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アルミサッシ
日本ではアルミのサッシが約9割の普及率を誇ります。木製サッシが主流だった昭和35年頃から普及しはじめ、 昭和40年にはほとんどすべての新築住宅でアルミサッシが 採用されてきました。
アルミサッシは、水密性能や 気密性能を木製サッシと比べ格段に向上させ、 施工性が良く、大量生産が可能で安いということで一気に普及しました。その後各メーカーが競うように技術磨きどんどん改良されてきました。
日本では普及したアルミサッシですが、断熱性という点ではかなりの改良の余地があります。断熱性は樹脂サッシの6割程度で 気密性も低いです。今後は断熱性、気密性を求めない倉庫、等への使用に限られてくるかもしれません。ただし価格的には一番お求めやすいため、利用目的とのバランスを考慮してのご選択をお勧めいたします。

アルミ複合樹脂サッシ
枠や障子全体が樹脂のサッシやアルミと樹脂を複合構造にしたサッシは、外の熱を遮断し断熱性能をアップします。熱伝導率の低い樹脂と軽くて加工しやすいアルミを組み合わせ、一般アルミサッシに比較して効果的な断熱対策の一つです。屋外側にアルミ、室内側に樹脂が使われます。 樹脂サッシ、木製サッシと同等に近い性能があると区分されることもありますが、樹脂サッシや木製サッシよりもランク下に区分されることもあります。

樹脂サッシ
アルミに比べ1/100の熱伝導率の樹脂を使用した樹脂サッシはドイツが発祥の地となります。冬の厳しい環境下でも快適な住環境を追及するために総合化学会社ヘキスト社が生みだしました。窓性能で大切な断熱性と気密性に優れている樹脂サッシは北欧や北米にまで広がり、最近では中国や韓国でも急速に普及が進んでいます。日本では、北海道での普及率が
約90%近くになっています。最近ではトリプルガラスの普及もされてきたおり、樹脂サッシとの組み合わせで更なる性能向上が図られています。

木製サッシ
日本の住宅の初期は木製サッシが使われてきました。昭和40年頃からアルミサッシが普及しだし木製サッシは徐々に姿を消していきました。 現在の普及率約2.5%といったところです。新築住宅だけで考えると、全体の1%程ですが、そのうち8割が輸入品で、2割が国内生産となっています。
ただ、海外では冬の寒さが厳しい地域が多く、木の1,500倍も熱を伝えやすいアルミはサッシに向かないことなどから
 木製サッシの技術開発が進められ、隙間が小さく、耐久性に優れた木製サッシが普及しています。特にヨーロッパでは、木製の普及率がもっとも高く、北欧ではシェアは95%と日本のアルミサッシなみの普及率と なっています。

引違い窓
従来より一番多く利用されているデザインのサッシとなります。左右にガラス障子を引くことにより開閉できます。面格子付(窓タイプのみ)、雨戸付、シャッター付等のバリエーションがあります。網戸取付にはは外部側に網戸レールが枠一体で付いているものが多いです。


上げ下げ窓
ガラス障子が上下に分割されています。欧米でよく利用されている窓となります。上下ともスライドする「両スライド」タイプと片側のみ可動する「片スライド」タイプのものがあります。面格子付タイプもあります。網戸は室内側に同じように動く上げ下げ網戸、またはロール網戸等での対応となります。

横すべり出し窓
上部側の水平方向を軸として下部を外部側に押し出すタイプとなります。障子の角度により風の調節が可能です。ガラス障子を外部に押し出すため外部面格子の取付けは困難です。また網戸も室内側にロール網戸等での対応となります。


縦すべり出し窓
窓の垂直方向の軸が左右に移動し回転させながら開閉できる窓です。障子の角度により風の調節が可能ですガラス障子を外部に押し出すため外部面格子の取付けは困難です。また網戸も室内側にロール網戸等での対応となります。左右にガラス障子が分かれている両縦すべり出しタイプもあります。

内倒し窓
室内側にガラス障子を倒して開閉する窓です。上部のラッチによりガラス障子を開閉します。高所への取付けの際にはフック棒での開閉も可能です。網戸の取付けは外部側への固定式が多いです。

外倒し窓
主に排煙仕様として利用される、室外側へガラス障子を倒して開閉する窓です。開放用の引き手がついており、引き手を引くとダンパーによりガラス障子が開放されます。窓を閉める際には復帰用引き手により閉めることが可能なものもあります。

オーニング窓
横すべり出し窓を縦に数枚並べたデザインです。見た目におしゃれ感があり、吹き抜け等の空間によく利用されています。ハンドル操作のものと高所取付の場合はチェーン式開閉タイプものものあります。外部へ開放するため面格子の取付けは困難です。網戸は室内側の固定式網戸を使用します。

