designshopで知る moretrees

more treesは、音楽家・坂本龍一が創立した森林保全団体です。 森と人がずっとともに生きる社会を目指し、「都市と森をつなぐ」をキーワードにさまざまな取り組みを行っています。 現在は建築家 隈研吾が坂本龍一の想いを引き継ぎ、「森づくり」の活動を続けています。

我々は「森づくり」と聞くと、山に木を植える「植林活動」を思い浮かべます。 しかし、more treesの「森づくり」はただ「木を植えて、育てる」というだけではありません。 森の恵みを活かした製品・サービス・情報・体験を都市に届け、その価値を受け止めた都市の人々の想いや対価を森へ還元する。 都市と森をつなぐ環を描くことが、more treesの「森づくり」です。

国内20か所、海外2か所に「more treesの森」を展開し、森の保全活動を行っています。 森の保全は、ただ木を伐らないということではなく、木を植え、育て、手入れをし、必要に応じて適切に伐採し、素材として活かす、そのサイクルを維持すること。 植林や間伐を通じた「多様性のある森づくり」を目指し、森林の公益的機能の回復に努めます。 一方で急速に減少が進む海外の森では、森林の再生を目指し主に植林と火災防止のための防火帯や貯水池などのインフラ整備を行います。

地球のどこに暮らしていても、人々は森の恵みを受けて生活しています。 しかし・・・都市に暮らす人々の日常からは、森はやや遠い存在。 幅広い年代の方が楽しみながら自然や森に興味を抱くきっかけづくりを。 そんな想いから、more treesでは森の現状や課題を伝えるセミナー・シンポジウムを開催したり、 子どもたちに木に親しんでもらう木育（もくいく）イベント、 木製品をつくるワークショップなどを行っています。

more treesは、CO2排出量を森林のCO2吸収量で相殺するカーボン・オフセットサービスを提供しています。 近年さまざまな場所で耳にする「カーボン・オフセット」 企業活動等で排出されたCO2を、「再生可能エネルギーへの転換」「森林のCO2吸収量」によって オフセット（相殺）する取り組みの1つです。 カーボン・オフセットサービスを通じて得られる対価は各地域での森林保全活動に還元され、気候変動対策だけでなく持続的な森づくりにも寄与します。

国産の木を活用したオリジナル製品は、地域の職人とデザイナーの協働から生み出されます。 そうして生まれたアイテムは、毎日の暮らしのそばに置きたいと思えるもの、そして居心地がよく魅力的な空間。 こうした「もの」を通じて得られた対価は、森の保全活動に還元されます。