石鹸の産地について
〜 アレッポとは 〜
アレッポはシリア北部、トルコとの国境に近い商業都市で昔から交易で栄えた都市であり、アレッポ近郊には農業地帯が広がり代表的な農産物にオリーブがある事から、この地域の特産品でもある石鹸の原料にもなっています。
〜 アレッポの石鹸とは 〜
アレッポは石鹸発祥の地と言われています。
オリーブの産地であることからオリーブオイルの生産量も多く、石鹸の原料が豊富にあり、交易品としての需要も高く、紛争が起こる前は約200軒のアレッポの石鹸工場が存在していました。
交易の要所であったことから、この地域の石鹸がアレッポからの贈り物、お土産として近隣諸国だけでなくヨーロッパにも広まっていきました。
アラビア語では「サボーン ハラブ」、英語では「Aleppo Soap」、フランス語では「Savon de L’Alep」と言われ、アレッポの石けんはこうして世界に知られるようになりました。
また、石鹸の製法も同時に広まりました。「サボン ド マルセイユ」の製法はアレッポの石鹸が原点とも言われています。
「アレッポの石鹸」は商品名のようになっていますが、シリア・アレッポ(地名)の特産品の総称であり、製造業者は一つではありません。
どの工場で作られた石鹸であるかを判別するため、石鹸には必ずメーカーの刻印が押されています。
〜 アレッポの危機によりトルコに避難 〜
2011年にシリア紛争となり多くのアレッポの石けんの工場が破壊され、大半のメーカは生産をやめた中で、一部は国内の安全な海岸の近くを生産地とし、残りのメーカは難民の道を選びました。
現在はトルコのガジアンテプに6軒のアレッポの石鹸工場があります。
当社のバラカート社も止むを得ずトルコに避難し難民となりましたが、様々な困難を乗り越え避難先のトルコでバラカート社・トルコ工場を設立し、紛争前と同じ様に海外との取引が再開できました。
アレッポの石鹸職人から
トルコに避難し、多くの困難を乗り越え石鹸作りを再開できました。
隣国トルコがアレッポ伝統の石鹸作りに適していたことは幸運でした。
この石鹸が皆様に愛されていることは私共石鹸職人にとって誇りです。
母国の平和を祈りながら石鹸作りを続けて参ります。
バラカート社 スタッフ一同
●アレッポの伝統的な釜炊き石鹸の熟成と香りの話●
左は製造から3ヶ月経過、中央は1年3ヶ月経過、右は2年3ヶ月経過の石鹸です。
石鹸の色は写真のように茶色に変化していきますが、自然派の手作り石鹸ですので多少の差はございます。
製造から2年以上経過しても画像のような茶色が通常の釜炊き石鹸の色です。
しかし、中には乾燥による変色を早めるための金属成分が製造時に使用されている石鹸も存在します。
当社の石鹸は金属成分を使用していない為、変色にはかなりの時間かかります。
また、材料は天然のオリーブオイル、ローレルオイル、苛性ソーダ、水だけで作られており、人工の香料等も一切使用しておりません。
自然乾燥する事でローレルオイルの清涼感のある甘い香りは優しく残ります。
当社の石鹸は薬事法に則り成分表示をしておりますので、普通肌の方はもちろん、お肌のトラブルである乾燥、ニキビ、アトピー等でお悩みの方々、赤ちゃんからご年配の方まで安心してご使用頂けます。
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