地域のコーヒー専門店として、自家焙煎店として、皆さまにお伝えすることは何かをずっと考えてきました。
2008年に Cup of Excellence ホンデュラス国際品評会に審査員として参加した際、サンタバルバラにあるペニャブランカという小さな町を1人で訪問しました。そこでの生産者たちとの出会いが、このミッションと大きく繋がっています。
当時、彼らは品評会で上位入賞を果たし、世界の有名なロースターたちから多数の引き合いを受け、ホンデュラスで最も注目される存在でした。それでも彼らは驕ることなく、コーヒーといつも真摯に向き合い、家族や仲間を大切にする素朴で温かい人たちで、私たちのような小さなロースター(マイクロロースター)にも快くコーヒー豆を分けてくれました。
「少ししか買えなくて申し訳ない。」と彼らに伝えると、「僕たちも皆、家族で農園を営んでいる。君たちと一緒だよ。僕たちのつくったコーヒー豆をきちんと理解して、評価してくれるなら最大限の努力をして、喜んでコーヒー豆を分けるよ。」
私はその時の喜びと感動、そして感謝の気持ちを決して忘れることはありません。深い繋がりを持つことができたホンデュラス・サンタバルバラの生産者たちとの関係をもっと築いていきたいと強く願ってきました。