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伊丹老松酒造

公開日:2024/08/13 更新日:2024/08/23
清酒発祥の地、伊丹
米を原料にした日本の酒造りは、約2000年にわたる長い歴史の中で日本の風土と気候を巧みに利用して様々な人の知恵と工夫の積み重ねによって古法よる濁酒造りから脱却して清酒を創出してきました。 清酒は文禄・慶長(1592年~1614年)の頃、伊丹郊外鴻池村の山中新右衛門幸元(後に鴻池勝庵と改名、大阪の財閥鴻池の始祖)により発明されたものと伝承されております。 その中でも、伊丹の酒が絶大な人気を博した理由は、木灰清澄法と木綿布濾過の組み合わせによる優れた「濾過の技術」を実現したからです。 そして、「どぶろく」と言われる酒から、上流社会でしか飲むことのできなかった「澄み酒」を確立させ現在の「お酒」の礎を築きました。 元禄年間(西暦1700年頃)、伊丹より船積され江戸へ送られる酒樽は12万余石にも達し日本一の生産量を誇りました。
御免酒 老松(おいまつ)の由来
元禄十年(1697年)伊丹の酒屋のうち大手24軒に帯刀が許され 江戸幕府の「官用酒」となり、これを「御免酒」と称しました。 名字帯刀の酒屋は「御酒屋」(おんさけや)と呼び、 一般の酒屋とは区別され格式の高いものでした。 その例として新酒が江戸積され「御免酒(ゴメンシュ)」 の幕府納入が終わるまでは他の酒は一滴たりとも町中に販売ができなかったということです。 「老松」はその御免酒の中でも最も格式が高く、 宮中奉納酒として、又将軍の御膳酒として特に有名でした。 現在、清酒『老松』のレッテルに「御免酒」と朱刷で書いてありますが、以上の由来によるものです。
この江戸積み銘酒名寄は 和漢酒文献類聚(享保年間版行、1716年)記載の江戸流行名酒以前の刊行と見られる古文献です。 当時「老松」は東の大関に位置しております。 1688年創業の御免酒「老松」は、300年以上の歴史を重ね ご愛飲家の皆様にいつもおいしく召し上がっていただけるよう 淡麗やや辛口の飲み飽きしないお酒を醸るため研究を重ねております。
伊丹酒の仕込みには、井戸水が使われていました。 この水は、この場所で酒造りが行なわれていた当時の井戸から汲み上げています。 良質の水と酒造りの技が育んだ伊丹老松の伝統の味をぜひご堪能ください。
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