ガラスルーバー窓
ガラス同士が重なり合い構成されている窓です。開閉はハンドルを回転させ羽根状になっているガラス板を同時に開閉できる窓です。ガラスルーバーの角度調整はハンドルで自在に操作でき、通風や換気調整が簡単にできます。中低層ビル、木造住宅に適しています。面格子付のタイプもあります。網戸は室内側固定網戸となります。

FIX窓
嵌め殺し窓とも呼ばれています。ガラスはサッシ枠で固定されており開閉ができない窓です。採風が出来ないため主に採光場所へ使用されます。またサイズによりデザイン性も高いため吹き抜け、階段室等の装飾用に用いられることも多いサッシのひとつです。装飾用としての利用が多いためか外部の面格子の取付事例はあまり目にしません・・・

出窓
建物外壁面より外部側に出ている窓。出っ張り部分の形状が真四角のもの、台形のもの、弓形のもの等バリエーションがあります。建築基準法では、外壁から張り出した長さが50cm未満であれば、出窓部分は床面積には参入されないため同じ建築面積で部屋を広くすることができます。出窓の正面は引違い、FIX窓、両サイドはFIX、片開き窓とうの組合せが可能です。防犯を考慮した面格子付タイプもあります。欠点として部屋の断熱性能を下げるということもあります。

大開口サッシ
名前の通り大きな開放力を持つシリーズです。室内と外部との一体感を感じられる魅力的なサッシです。メーカーにより引き戸のスライドタイプと折戸タイプが選択可能です。大開口のためガラス1枚あたりのサイズ大きいため台風等の防災対策としてシャッターを取付ることも多いです。網戸も大開口タイプのスライド式網戸のオプション品が対応します。


ノンレールサッシ
室外側にデッキ等を設置する場合、ない外部の床の高さをフラットにすることが可能です。サッシの下枠も出っ張らずにつまづきません。防犯上気になる場合は専用シャッターをご用意しているメーカーもあります。大開口サッシと用途は異なりますが室内外の床の高さがそろうことにより外部のデッキ部分が部屋の延長スペースとなりバーベキュー等にも最適なプランが可能です。

住宅サッシ/住宅出入り口商品 「標準規格寸法」寸法設定と標準規格について ※「日本サッシ協会」より抜粋
1.導入の背景

住宅用サッシは、昭和30年代にわが国の市場に登場して以降急速に普及し、現在では大部分の住宅に使用されるようになりました。その間ユーザーのニーズを反映して、耐風圧性、気密性、水密性、断熱性、遮音性などの諸性能向上やバリアフリー性など機能性の高度化も図られてきました。一方、製品の寸法に関しては、木製建具時代の慣習を踏襲した「尺貫法」を基調とする体系となっていました。
その間に、住宅建築においては乾式化・大壁化とともに、住宅設備機器や規格インテリア建材などに代表されるような部品化・ユニット化が急速に進んでまいりました。これらに関してはメートル法を基調とする寸法体系で供給されており、住宅設計・施工の標準化・合理化におおいに寄与してきたといわれております。
このような住宅設計・施工の標準化・合理化が社会的重要性を増す時代の要請を受けて、
平成9年11月に建設・通産両省(名称は当時)のご指導のもとに「建材の品種簡素化に関する検討委員会」が設置され、住宅用サッシの標準化について、行政、学識経験者、住宅供給者、サッシ生産者の各委員による検討が行われました。その結果    平成10年5月に「住宅用サッシの標準化」に関する答申がなされました。その中で、住宅用サッシの寸法設定について、設計・施工のしやすさ、および設備機器、規格インテリア建材、家具などとの取り合いをよくする観点から、次のようなご指摘をいただきました。
      
【1】サッシの内法寸法を基準とする寸法設定とすることが望ましい。
【2】高さをメートル法を基調とする寸法体系に改める必要がある。
【3】メーカー各社間でバラバラな寸法設定および呼称寸法表示を一定の根拠のもとに揃える
ことが望まれる(→同呼称・同寸法)。
      

当協会では、上記答申を尊重しつつ慎重に検討し、平成15年から平成16年にかけて住宅用サッシ製品の大部分を対象として、当時「住宅用サッシの新寸法体系」(以下、「標準規格寸法」と記します)を導入し、従来の規格寸法体系からの置き換えを図りました。
また、当初のアイテムからはずしていた出入り口系についても、サッシの標準規格寸法の定着とともに、寸法の標準化の要望が出てまいりました。玄関系の開口寸法には、間柱の位置変更等で比較的任意の寸法対応がしやすいことや、種々の意匠や機能対応等に起因する特別な枠の見付け寸法設定など、サッシとは異なった固有の特性を持つ部分がありますが、サッシ同様標準的な寸法の設定が必要と判断し、
平成19年4月に導入を図りました。



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