…」と感じていました。 私と同じように「すぐ壊れる」「飽きる」「安全性が不安」といった悩みを抱えている方の声を受け、「長く使えて、安全で、猫がずっと楽しめる猫じゃらしを作りたい!」という思いから、開発をはじめました。
「たのしんぼう+」が生まれたきっかけ
2025年2月22日に販売を開始した『たのしんぼう+』は、2015年後半から2016年にかけて約半年間販売していた『たのしんぼう』の改良版です。 初代「たのしんぼう」には、いくつかの改善すべき点がありました。 紐が外れやすく、安全面に不安を感じる声が寄せられた 「もっと耐久性を向上できないか?」という声も寄せられた 実際にお寄せいただいたお客さまの声では、猫が紐(ゴム)をかじかじすることで結び目だらけになって短くなってしまったり、竿の先端のゴム紐留めのパーツが外れてしまったりという課題が明らかになりました。 安全面での問題が見つかり、これはいけないと思い、すぐに販売を中止しました。 私の至らなさで初代『たのしんぼう』には申し訳ないことをしたと思い、処分できずに長い間倉庫に眠っていましたが、2024年に倉庫を片付けていたとき、久しぶりに『たのしんぼう』と再会しました。 その瞬間、あるアイデアがふと浮かびました。 「日傘のカバーみたいに、安全カバーを付けて遊んだらいいのでは?」
試作と職人さんとのやりとり
猫じゃらしを作るにあたり、どんな材料を使うべきか、試行錯誤していました。そんなとき、木工職人さんとの会話の中で、剣道場で廃棄される竹刀の話が出たのです。 「竹刀って、結構いい素材なんですよ。」 その言葉を聞いた瞬間、「これ、猫じゃらしの竿にぴったりなんじゃないか?」とひらめきました。 竹刀は中が空洞で軽いのに、繊維が縦に並んでいるため折れにくく、しかも適度にしなる。 ネコの狩猟本能を刺激するしなやかな動きを生み出せる 軽いから、飼い主さんも疲れにくい 丈夫で長持ちする しかも、岩手県内の剣道場で廃棄される竹刀を再利用すれば環境にも優しい。一石二鳥です。
日本の伝統技法「込み栓」で持ち手を固定
新たな課題が生まれました。それは「持ち手部分をどうやってしっかり固定するか?」ということ。 釘やネジを使うと錆びる心配があるため、職人さんに相談すると、「込み栓(こみせん)という日本の伝統技法を使えば、木の力だけでしっかり固定できます。使うほどに締まりが強くなるんですよ。」と教えてくれました。 さらに、持ち手部分には木材加工の際に発生する端材を集めて、集成材として再利用。環境への負担を減らしつつ、木の滑らかな肌触りが心地よく、握りやすく仕上がりました。
最も時間がかかったのは「紐選び」
「たのしんぼう+」の開発の中で、最も時間がかかったのが、紐選びでした。 ネコさんが夢中で遊んでも 噛み切りにくく 絡まりにくく 爪が引っかかりにくい そんな理想的な紐を探すために、30種類以上を試し、改良を重ねました。 耐久性を重視すると硬くなり、当たると痛そう。絡みにくさを重視すると、足に巻きつくリスクがある。太くすれば安全でも、動きが鈍くなる…。 そこで、日本国内の老舗の紐メーカーを訪ね、ぬいぐるみネコ社員を連れて相談に行きました。 「猫じゃらし用の紐ですか?」と驚かれながらも、「面白いですね!」と興味を持っていただき、何度も打ち合わせと試作を繰り返し、最終的に3種類の候補に絞り込みました。
ネコ社員のテストで完成度を高める
材料が揃い、試作品を作成。さっそくネコ社員たちに試してもらいました。 中でも、一番の働き者(?)は あんこちゃん。 飛びついたりジャンプしたり、全力で遊ぶ姿を見て、「これなら大丈夫」と確信しました。 何度もテストを繰り返すうちに、私自身も猫じゃらしの動かし方がうまくなったのか、楽しそうに遊ぶ姿がどんどん増えていきました。 猫じゃらしは「どう作るか」だけでなく、「どう動かすか」も大事なんだな、と実感する日々でした。
獲物のカタチも大事
また、獲物の形や厚さについても試行錯誤を重ねました。 いくつかのデザインを作り、それぞれの反応を観察。夢中になって追いかけたり、思ったより反応が鈍かったり…。 そうした試行錯誤の末、「これなら絶対に食いつく!」という形が決まりました。
2025年2月22日たのしんぼう+誕生
ネコ社員たちが心から楽しんで遊ぶ姿を見て、ようやく「これなら大丈夫」と確信。 せっかくなら猫にとって特別な日に発売しよう!ということで、2025年2月22日「猫の日」に「たのしんぼう+」は誕生しました。
更新日04/1804/1104/17集計