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「サボテンも枯らす女」

公開日:2025/02/03 更新日:2025/02/10
店頭に多肉植物の苗を並べていると、その多種多様なかわいい姿に思わず足を止める方は少なくありません。 「可愛いわねぇ。」 多肉たちを眺めつつ、育て方のご説明やお天気のことなど、しばらく立ち話となった後、1つ2つお買い上げになる方、また今度来るわねと言って店をあとにされる方、うちにもいっぱいあるのよとおっしゃる方。 多肉たちには、これまで何人のお客様と出会わせてもらってきたことだろう。 多肉植物に限らず、店頭や庭先の植物は、古来、人と人を繋いでくれるマッチングツール(?)。 ご近所さんとの何気ない会話を生んでくれるのも、園芸の醍醐味のひとつですよね。 一方で。 10年以上多肉屋をやっていて、次のような言葉も幾度となくかけられてきました。 「わたし、サボテンも枯らす女なんで」 え? ええ、もちろん、ご興味のある方に買って頂ければよいのでして、もちろん、どうぞ、見るだけOK! どうぞどうぞ。 あの有名な「わたし、失敗しないので」というセリフを彷彿とさせ、何だか妙にカッコよくも聞こえる、「わたし、サボテンも枯らす女なんで」。 こちらも何かのドラマのセリフだったことがあるんじゃないだろうか…無いはずの記憶を手繰り寄せるわたし。 ああ、こんなにもよく聞くセリフってないのです。多肉屋に限っては(笑) なんだか告白する前から振られたみたいな気持ちもちょっぴり味わいつつ(笑)、「サボテンも枯らす女」のお客様には自由に店内をご覧いただきます。 多肉やサボテン以外にも、面白い雑貨とかありますのでね。 そして、お客様をお見送りした後、逆に、サボテンを枯らしたことのない女なんているのかな…とぼんやり考えたりします。 少なくともわたしは、サボテンも多肉も、枯らしまくってきました。 (本当は、性別は関係ないですけど、語呂が面白いので、女ということで話を進めさせていただきます。)
どうして、「サボテンも枯らす女なので」を、少しかっこよく、少し寂しそうに、少し未練を断ち切るように、皆さんおっしゃるのでしょう。 「何もしなくてもいいんでしょ?」「水は要らないんでしょ?」「その辺にほっぽっておけばいいんでしょ?」 世の中のどこかで囁かれ続けている【サボテン最強説】。 いいえ、お客様。いいえ。 だとしたら、どこかの空き地が「勝手に増えたサボテン」に覆われてるはずだとは思われませんか、お客様。 日本では、あまり無いパターンではないしょうか。 条件さえ合えば、手間はかからないです。 条件さえ合えば、勝手に増えます。 条件さえ合えば……合わなければ、枯れてしまうのです、生き物だもの、、、 どこかユーモラスで愛嬌のある姿に惹かれ、手に入れたサボテンや多肉ちゃん。枯れないと思っていたからこそ、枯れてしまった時の落胆は大きくなってしまいますよね。 でも、枯らしたことのないマニアもプロもいません。 ただ、キッチンカウンターにちょこんと置くのだけは、おすすめできません。 みんなそこに置きたいけれど、そこは過酷なのです。 日差しが足りないのです。 もうちょっと多肉が喜ぶ場所を見つけてあげてください。 植物の好む環境へ。 置き場所の条件さえ合えば。 水やり条件より、置き場所が大事です。 水やりの回数なんて、本当は月に1回でも2回でも5回でも6回でも、たぶんそれなりに育つのです。 むしろ回数は数えないでいいのです。 土がカラカラに乾いていたら、葉っぱのツヤが少しなくなってしぼんできたら、ちょろちょろっとあげてみて下さい。 置き場所で乾燥具合は全然違うので、お客様のお家での最適な水やりはお客様ご自身で見つけていっていただくしかないのです。 人間と同じで、日焼けする季節には日除けを考えてあげたり、気温が高くなるようならできるだけ涼しく風通しよく、霜が降りる前には軒下か暖房をつけない部屋の明るい窓辺へ。 あと、真夏や真冬の水やりは、水量を減らしたり、時間帯を変えたり… …あ、待って!お待ちください、お客様! どうか難しく考えないで、面倒くさくはないってことをわたくしは、、、
わたし自身は、玄関先に一年中置いています。 実際にやっていることは、ごくシンプルなのに、我ながら説明し始めると、ただし書きの多いこと多いこと… 長文を読んでくださった方のスナチベ顔を想像し、ふと口をつぐむ多肉屋。 …そうなのです、本当はシンプルなのです。 多肉屋のアドバイスなんて、80%くらい右から左へ流していただいて結構なのです。 もしも上手くいかなかったら、今度は別のを育ててみようかなくらいの気持ちに、なっては…もらえませぬか…そうでなければ、キッチンカウンターにだけは置かないで(それだけは)…… 「オススメの品種ありますか?」とのご質問には、丈夫そうな品種を一応おすすめしますが、結局お客様は第一印象で決めていたものを選んでいかれます。 そうです、それが正解です。 可愛いと思わないと、頑張って育てようという気持ちも続きませんものね。 多肉屋のアルカイックスマイルは、じつは内心とてもやかましい(笑)。 その多肉ちゃん…可愛いですよね! 最低限のことをお伝えして、商品をお渡しいたします。 困ったことがあったら、お渡しした育て方リーフレットを読んでみてくださいね。 (できれば初日から読んでみてください) 「この前の多肉ちゃん調子悪いんだけど…」とご質問を受けたら、まずは「どこに置いてましたか?」とお聞きしますからね、わたくしは。 これを売っている多肉屋も、サボテンも多肉も枯らしたことのある女です。 枯らした罪悪感? そんなものもう感じなくなりました。 次に出会う多肉ちゃんに向けて、気持ちも切り替わります。 (良し悪し) 軒先に3つ、4つ、5つ…と多肉鉢が並んできたら、ネットや動画でより高度な育て方を研究し始めるのも、時間の問題です。 同じ品種でも【より可愛い色、より可愛い形】を目指して育てる方法がたくさん紹介されています。 より可愛い色?より可愛い形ってものがあるの?? …この奥深さが園芸の醍醐味。 ほっとけば育つようなもの、園芸店にはあまり無いかもしれないです。雑草化するようなものは園芸向きではないのです。 ほんのちょっとコツが要るから、ハマるんです。 いつかうまくいって、こんなに可愛くなった!と感動するから、やめられないんです。 ひとつに決められなかったら、Coniwaの寄せ植えをどうぞ。 品種おまかせで可愛くお作りします!