スリープマージピローの開発まで　4

スリープマージピローの設計では、上層にしっとりとした感触が楽しめる「レジェンドフォーム」、下層に寝姿勢をしっかりサポートする「高反発ウレタンフォーム」という、相反する特性を持つ素材の組み合わせを採用しました。しかし、「首にかかる負担をできるだけ軽減したい」というニーズを満たすためには、ただ高反発ウレタンフォームを使うだけでは不十分でした。反発力が強すぎるため、首にかかる圧力を減らす必要があったのです。 そこで、私たちは下層部に工夫を凝らしました。高反発ウレタンフォームを凸凹にカットして空洞を作り、弾性を保ちながらも反発力を弱めることで、首への負担を軽減する設計を考案しました。さらに、首は枕に対して斜めの角度で当たるため、カットを3本のボーン構造にし、首にかかる負荷を受け止めながら適度に沈み込むように設計しました。これにより、どの角度から当たっても首にフィットし、安定した感触が得られるようになりました。

また、枕に横たわった時の「幸福感」を追求し、上層の頭が当たる部分にはレジェンドフォームをふんだんに使用。ふんわりと沈み込む感触を楽しみながらも、しっとりとした快適な触感を実現しています。さらに、寝返りを打つ際にも違和感がないように、上層にも空洞を設けて、適度な反発力を保ちながら復元速度を調整しました。これにより、寝返りを打つ時のスピード感と枕の反応がしっかりと一致するのです。 サイズにも徹底したこだわりがあります。人体計測データ（全頭高 成人男性：232.98mm、成人女性：219.75mm／肩幅 成人男性：437.48mm、成人女性：397.96mm）を基に、縦方向は30cmに設定し、頭が頭頂部まで深く沈み込みすぎないように設計してムレ感を軽減しました。横方向は60cmのワイドサイズを採用し、寝返りを打ちやすくするために、枕の表面をフラットに仕上げ、余計な負荷がかからないよう工夫しています。