喪服にパールネックレスは必要?弔事アクセサリーのマナーを完全ガイド!
公開日:2024/11/21 更新日:2024/12/05親族や知人に不幸があった際、故人を丁寧に見送るためにも、マナーを守ることは大切です。葬儀のしきたりを理解しておくことで、心静かに故人を偲ぶ時間を過ごせるでしょう。
特に多くの人が悩むのが、喪服に合わせるアクセサリーのマナーです。喪服といえば、パールネックレスが定番のアクセサリーとして知られていますが、「本当に必要なの?」と疑問を持つ方も少なくありません。また、和装と洋装ではマナーが異なる場合もあるため、注意が必要です。
この記事では、「喪服にパールネックレスはいるのか、いらないのか?」という疑問にお答えするとともに、弔事におけるアクセサリーマナーを詳しく解説します。これを読めば、安心して弔事の準備ができるはずです。ぜひ参考にしてみてください。
喪服のアクセサリーに関するマナーは、和装と洋装で異なります。それぞれの装いに合わせたポイントを確認してみましょう。
●和装の場合【アクセサリーは不要】
和装では、基本的にアクセサリーを身に着けないのがマナーです。ネックレスをアクセサリーとして使う文化は明治時代以降に西洋から伝わったものです。一方、着物は平安時代から親しまれてきたため、ネックレスを着物に合わせる習慣はありませんでした。
最近では、和装にアクセサリーを合わせて和洋折衷のスタイルを楽しむ方もいますが、これはあくまでおしゃれ目的です。そのため、弔事の場で着物にネックレスを合わせるのは控えるべきでしょう。
●洋装の場合【ネックレスは必要】
洋装では、ネックレスを身に着けるのがマナーとされています。西洋では、正装時に男性はネクタイを、女性はネックレスを身に付けるのが基本です。この習慣に倣い、洋装の喪服では女性がネックレスを着けるのが望ましいとされています。
ただし、日本の伝統的な和装文化にはネックレスを取り入れる習慣がないため、国内の弔事で洋装にネックレスを着けていない場合でも、厳密にマナー違反とされることは少ないようです。
和装と洋装、それぞれの特徴を理解して適切な装いを心がけることで、故人に失礼のない振る舞いができるでしょう。
喪服に合わせるアクセサリーとして定番なのがパールネックレスです。他のアクセサリーを弔事で見かけることはほとんどなく、それだけ真珠が弔事にふさわしいジュエリーとして選ばれている理由があります。
真珠は「人魚の涙」や「月のしずく」とも呼ばれ、涙を象徴する宝石とされています。この涙は悲しみだけでなく、故人への敬意や哀悼の気持ちを表すものです。そのため、真珠はモーニングジュエリーとして世界中で弔事に用いられているのです。
さらに、フォーマルな場では「角を立てない」ことが重要とされています。丸い真珠は角がなく、円満や調和を象徴します。この意味からも、真珠は故人を穏やかに見送る場にふさわしいアクセサリーと考えられています。
弔事でパールネックレスを選ぶ際は、必ず一連のものを選びましょう。弔事では「不幸が重なる」とされるため、重ね言葉や二重のものはマナー違反とされています。そのため、シンプルで落ち着いたデザインの一連タイプを身に着けることが大切です。
また、弔事では華美な印象を与えるデザインや金・銀などの素材を使ったものは避けましょう。例えば、形が不揃いなバロックパールは華やかに見えるだけでなく、「角が立つ」とされるため弔事には不向きです。一粒真珠のネックレスでも、チェーンに金や銀が使われている場合は控えるべきです。
弔事では、シンプルで礼を尽くした装いが最もふさわしいことを心に留めておきましょう。
喪服に合わせるパールネックレスを選ぶときは、長さにも注意が必要です。長すぎるネックレスは「不幸が長引く」というイメージを与えるため、避けた方が良いとされています。
適切な長さは、鎖骨に少しかかるくらいの40~42cm程度のものが一般的です。この長さのネックレスを選ぶことで、弔事の場にふさわしい上品な印象を与えることができます。
ネックレスの長さに関しては下記コンテンツでも解説しています
喪服に合わせるパールネックレスを選ぶ際は、色やサイズにも注意が必要です。
【パールの色について】
●ブラックパール: 10~12mmの大粒でも派手になりすぎず、シンプルに身に付けられるため、弔事にふさわしいとされています。
●グレーパールやブラックパール: 慶事と区別するために弔事専用として購入する方が多いです。結婚や出産後、子どもの行事などで慶事用のアクセサリーが増える一方で、弔事用に落ち着いた色を揃えるのも良い選択です。
●ホワイトパール: 慶事と弔事のどちらにも使えます。ただし、粒が大きすぎると弔事では華やかに見えることがあります。
【サイズの目安】
ホワイトパールを弔事に使う場合、7.0~8.0mm程度の控えめなサイズがおすすめです。特に体型に合ったサイズを選ぶと、全体のバランスが良くなり、落ち着いた印象を与えられます。
弔事では派手にならないよう、色やサイズに配慮し、慎み深い装いを心がけましょう。
●パールリング:いらない
弔事では、華やかな装飾を避けるのがマナーです。そのため、指輪などのジュエリーは基本的に外しておくのが望ましいとされています。
たとえパールであっても、指輪などに使われていると華美な印象を与えることがあるため、弔事の場では身に着けないようにしましょう。
●結婚指輪:いる
弔事マナーの例外として、結婚指輪は身に着けたままでもよいと考えられています。宝石が目立つ場合には指輪を回転させて宝石側を掌に向けておくなどの配慮をするのがおすすめです。
●パールイヤリング(パールピアス):着用しても良い
パールイヤリングやピアスは、哀悼の意を示すため、洋装の喪服に合わせることが推奨されています。ただし、揺れるタイプやデザインが華やかなものは避けましょう。また、金属部分が目立つものも控えめにするのが良いです。
金属製イヤリング(ピアス):避けるべき
金や銀、宝石が使われたイヤリングやピアスは華やかすぎるため、弔事の場には適していません。周囲に誤解を与えないよう、これらのアクセサリーは外して参列しましょう。