名作家具と過ごす、春の新生活

新入学に進級、ご異動やお引越し・・・ 新年度を迎える春は「新生活」のシーズンです。 ドキドキ期待に胸を膨らませながら迎える新しい生活、せっかくならこの機会に「憧れの名作」を手に入れては？ 戦後日本のモダンデザインを牽引した傑作や、世界のデザイン史にその名を刻む名作、現代を代表するデザイン家具・・・ そばにあるだけで毎日を心豊かに、楽しく過ごせるはずです。

「日本を代表するデザイン」といえば、1956年に発表された柳宗理の代表作「バタフライ・スツール」をイメージされる方は多いのでは？ 翌1957年のミラノトリエンナーレで金賞を受賞、同58年にはMoMAのパーマネントコレクションに選定されるなど、戦後日本の復興期に世界で認められる一脚となりました。 イームズ夫妻をはじめとする後の巨匠たちが活用していた当時の最新素材＝成形合板の技術を生かすとともに、簡単に分解可能・軽量コンパクトなつくりは1950年代以降に生まれた「若者文化」を反映しています。 神社の鳥居や手のひらを合わせた形をイメージしたとも言われている美しいフォルムが彫刻的でもあり、インテリアの「象徴」になれるお品。 床面に点で接するような脚部のデザインが軽やかな印象を生み出します。 座面高が34cmと低めのつくりで、実際にお掛け頂く場合には和室やリビングスペース向き。 オブジェ代わり、もしくはちょっとしたサイドテーブルとしてお使い頂くのもおすすめです。

1935年、建築家アルヴァ・アアルトの家具を製造・販売するために設立されたArtek社。 アアルトが手掛けたスツールNo.60や小椅子No.66、イージーチェアPaimioは、90年近い年月を経た今も世界中で愛される傑作中の傑作です。 長きにわたって愛され続けた傑作だけに、ビンテージ市場で見かける機会も多いArtek製品。 裏を返せば「耐久性の高さ」「時を経ても変わらぬ美しさ」の証明でもあります。 欧州では「家具＝世代を超えて引き継ぐもの」とされます。 「次世代に渡すことさえできる、末永く愛せる家具を」 そんな風にお考えの方にぜひご検討いただきたいお品です。

スツールって家に何脚あってもいいですよね。 来客時の予備やサイドテーブル・置台代わりにもなりますし、比較的小振りで場所も取りません。 マルティーノ・ガンパーがデザインしたアーノルド・サーカス・スツールもそんな一脚。 屋外でも使えてスタッキングも可能、ひっくり返せば収納バスケットやゴミ箱、ランドリーボックスや鉢植えカバーとしてもお使い頂けます。 その他、剣持勇のラタンスツールやジャスパー・モリソンコルクスツールなど、designshopには美しく機能的なスツールが勢揃い。 ライフステージが変化すると「勝手の良い家具」も変わっていくものですが、多用途に使えるスツールならいつまでも永くご愛用頂けるはずです。

お気に入りの家具を揃えたら、日常を彩るキッチンツールやテーブルウェアも欲しくなります。 安くて便利なアイテムは探せばいくらでもありますが、使い勝手がよくて美しく、「使っていて気分が上がる」お品はそうそうありません。 日常の道具＝日用品は「毎日見て、触れるもの」 だからこそ、「これでいい」ではなく「これがいい」と思えるセレクトをしたいものです。

海外のインテリアスナップでは「椅子やテーブルは蚤の市で揃えた古い無名の木製家具だけど、ペンダント照明だけは名作をセレクト」という方をよく見かけます。 昼は造形の美しさでオブジェのようにインテリアを彩り、夜は暗闇を照らしてくれる照明は、お部屋の隠れた主役です。 特にペンダントライトやフロアスタンドはお部屋のフォーカルポイントにもなり、お部屋の印象を大きく左右する重要なアイテム。 「インテリアの雰囲気を変えたい」とお考えなら、まずは照明を見直して頂くのがおすすめです。

幼少期からずっと目にしていた実家の掛時計が、東日本大震災で壊れてしまいました。 きっと高価なものではないでしょうし、おしゃれでもありません。 それでも、子ども時代に家族と過ごした思い出がちょっとだけ遠くに行ってしまったような・・・なんとも言えない切なさを覚えたことを今も記憶しています。 朝の目覚めから床に就くまで、ご家族全員がみな何度も目にする時計。 意識せずともいつの間にか「我が家のシンボル」になってしまうのだと思います。 だからこそ、ご自宅には是非こだわりの詰まった一生モノのクロックを。 Max BillやArne Jacobesen、George Nelsonらが手掛けた名作たちは、不変の価値を感じさせてくれるはずです。