子ども用ライフジャケットは“浮かぶ”ではなく「顔を浮かせて守る」で選ぼう！

多くの人が「ライフジャケット＝とにかく浮かせるもの」と思いがちですが、小さな子どもにとって本当に重要なのは、「顔が水に沈まないこと」なんです。 そのため、信頼できる小児用ライフジャケットには、ちょっと特徴的な構造が採用されています。選び際の参考にされてみてください。

小児用ライフジャケットは、背面に浮力体を設けず、体の前面と後頭部に重点的に浮力を配置しています。 この設計により、万が一の落水時でも、 ・自然と仰向けに近い姿勢になりやすい ・後頭部の浮体が首と頭を支え、顔がしっかり水面に出やすい つまり、ただ浮くだけでなく、「息ができる状態で浮かび続ける」ことを優先した作りなのです。 身長110cmまでのお子さまなら、このタイプのライフジャケットを推奨します。

まだ泳ぎが確実ではない子どもは、自分で顔を上げる力が不十分です。万が一のとき、自力で仰向けになれず、顔が水に沈んでしまう事故も起こり得ます。だからこそ、この「顔を守る設計」は、ライフジャケット選びの中でとても重要なポイントになります。

お子さまの身長が成長段階にある中で、つい「少し大きめを買って、長く使おうかな」と思ってしまうことありませんか？ でも、ライフジャケットにおいては「ぴったりサイズ」こそが安全の基本。実は、大きすぎるライフジャケットは命を守る力が弱くなってしまうんです。 上の画像は左から身長110cm、130cm、150cmです。どうでしょうか、どんなことに気づきますか？ どこが危ないのか一緒に考えてみましょう。

上の画像から言いたいことは、 「体に対して、ライフジャケットが相対的に大きすぎないか」ということです。

ではなぜ、子どもの体に対してジャケットが大きすぎると危ないのかというと ・浮力体が体に密着せず、ジャケットがズレる ・肩が浮いて顔が沈みやすくなる ・特に小柄な子どもほど、ジャケットの「面積」が広くなりすぎ、うまく仰向けになれない ・ライフジャケットが支点になり、足の重さと頭の重さでシーソーのようになってしまう つまり、体に対して「相対的に大きい」ライフジャケットほど、顔を水面に出しにくくなるという落とし穴があります。

・身長を基準に選ぶ。浮力も要チェック ・成長を見越すなら「調整可能な範囲」で収まっているかが重要 ・試着できない場合は、レビューやメーカー推奨サイズを参考にする お子さまがどんなに元気でも、水辺では「サイズの合ったライフジャケット」が絶対に必要です。 ぴったりの一着が、浮かぶだけじゃない顔をしっかり出す、安全な設計につながります。